らん
2017-02-12 00:18:09
344文字
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ジュダとカノジョ


カノジョが目蓋を閉じていく様を眺めるのが好きだった。暗闇の世界でオレに縋ってくれるだけの信頼を勝ち得た証拠だから。だから、キスをする時はカノジョが閉じるまで絶対にこちらから閉じてやらなかった。
「ジュダって、なんでいつも開けたままなの」
拗ねた声を出す頬を撫でて、小さく微笑む。知らなくていい。知らないままでいてほしい。こんな浅ましくて欲深い、アンタの愛に縋っているオレのことなんか。
なんて、既にバレているんだろうけれど。
……いいから、はやく閉じろ」
「はぁい」
閉じた目蓋を確認して、長い睫毛が震える様を見届けて、それからようやく唇を合わせる。
アンタはその瞳の奥で、今何を見ているんだろう?
そんなの、オレだけ、だろ。
自惚れのような確信を持って、オレも目蓋をおろした。