らん
2014-11-17 00:07:19
567文字
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冬のツエリサとハイナイ


「リーサっ!」
効果音がつきそうな勢いで後ろから抱きついてきた男の人は、もう驚かないくらいずっと近くに居てくれた人。後頭部に当たる柔らかい感触は、きっとマフラーだろう。伸びてきた腕はベージュのカーディガンに包まっていて、今日は学生だったのかな、なんて。
「ツエルブ、こんにちは」
「えー、リサ最近反応薄ーい」
「いつもツエルブはこうやって抱きついてくるでしょ。慣れるよ」
首の前で交差する、手袋もつけていないツエルブの手を握ってやる。手袋はどうしたの?と聞けば、なんか纏わりつく感じが無理!と一蹴されてしまった。
トントンと少し叩いて解放してもらって、そのまま片手だけ掌を合せた。寄り添うように隣に立てば、裏表のない太陽の笑顔でツエルブが笑う。
私もつられて笑うと、合わさった掌はちょっと離れて、指を絡めて再度強く握られた。
「公衆の面前でイチャつくな。迷惑だろう」
そこで、ツエルブの影に隠れて見えていなかったナインが業を煮やしたように口を開いた。ナインこんにちは!と挨拶すれば、軽く頭を撫でられる。ナインは殊更挨拶となると、言葉より行動で消費する。
「俺知ってるぜ?ナインだって電車のホームでハイヴにキスされてたじゃん!」
「な、!アレはハイヴが!」
「はいはいアメリカンはやっぱ違いますねー?」
「バカ!」


続くたぶん