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らん
2017-07-06 15:42:50
624文字
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ジュダとカノジョ
「
……
ホントに誰かが迎えに来たらどうするの?」
隣で呆れた声を出したカノジョに対し、ジュダはそう簡単に分かんねーだろと呑気に答えた。
看板の文字だってぼやかしたし、番号を見て調べれば分かるかもしれないけれどその確率でここまで辿り着けるのは自分達がタクシーを拾って乗り込んだ後になるだろう。
バンドを始めた頃は暑くて脱いでしまいと思っていたマスクは今ではすっかり慣れたものだというのに、蒸れることにはいまだに慣れない。ジュダはリュックからミネラルウォーターを取り出すとマスクをずらして口に含んだ。
「つか、アンタちゃんとツイッター見てんだ」
「うん。ちゃんとジュダが呟いてるか確認してます」
「ハ?ちゃんとしてっし」
「ここ最近、というか、続行すること決まってからものすごくしっかり呟いてるよね。前まで絵文字だけの日とかあったのに」
何か良い事でもあったの?
おそらくリスト化しているらしい事務所メンバーの呟きを遡りつつ隣でそう聞いてきたカノジョに、ジュダはマスクの位置を戻してからひとつ愚痴らしい溜息をこぼした。
「4月の直前、なにあったっけ」
「直前?んーと、アルバム発売?」
「
……
バーカ」
アンタがオレの家に引っ越してきた日だ。
ようやく捕まったタクシーに乗り込みつつ、突然バカと言われたことがどうしてなのか分からず戸惑っているカノジョの手を引っ張ってやる。はやくしねえとワームズ来るぞ、そんな声に、カノジョはただ苦笑するだけだった。
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