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三毛田
2024-08-25 19:49:37
1069文字
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30 10. 募る想い(好き、大好き、何度でも言いたい)
30日目 自覚したら、好きで好きで仕方ないんだ
丹恒が好き。
その気持ちに気づいたのは、彼が現地の女性達に格好いいと言われているのを見て。
『丹恒は格好いいだろう。そうだろう。なんてったって、美少女の俺の親友だからな!』
と、いつものように思っていたらどうしてか胸がつきんと痛んだ。
その時に、〝それだけ?〟って声が聞こえた気がして。
それだけ。それだけでいいはず。
いいはずなのに、どこか納得してないような俺もいて。
(丹恒は、俺の
……
)
親友って続くはずだった。だけど、それだけじゃ物足りないって思う俺が急に現れた。
それなら、欲しいのは何? その時はわからなかったけど、今ならわかる。
「好きだ」
アーカイブに収録されている物語でしか知らなかった、〝恋〟というもの。
俺はそれを、丹恒に対して抱いている。抱いてしまった。
いいことなのか悪いことなのかわからなくて、それとなくヴェルトに訊いてみた。
『最終的にどうするかは、お前次第だ。このまま友人でいたいのならば、無理して伝えることはない。でも、恋人になりたいのならば伝えるしかないだろう』
って。
「恋人、恋人かぁ
……
」
その恋人っていうのがよくわからないんだって。とは、言えなかった。言いたくなかった。
ちっぽけな俺のプライド。
「穹、今日は
……
どうかしたのか」
「なにがぁ?」
やっともらえた自室のベッドでだらけていたら、断行はちょっと驚いたような顔でこちらを見て。
「たんこぉ」
「どうした」
「恋人って何?」
「恋人
……
恋しく思う相手のことだろう? もしくは、相思相愛である間柄の人のことを指す」
「丹恒はさぁ、誰かのことを恋しく思ったりすることはある?」
「
……
」
一瞬、表情が強張る。地雷とまではいかないが、問いかけてはいけなかっただろうもの。だけど、一度問いかけてしまった以上取り消せない。
「お前たちのことを、愛しく思えるようになったばかりの俺には、少々難しい問いだな」
「そっか。そうだよね」
でも、丹恒がそうやって思えるようになったのはいいことだ。だったら、なおさら俺のこの気持ちは伝えてはいけない。
けど、心の中で好きでいることは許されるだろう。
「突然どうしたんだ」
「本を読んだんだ」
「なるほど。それなら納得だ」
と、一人納得している。
改めて彼の考えを聞いて、これは〝好き〟なんだとわかった。だから、心の中で思うだけにとどめる。
「疑問は解けたか?」
「うん。ありがとう」
「どういたしまして」
軽く微笑む。
「何か用があった?」
「いや。大丈夫だ」
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