らん
2014-05-09 17:08:59
1309文字
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シンアヤで書きたい部分だけごった煮


「死んじゃった、ごめんね」なんて、
「『サヨウナラ』しようか」なんて、
そんな言葉を笑顔で言う君が今日も繰り返される。
その笑顔の裏は哀しみとか傷とかもろもろの弱いモノで構成されていて、しかしそれを隠してずっと笑ってたんだ。
なあ、どうして何も言ってくれなかったんだよ

*

赤いマフラーはアヤノの首を彩って、夕暮れの中だと一際赤くなる。
まるで血飛沫のようで、目を逸らした。
構わないでと振り払った手を、アヤノはもう一度掴む。ヒーローが困ってる人を助ける要領で、アヤノもそれに従って俺を助けようと手を伸ばしてくれた。
それすら振り切って、血の色マフラーを見ずにそのまますり抜けた。
本当の心は、助けてほしかったくせに。
どうしてあの時受け入れられなかったんだろう?もし手を繋げたなら、変わったかもしれないのに。

血の色マフラーが現実になったのは、そう遠くない未来

*

ヒーローの色は赤。鉄則だ。
赤だったら血は目立たないからだろう。どれだけ殺しても、彼は正義だから。正義が殺人者じゃ後味が悪いから。
正義は悪だと、どうして誰も思わないのだろう?
俺らの言う悪にとってみれば、俺ら正義の味方こそが悪なのだ。

*

往かないで、
伸ばした掌は部屋の天井に向かって突き上げられていた。
赤いマフラーを、もう少しで掴めそうだったのに。引き留められたかもしれないのに。独りぼっちの作戦なんて実行させなかったのに。
何度も何度も繰り返しても変えられない。夢の中ですら救えない。夏はただずっと永遠にアヤノを閉じ込めて、そのままだ。
荒い息を収めつつ、まだ錯覚したような感覚のまま掌を見やれば赤く塗れていた。そういえば、夢の中も赤かった。
自分が赤い目だったから、何もかもが赤く見えたのだろうか。
そのマフラーも、飛び散った飛沫も、見開かれた彼女の瞳さえ、も、

*

「『サヨウナラ』しようか」
「ばか」

やっぱりお前はバカだよ。俺の頭が確かにとてつもなく良いから、さらりと言ってのけるんじゃない。
たとえバカでも同じことを言ってやる。
サヨウナラ、しようか?
そんなことさせない。お前は消させない。俺が今絶対に残すんだ。あの時の俺とは違う。

自分が死ぬことのない幸福理論を語ってみろ!
ロジックなんて必要ない。暴論で構わない。足りない所は俺が補強するし、思い付かないのなら考えてやってもいい。理論なんてどうせはじめは自己中心的な奴が作り上げた妄想9割と事実1割の自己満足なんだから、いっそ極論にしてしまったっていいんだ。
だから、

「そんなこと、言うな」

死んじゃった、ごめんね、なんて
サヨウナラしようか、なんて
要らないよ
もう自分自身の為に居てよ
俺のことなんかいいから
皆のことなんていいから
お前の傷口は誰が癒すんだよ?なんで隠したんだよ?
俺は痛みを分けて欲しかったんだ
どうしようもないくらい阿呆だったけど、あの時はヒーローじゃなかったけど、今は胸を張って、ヒーロー気取ったお前に言えるよ

「正義のヒーローに任せなさい」

赤目は淡く発光する。アヤノの正義と、俺の正義と、思い出を宿して。