삐약さん翻訳
2024-09-17 15:59:59
7755文字
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小片 7





31.



 最近、奥歯のあたりが痛いんです。ジェイムスは歳月の波に揉まれ、古びた匂いを放つ本を閉じて言った。奥歯? 問い返すと彼が肩をすくめる。自分でもこの痛みの原因がわからないというように。



「サランニ(親知らず)じゃないかな」

「サランニ」

「君はまだ若いから、なってもおかしくないと思う」



 ひどく痛いわけでも、かといって痛まないでもない不快な痛みが続いて気に障るのか、整った顔に皺が寄る。指をぴんと伸ばして眉間を軽くこする。気になるなら、取り除いたほうがいいだろう。ジェイムスは彼の若さを実感する。21歳の青年はまだ幼さの残る顔立ちをしていたが、自分より強靭な精神力と体力を持つせいでうっかり失念したまま生活していたのだ。やっといま親知らずになるなんて。少し盛った言い方をすれば、幼稚園児と政治について議論しているような気分だった。そんなジェイムスの考えを完全には読み取れなかったのか、猫のように首筋へ頭をこすりつけてくる。豊かな髪をしていながらもサラサラとした感触が、その若さを浮き彫りにしていた。



「歯を抜くのって痛いですか?」

「そんなに痛くないと思うよ。たぶん」

「ジェイムスさんは親知らずにならなかったんですか?」

「まさか。とっくの昔、高校生のころになったよ」

「なのに、俺はどうしていまごろなんでしょう」



 レオンはいい返事を期待するように目を輝かせて問いかけた。しかし、どうしたものか。自分はこういうことには向いていない。ジェイムスは口を噤んで思案した結果、自身が聞いた俗説を語ってやる。いや、実際には誰でも知っている話だ。恋をすれば生えるからサランニ愛の歯というのだと。初恋の恋わずらいに似た痛みを伴うからだというが。本当のところは誰にもわからない。そう話してやるとレオンは首を傾げた。そんなはずないんだが、という表情だった。



「俺の初恋は痛くありませんよ」

「誰かが面白おかしく仕立てた話なんだろう。だけど古くに作られた言葉だから、その時代の人たちはいつだって世紀の恋愛をしていたのかもしれない。古典文学を見るとそれは切実なものだから」

「わかってるんでしょう。俺の言いたいこと。ふん」



 ジェイムスは先ほど閉じた本の表紙に触れた。ざらざらと、粗い表面が指紋の一つ一つを鋭く引っかけて通り過ぎる。先ほど本が歳月の波に揉まれたと言ったのだったか。本も歳月に抗ったのか、あらかじめ肌を微細に刺すほどの刃を研いでいたことに気付かず、撫でているうちに小さく血が滲みはじめた。苛むような痛み。親知らずのような。血が丸く盛り上がる指先を見たレオンが、落ち着かせるようにゆっくり手を取って絆創膏を貼ってくれる。そっとしておけばじきに治るような傷なのに。ジェイムスはぎこちなく笑った。大げさだと。するとレオンが、はは、と声を上げて笑いながら言った。



「俺がこういうことをするのは恋に落ちたからでしょう?」

「どうだろう。君はもともと面倒見がいいから……

「親知らずになったのは本当に言葉通りなのかもしれません。恋をしたからできたんだって」



 ジェイムスの手を引き寄せ、自身の頬に押し当てる。「そう思ったら、抜くのが惜しいですね」と。ジェイムスは年若い男の顔を見て薄く微笑んだ。











32.



 赤色のドレスはここにいる人々の中では異質で、我知らず視線が向くのを止められなかった。手入れがよく行き届いているのか艶のあるドレスは赤色というより淡い緋色の光を誇っており、その身に寄り添って彼女の体つきを主張していた。黒いストッキング、ぴたりと切り揃えられたショートヘア。ああ、君が彼の言っていた彼女か。ジェイムスは彼女を見つめてかすかな呻き声を漏らした。紫のアイシャドーを塗った猫のような吊り目がこちらを捉える。その眼差しには、何を見ているんだというような色が込められていた。



「私を知っているようね」

「どういうわけか」

「どうせレオンでしょう。こんなところに落ちてくるなんて。運のないこと」

「君もね」

「ふうん」



 鼻にかかった声とともに脚を組む。映画にでも出てきそうなスパイの官能的な姿態だった。ジェイムスは小さく笑ってしまった。ふふ、そんなことしたってまだ若いのに、うん? 馬鹿にされたと思ったのか、彼女が赤く塗った唇を尖らせてふくらはぎを揉む。儀式でヒールを履いて走るとは、実に大物だ。ジェイムスは彼女にふとマリアを思い浮かべる。彼女とマリアはなぜかよく似通っているが、似ていなかった。マリアはか弱い人だったから、謎めいたことを言いながらも私に守ってほしがっていた。それが彼女なりに最大の表現だったのだろう。踵の高い靴を鳴らし、鉄格子で自分を待っているあいだに、息を引きとった。実際のところ、鉄格子に閉じ込めたのは私だったのか? 目の前が赤く染まりはじめたときには、すでに別世界へと飛ばされたあとだった。



「私はあなたの話が聞きたいわ」

「私の話?」

「その町でどんなことが起きたのか。とても興味深いもの」

「エイダ」

「うん?」

「君だって人にいろいろ隠していたのに、私からは本質に触れるような話を聞きたがるなんて」



 それはあまりに不公平だ、だろう? ジェイムスの言葉に彼女は一瞬たじろいだように目を揺らしたが、それだけだった。話一つにお高いことね。ぶつくさ言いながら自身の髪をいじる。短いせいか手に絡まることはなかった。スパイと警察? これまた陳腐な話じゃないか。ジェイムスはふたたび空想に耽る。君たちが平凡な人と人として出会っていたら、さぞ似合いの一組だっただろう。平凡で、お似合いの。メアリーと一緒にいたころよく聞いた言葉だ。平凡なカップルだけど、よくお似合いだと。それ以上の意味はない単語の組み合わせだ。



「ここはじめじめしていて、気分が悪いったらないわ。髪も毎日湿気を吸うし。何一つ上手く行きやしない。よりにもよって落ちてくるのがこんな場所なんて」

「向こうでも下水道にいたと聞いたけど」

「ずいぶんたくさん教えたのね。情報をそう簡単に売るのは賢い選択じゃないわ」

「二人はどんな関係を? レオンが君を見たとき、複雑な顔をしていた」

「あなたも自分の話をしないくせに人には話せって言うの? ……ああ、そういうことは言わなかったみたいね。ここに来る前、」



 キスしたような仲よ、と衝撃的な事実でも教えるように語る。ふうん、そうなのか。ジェイムスは特に反応を見せなかった。面白い反応でも期待していたのかじっと見つめられたが、申し訳ないことに劇的な反応は出てこなかった。残念ね。ジェイムスの言葉にエイダが溜め息をつく。私はあなたが、あの子と親密な仲なんだと思っていたのに。ジェイムスはゆっくりと目を開いて言った。



「親しくなんかない」

「どういうこと?」

「私は不愉快な人間だから。特に親しい人はいない」

「自分を卑下しない方法を探すのが急務だと思うわ」

「勘違いでも親しいなんて」

「向こうが聞いたら傷つきそうなことを言うのね」



 不愉快な人間ならこうして私と平気で話ができると思う? その言葉を最後に、ジェイムスは何も言わなかった。15歳のころから人は自分を見て不快だと噂した。生気もない奴が、いったいどうやって生きているんだと。侮辱だったがジェイムスは特に否定しなかった。生きたままで死んでいるようなのは、ジェイムスがもっとも得意とすることだったから。











33.



 底の抜けた甕に愛を注ぐのは愚かだと人々は言う。諦めを知ることも、人が生きる上で学ぶもっとも重要なことだと。



「そんな言葉、理解できない」



 体に包帯を巻いたまま、姿勢が窮屈なのかもぞもぞと身動きする彼を見下ろしてレオンが呟く。乱れた髪にはところどころ固まった血がこびりつき、ひたすら見る者の胸を痛くする。頭にも大きな傷があるため撫でることも叶わず、いつもの香りは血の匂いにかき消され、うなじに顔を埋めて抱きしめることもできなかった。見つめながら気を揉んでいるよりほかにない。あなたにとってはどこまでが他人で、どこまでが友人で、どこまでが恋人なんだ? 俺があなたの身代わりに死んでも、あなたは俺を友人ですらない他人だと思っている。酒に酔ってキスしたときも、あなたはその場の勢いなのだと思っている。俺がただお呼びでないだけなのか? 心の内では、いま眠っているあなたの胸を切り裂き、どくどくと脈打つ心臓を掴み出したいほどにあなたが憎かった。それでも。

 底の抜けた甕に愛を注ぐのではなく、あなたを俺に沈めればいい。鈍感なのか、はたまた鈍感なふりをしているのかはわからないけれど。あなたが自覚せずにいられないほど深く沈めばいい。あなたがもし死ぬのだとしても、俺の腕の中で溺れ死ぬようにすればいい。

 レオンは唇をぎゅっと結んだまま頭をもたせかけた。どのみち彼の顔を見れば削がれてしまう気勢だとわかっているから、絶望はいっそう苦いばかりだった。











34.



 巨大な鉈の柄をするすると撫でる。それも自分をまっすぐに見据えながら。動くことができず、顔を逸らすことさえも一苦労だった。顔を背ければ、直視しろと言わんばかりに容赦ない手つきで首を戻される。光を受けて輪郭を見せるズボンと、その中心にしっかりと膨れ上がったものが見えた。まるで変態だ。かといって自分を犯すつもりは毛頭ないのか、ただ柄を撫でながら荒い息遣いを真似るような金属音を出す。頭から流れる血が口元を伝って通り過ぎた。それが鬱陶しくて舌を出して舐めとる。生臭い。切り刻まれた死体たちが傍らに散乱していた。鼻がその匂いに麻痺したのか、これ以上の血はもう生臭いだとか吐き気を催す匂いだと認識できなかった。とても長いあいだこの場所にいる。とても、長いあいだ。

 体のあちこちうがるさく軋む。ジェイムスは逃げようと足を動かしたものの、痺れて筋肉も動かせないと己の意思に逆らっていた。体のあらゆる場所が溶けている気分だ。ねばつきながら食道にせり上がってくる血をごくりと飲み下すこと数回、奴が体を震わせた。なぜかそれと同時にこの空間も湿気を増すようだった。全身弄ばれているようで毛がぶわっと逆立ったが、かといって到底ここで反抗できるような状態ではなかった。

 赤いピラミッドのそれ。叶うものなら、お前のその頭をかち割ってやりたい。そしてお前が見せつけるように持ち歩く、その成人男性ほどもある大鉈をお前に振るってやりたい。自分のもので打ちのめされる気分はどうだ?と。お前を嘲笑いたい。普通の赤よりもはるかに赤い、蛍光色の紙片。私はこれを狂気の象徴と呼ぶ。お前は私が創った狂気と虚像そのものだ。私に手を下しうる虚像。

 ジェイムスは奴がようやく動き出すのを目にした。そして部屋から出て行った。鉄格子を固く閉ざしたまま。ジェイムスは目を閉じる。息遣いが次第に遅くなる。この視界はすぐに赤く浸食される。渦巻く胃を鎮められずに息を引きとる。だが、心配はいらない。私はまもなく蝶になり、ふたたびこの場所へ姿を現すだろうから。











35.



「大っ嫌いだ! ジェイムスなんて大っ嫌い!」



 嫌いだという言葉をぶつけられるたびに、ジェイムスの顔は俯いていく一方だった。ローラは手に握っていた紙を引き裂いて食べてやろうとし、ジェイムスは結局ローラを力で止めることになった。こんなものなくしてしまえと言いながら、泣きながら、喚きながら、自分の部屋へと駆け込んでいく。ばたん! 強く閉められたドアがローラの心情を物語っていた。そこに無理やり踏み込むだけの理由もなく、ジェイムスは床に散らばった大きめの紙片をかき集めて捨て、手で顔を覆ったまま床に座り込んだ。

 メアリーとの大事な思い出が詰まったサイレントヒルで最高の悪夢を経験してようやく脱出したあと、ジェイムスには一つの習慣ができた。遺書の作成。いつ死ぬとも知れないのだから一つずつ書いていけば安心だろうという考えで始めた遺書の作成は、いつしか箱一つをいっぱいに埋め尽くしていた。一見すればただの日記に見えただろうが、どうにもこうにも、書き出しから『私が死んだあとは』、『私の死を悲しまないでほしい』、『幼いころ夢見た空に』などと書いてあるせいでローラに少なからぬ衝撃を与えたらしい。*『──静かな、美しい場所に私は向かうけれど』*。おそらくローラはメアリーの手紙を読み、二度とメアリーに会えないことを悟ったのだ。あの一文が幼い子に死という概念を知らしめた。メアリーを失った記憶が鮮明なのに、私まで失うかもしれないと戦々恐々していた子どもが結局この手紙一つで爆発してしまったのだ。



「もう少し奥に隠しておくべきだった」



 これは自分の不手際だ。ジェイムスはまだ安静が必要だという右肩を揉みつつ、箱に残っている手紙の一枚を読んだ。



『この手紙はただ何かを残しておきたくて書いたものだ。私が死んだら何が残るのだろう? ローラ、もし君がこの手紙を読んでいるなら、君はまた誰かを失ってしまったんだな。

 生まれてこのかた、私は自分がいい人間だったと思えた試しがない。子どもに大人らしく接するどころか泣かせるばかりで、人を説得しようとしても逆に刺激して止めることができなかったから。だから私は彼を殺すしかなかったのだし、黙って彼女を見送るしかなかった。幸いにも警察はそれを情状酌量してくれ、私にもう一度生きることを許した。けれども、私は生きるべきだったのか? 右肩はいまも激しい動きができない。ばんざいの姿勢はもちろん、棚にあるカップを取り出すことすら命がけだ。生きるのは私ではなく、彼女であるべきだった。

 私は彼女のように美しく静かな場所へ行くことはできない。私が行くのは地獄のように熱く、シンクホールのように深い場所だ。果てしのない憂鬱の底に落ちていく。もちろん、何もない無の世界に行く可能性もある。それが罪人の末路じゃないだろうか。メアリー、もし私を待っているなら、どうか待たずに私を見捨ててほしい。

 この手紙を読んだ方へ、あなたの生にいつも幸運がありますように。』



 ジェイムスは紙を破いてゴミ箱に捨てた。テーブルに積もった埃を払い、床を掃除する。牛乳を温めてココアの粉末を混ぜ、その上に小さなマシュマロを浮かべる。トースターのプラグを挿して食パンを一枚セットし、きつね色に焼き上がるのを待つ。窓を開けて空気を入れ替え、暗鬱とした雰囲気をなくそうと努力する。彼女が好きそうなグミを傍らに二袋剥いておき、ソファーに背中を預けて座り込む。それでもなお、自分が彼女の悲しみを癒してやれるという期待は一向に湧いてこなかった。











36.



 ウサギというのは元々こうしていい匂いがするものなのか? 大きく長い耳を撫でつつ、レオンはとりとめのないことを考えた。ちんまりとくっついた尻尾に、ポニーテールのごとく垂れ下がった耳。本人たちは鬱陶しいと言うが、一般人の自分からすれば可愛いばかりだった。人工的にいい香りを放つ香水を使っているわけでもないのに、いつも温かくて甘い匂いがする。犬を飼った経験のあるレオンは、いくらか似通ったその現象をすぐ理解することができた。手を下ろして尻尾に触れてみる。ぶるるっと震えるのが、綿毛が震えているようだった。丸く巻かれているが長く伸ばすこともできる。もうやめろと制するような手が手の甲を撫でた。殊勝に喉の調子を整えて謝るべきか、それとも笑うべきかで判断に迷う。



「ずいぶん熱心に触るね」

……可愛かったので」

「初めて言われたよ、そんなの」



 自身の長い耳を前に押し出し、舌を出して舐める。ああ、猫を飼っている友人に聞いたことがある。グルーミングだと。ウサギもグルーミングをするんだな。言われてみれば、舌にざらざらと尖った突起がある気もする。穴が空くほど見つめる視線が煩わしかったのか、ジェイムスは動きを止めて膝を抱えた。



「初めてとは?」

「小さいから可愛い。大きくなれば気持ち悪いと。だから、中には飼っていた動物が育つと捨ててしまう人たちもいるらしい。可哀想な子たち」

「そんな……

「私はそれでも完全な動物として生まれなかったからいいほうだ」

「でも、気持ち悪いと言われたんでしょう。それだって失礼だと思います」

「捨てられる子たちよりは恵まれている。人の手に馴れてから捨てられたら何もできない」



 そう言って顔を手の甲でこする。警察署の昼休みにある先輩と話したところでは、彼のような半獣を秘密裏に売買し、奴隷のようにこき使う市場があるということだった。それについてはレオンも関わったことがある。まったく慣れないスーツに身を包み、ユーモアに富む礼儀正しい青年を演じたことが。新入りだがそれは日進月歩の演技力だと先輩たちが折に触れてからかうたび、レオンは羞恥の念に堪えなかった。ともかく、彼らはレオンが気に入ったのか、自分たちだけが知る場所を特別に教えてやろうとリムジン(レオンはその日リムジンの実物を初めて見たため、驚きの表情を隠すので精一杯だった)に乗せ、その市場に案内してくれた。紐のような服を着た者たちが正装をした上流階級、あるいは夜を幻想的に過ごそうとする一般人たちを浅ましく接待して働いていた。調査を進めてみれば、酷いところでは金もまともに与えていなかったという。組織的だが、体系的な闇市ではなかった。ただ、こういった闇市が足元に地雷のごとく無数に敷き詰められていたため、さらなる骨折りが必要だった。



「よくはわかりません。ですが、かといって蹂躙されたままにはしておけないでしょう」

……

「警官ですから」

「警官なのに私を庇ってもいいの?」



 私は人を殺したのに。震えだす手を握りながら優しい声で落ち着かせる。殺されるだけのことをした奴でした。ジェイムスが撃った銃弾は相手の心臓を正確に貫通し、それを目撃していたレオンは座り込んで震えている彼に素晴らしい実力だったと称賛の言葉をかけた。近隣を巡察していたのは正解だったかもしれない。長い耳を歯で軽く噛む。我に返ったのか彼が息を吸い込んだ。



「黙っていれば全部なかったことになります」



 捨てられた動物に手を差し伸べれば、その手が救いだとわかるだろう。レオンは彼の頭を優しく撫でつつ、いい飼い主になると囁いた。そのことにこの上なく安心したのか、震えていた尻尾が静かになる。いつかウサギを飼ってみたいと思っていたものだが──。