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らん
2016-09-27 18:42:53
483文字
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吸血鬼凛月と聖歌隊司
笑っていいよ。吸血鬼なのに無様だって。
そんな言葉に耳は貸さず、少年は黙々と傷ついた彼の腕に包帯を巻いていく。この世の包帯がどれほど貴重なものか、なんて吸血鬼である彼も充分理解していて、それでも少年は手を止めることはしなかった。
「私の家、ここいらを治める貴族ですので」
「そんな子がなんで聖歌隊に居るの
……
」
「歌が好きではおかしいですか?」
「そうじゃなくて、
……
人間の貴族は、フツー家から出ないでしょ」
そんなの勿体無いではないですか、ぶすくれたようにこぼされた言葉に嘘偽りはなく、吸血鬼は押し黙る。この子は随分と奇天烈だ。存在自体が奇天烈な自分が言えた義理ではないけれど。
「もういいよ。はやく家に帰りな」
「もう少しで終わりますから」
「
……
血吸いたくなるから、はやく帰って」
「美味しいかは分かりませんが、入用でしたら」
「ほんと、なんなの、アンタ」
いち聖歌隊の少年です。
燃える赤髪は月を受けて柔く光る。まるで宝石のような瞳に宿るのは強い意思で、吸血鬼は溜息をつくと為すがまま、少年の血を吸うことはなく瞳を閉じた。
ああ、喉が渇く。
続かない
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