らん
2017-05-27 23:15:16
1212文字
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レオードとカノジョ


溢れると分かっていたのに、その流れを止めることはできなかった。
レオードはカノジョの口の端からこぼれた一筋の唾液をそのまま見送り、ゆっくりと絡めていた舌を離す。鼻呼吸も辛かったのか、唾液を拭う余裕もないようでわずかに開いた口から息を吸っているカノジョの口元にレオードは舌を這わせると、ゆっくりと唾液を舐め取った。
……先に拭えば良かった」
「残念でした」
べ、と舌を出したレオードを真似るようにカノジョも舌を出せば、先端を触れ合わせてもう一度口内まで侵していく。何度も唇を触れ合わせ、舌を絡める行為自体は慣れたものだ。わりと余裕が戻ったカノジョの表情を見やり、レオードはカノジョの上顎をトントンと数度舌で撫ぜる。吐息混じりの濁音にも似たカノジョの嬌声が心地良くて、口内を柔く、じっとりと犯していけば、その声は更に甘さを増していく。気持ち良さにとろりと溶けたカノジョの瞳に薄い膜が張り、ついにはレオードの胸板に掌が預けられた。徐々に力が入りシャツに皺が寄っていくのを感じつつ、もう一度こぼれそうな唾液は今度こそそのままに、レオードは指でカノジョの輪郭をも撫でる。
……っ、も、だめ、くちふやける……!」
「いつもしてるだろ。ふやけない」
いつの間にかブラジャーのホックを外していたらしい。ギブアップを示したカノジョに観念して唇を離し、舌が紡ぐ銀糸の切れる様を見送ったところで、レオードはカノジョの胸元にすり寄った。若干下から見上げるカノジョの顔は羞恥を煽られたように赤く染まっており、その表情さえも食べてしまいたいとレオードは甘いマスクで微笑む。
「ちょーかわいい」
……今日のレオ、ねちっこい」
カノジョからの悔し紛れの一言で少しムッとした顔を見せると、レオードはカノジョのトップスを脱がせたあたりで耳元に息を吹き込んだ。それだけでは飽き足らず、耳たぶを甘噛みしてからざらりとした舌で舐める。
「ひっ、ぁ……?!ちょっと、レオ、それダメ……!」
「何がダメ?」
「ん、ッだ、だから、」
カノジョの弱点でもある耳に触れ、耳元で喋るだけでカノジョの肩がびくつく。それに気を良くしたレオードは、もう一度かわいいと囁いた。たったそれだけでカノジョの背中が反り、潤んだ瞳がレオードを軽く睨む。
「れお、っやだ 」
「なんで?ヤダ、じゃないだろ」
「耳弱いの知ってるでしょ……?っあ!や、〜〜ッ!」
お構いなしに耳たぶをもう一度甘く食み、舐めたところでここ一番切羽詰まった声と共にカノジョの身体も震える。大好きな声が耳元で囁くだけでこんなにも力が抜けるのだと呆然としつつ、カノジョはやめる気配のないレオードの胸板を弱々しく押し返した。
「れお……!」
濡れた唇と、その中から熟れたように赤く覗く舌がいつもよりも弱々しく自分の名を呼ぶ。レオードはそれだけで満足することにして、ようやくおざなりにしていた胸の膨らみに触れた。