けがわ。
2024-09-13 09:21:57
2108文字
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バイヴァン0721の話

バイヴァン

0721の日に書いたバイヴァンのお話です。
もちろん、みなしごくんは0721なんて知らないので、これから吸血鬼さんにいっぱい教えてもらおうね♡

「ん、はぁ……。ありがとうモモ。」
「っ、うん……
「モモも飲んで?」
 胸元のフリルを外してボタンを開けると首筋を晒した。
 モモは一瞬喉を鳴らしたけれど、すぐに瞳を逸らして控えめに口を開く。
「っ、僕はお腹空いてないから……
「うそでしょ、吸血鬼になってから一度も吸ってないじゃない? モモが倒れたら困る」
「っ! そ、そうだよね。ごめんなさい……
 月光を反射して輝きを増すマゼンダが静かに伏せられると、いつもそこで気がつく。
 やってしまったと。モモを責め立てたつもりはなかったけれど人の感情に敏感で、いつも何かに怯えているようで。まぁ、それも仕方のないことだろう。村で散々酷い目に遭わされて、一度殺されかけたんだ。
 ふぅ、とモモに伝わらないくらいの吐息を吐き出して、モモの頬に触れて顔を持ち上げた。
 潤んだマゼンダを真っ直ぐに見つめて、なるべく優しい声音で語りかける。
「その、そうじゃなくて、モモのことが心配で、だから、その……困るって言ったのは、別にモモを責めてるつもりとかじゃなくて……
 ダメだ上手く言葉が出てこない。もうずっと何百年もまともに会話なんてしてこなかったから……
 どうしたら伝わるだろうか……
「モモ……。その好きだよ」
「へ……?」
 驚いたように大きな瞳を更に丸く見開いて、ポッカリと開いた口からは牙が覗く。
 人間だった頃も八重歯が可愛らしい子ではあったけれど、そこは吸血鬼になっても変わらないらしい。
「いや、そのどうしたら伝わるかなって……
「あはは、ユキ、ありがとう。えっと……
 僕の首筋をチラリと見て、何か言いたそうに口篭っている。
 あぁ、そうか……、モモは血を吸ったことがないから。
「モモ。大丈夫だから、僕の言う通りにしてみて?」
「うん……
「ほら首のこの辺に思い切り噛みついてみて」
 モモが吸いやすいように僕だけベッドに腰を掛けた状態で、自分の首筋を指でさして誘導する。
 モモが微かに息を呑んで首筋に牙をあてがう。
「痛かったら言ってね?」
「大丈夫だよ。痛いかどうかはモモが一番知ってるでしょ?」
「っ!」
 吸血鬼の唾液には催淫効果があるから、牙が皮膚を貫く一瞬以外は特に痛みは感じなくなって快楽に変わるはずだ。
 人間に暴れられないように長い時を経て吸血鬼の身体も進化しているのだろう。
 つぷっと牙が食い込んで、首筋に一瞬の電流が走る。
「ん……、そのまま刺したまま吸って、舌も使って舐め取って……そう、上手」
「んく、ん……っ、んむ」
 モモの喉がなって血を吸われていく感覚がする。よかった、初めてだけど上手く吸えているみたい。
「ぷはぁ……、は……。ユキ、痛くなかった……?」
「うん、気持ちよかったよ?」
「っ、そ、そっか……、よかった……
 最後に首筋の血液をなめとって口を離すと、頬を赤く染め上げたモモがモジモジと膝を擦り合わせている。
「モモも気持ちよくなっちゃった?」
「ふぇ!?」
 指摘されてさらに耳まで染め上げる。
 かわいいなぁ、そう言えば、モモとはキスとかはした事があるけれど、直接そう言うことをしたことはなかったな。
 モモが人間だったころは一緒にいられるだけでよかったし、それだけで満たされていた。だけど、日増しにモモが愛おしくなっていって、この気持ちに際限なんて無かったんだって思い知って、嬉しくて、もっとモモに触れたくなった。
 と、そこまで考えて不意に疑問に思った。モモが人間だったころは、そう言うことはしていなかった、と言うことはモモはどうやって今までムラムラを処理していたのだろうか?
「ユキ……?」
 黙り込んだ僕を心配して首を傾げて僕の顔を覗き込んでくる。
「ねぇ、モモ」
「うん?」
「ムラムラした時っていつもどうしてたの?」
「ふぇ!? な、なに、急にどうしたの? 別に何もしてないけど……
「何もしてないの? 僕に血を吸われた後ムラムラするでしょ……? 一人でシてなかったの?」
「するって?」
「オナニー……
「おなにい?」
 モモは首を傾げて不思議そうな純粋な眼差しで僕を見つめる。
「あー、っと……
 そうか、そりゃ、育て親がいないんだ。性知識がないのは仕方がない。
 まぁ、僕が一つずつ教えてあげればいいだけか……
「ユキ?」
「モモ。わからないことは、これから僕が教えてあげるね」
「う、うん?」
 戸惑ったような曖昧な返事をするモモにいつもモモがかっこいいって言ってくれる笑顔で返した。
「まずはオナニーを教えてあげる」
「う、うん……
「本来なら一人でするんだけど、今日は僕が手伝ってあげるね? おいで……
 モモの手を引いてベッドに座っている僕の足の間にモモを座らせて、後ろから抱きしめた。
「っ、あ、あの、ユキ……?」
「大丈夫、怖くないよ。オナニーは気持ちよくなれる行為なんだ」
「そうなんだ……?」
 これから何をされるかなんて知らない、無垢なモモの顔を後ろから掬い上げて振り向かせると、始まりの合図と言わんばかりのキスを送った。