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らん
2016-11-27 12:08:22
622文字
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音石夕星と末永歌奈
あっぽり発売前にかいた。
「アンタの名前って、音と星が入ってるのね」
それは近くのライヴハウスでライヴもなく、仕事終わりの野郎共も明日の為にと帰路についた時間に訪れた、唐突な一言だった。
店内に残る客は片手で足りるほどの数で、オーダーもストップしているのでやることもない。空いたテーブルを拭く作業すら終えて、休憩として二人で賄いを食べていたのだ。
カリッと揚がったポテトに、スパイスの効いたチキン。白米が食べたいと言うのはカナで、夕星はバンズとレタス、ケチャップが欲しいところだった。
「僕、漢字教えたっけ?」
「さっき女の子口説いてたでしょ。その時に話のネタで書いてた紙、置いてってたからさ?捨てようと思ったら目に入って」
音石夕星、って綺麗な名前。
日本からは離れたこの地で漢字を見せると話のネタになる。それだから適当に書いたものでも、カナにとっては母国語であり、その漢字は音しか知らなかった隣のブリーチされた髪の男のものだと知れば、なんだか感慨深い。
性格に難ありと言えども、夕星の音楽の才能は知っているから尚更だった。
「
……
名前を綺麗って言う奴、はじめて見た」
「え、そう?夕の星でゆーせいっていうのも良いと思うけど」
「じゃあブスはどうやって書くんだよ」
「ブス言うな!えーと、あたしはこれ」
照れ隠しのように、夕星はポテトを口に放り込みつつカナに促す。右手で綴られていく漢字が全て並んだ時、彼は目を疑った。
「末永歌奈、って書くの」
末永く歌う果実。
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