雪貴
2024-08-30 00:56:16
190文字
Public RotR
 

あたらよ

高主♂の短いやつ

惜しいなと、吐息混じりの声音。視線だけで『何か』と問えば、真っ直ぐに伸びた指先が、青みがかった丸窓をゆるりと指した。夜闇のくしは汗に染み、上気した眼差しは双つの瑪瑙をてらりと濡らす。言わずとも、と笑んだ三日月に、男の心を漸う察し、思わずこちらも笑いが洩れる。明ける夜を惜しいと思うなど──新しい感情を得る度に、与えてくれる存在がお前で良かったと、心の底からつくづく