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らん
2016-09-23 12:35:29
522文字
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みどゆづ
(そろそろ噛みついてやりましょうか)
離されることのない唇はいつだって犬のようで、元々犬だった自分にそんなことを思われているなんてきっと露ほども目の前の「犬」は知らないだろう。
高峯翠という人は、今日もキスが長かった。鼻で息を出来ないようにうまく塞いでくるあたりが確信犯だ。絶対開いてなんかやらないけれど。
「っ、先輩、そろそろ折れて!」
「何のことでしょうか?」
「くち、あけてください」
潤んだ瞳なんて散々見てきている。私の仕える主人は蝶よ花よと愛されて育ってきた天使なのだ。なんというか、自分より大きい人物にそんな顔をされても今更ときめくものもない。更に言えば瞳孔だけはケモノのソレだから尚更だろう。
「噛みついても宜しいのなら」
「いいですから!」
「
……
貴方、仮にもアイドルでしょう。その顔だけでこのアイドル科に来ていらっしゃるのに自ら汚して如何なさるのですか」
「あれ、待って、それって褒めてます?貶してます?」
どうぞ自信をお持ちくださいまし、貶しております。
口に出さない代わりに微笑めば、何を思ったのか高峯様の親指が私の唇をなぞった。恋人だけれどいまだにそうやって愛される感覚は慣れなくて、少し身構える。
いつか続く
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