ゆうきしゅん
2024-09-07 23:16:04
315文字
Public
 

プリンタニア版ワンドロワンライ

第八十二回お題
「あわせる」

出会いは些細な偶然からだったが、どういう訳か付き合いは続き、どちらかが言うまでもなく(主に遠野が主導権を握っていたが)友人登録をして、遠野自身も大きな施術を乗り越え猫のキツいリハビリもこなしようやく療養院へ通わなくても大丈夫とのお墨付きを得たその日の帰り道。
いつもは猫車で部屋へ戻るのだが遠野が歩きたいというので互いの住居棟まで歩くことにした。
リハビリを始めた頃は一歩進むことすらおっかなびっくりしていた遠野が軽やかな足取りで、満面の笑みで、道を歩いていく。自分の足で歩けることが嬉しくてたまらない様子だ。
そんな遠野を眩しいような、羨ましいような、なんだか不思議な感覚で眺めながら歩調をあわせて隣をゆっくりと歩く。