らん
2016-12-18 23:17:39
541文字
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レオード

ディアヴォ。

いちごのショートケーキが好きだった。甘くて、ふわふわしていて、綺麗で。赤白黄の三色が彩る柔らかさが、なんだかオマエみたいだなって思っていた。
いちごのチョコレートは嫌いだった。混ぜて溶けて、人間の血肉が混ざったような外見をしていて。硬質で、味さえも劣化したソレはオレの口にさえ含みたくなかった。
なかったのだけれど、今となってはもうどうでもいいんだ。
「まっず」
わざわざ自分の金で、ベルギー産のお高いストロベリーチョコレートを衝動買いしてみた。今日はどうしたってクリームのなめらかさも、スポンジの舌触りも、いちごの瑞々しさも受け入れられなかったのだ。
だって、なあ。オマエと食べれないなら意味なんかないじゃん。
豪快な音で板状のチョコレートが割れて、オレの口の中で溶けていく。いちごとチョコレートってほんとに、なんで、混ぜると蛆虫みたいな色になるんだろう?ほんとキライ。
……ショートケーキ、食いたい」
出来ればアイツの作った、少しクリームの柔らかいショートケーキが食べたい。
もう三ヶ月以上食べていない、もう二度と食べられない懐かしさを求める。フラレたんだった。そうだった。
何が、ダメだったんだろう。
大好きなショートケーキが、いちごのチョコレートより嫌いになりそうだ