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楓花
2024-08-24 01:19:54
Public
GD/真矢うさ 小説
真矢、副班長任命
役職のピンバッジをつけてあげる妄想を呟いていたら、かこさんが西橋で素敵なSSSを書いてくださり、では私もと書いたもの
かこさんのSSSは
こちら
アレクが正式に開発班班長としてJDGに来た日。
宇崎サンは終始テンションが高く、喜びを隠しきれない様子だった。
「よーし、これから忙しくなるぞー!」
「でも宇崎サン、副班長になっちゃうね」
「そんなの、俺は班長の器じゃないよ、アレクが適任! むしろアレクの下で仕事できるのがすっごく嬉しい!」
仮だったとはいえ降格になるのに、心の底から嬉しそうな顔を見せるから何も言えなくなってしまう。でも、そういうところが宇崎サンらしくて好きなんだけど。
「ガードベストみたいなの、どんどん開発してね」
「おー、まかせろ!」
そう言って胸を叩く宇崎サンの隊服には、既に副班長のバッジが輝いている。
このタイミングなら、言ってもいいかな。
「宇崎サン、俺も内示が出てて
――
」
「えっ、
……
もしかして、副班長?」
「うん」
「凄いじゃん! おめでとー!!」
頷くと、宇崎サンの顔が驚きからパッと輝くような笑顔へと変わった。
勢いよく抱きしめられて、なんだか少し照れくさい。
「宇崎サン、声が大きい」
「あ、ごめん。正式発表までは内緒だよな。でも、俺に言って良かったのか?」
「うん、なんか宇崎サンには聞いてほしくて」
正直なところ、柄にもなく不安になっていたのだ。
副班長といえばその名のとおり、班長不在の時には変わりを務める重要なポジションだ。
隊内の雰囲気も大分変わりつつあるが、まだまだ若い隊員が役職につくことにやっかみはある。それに自分は、指導したり上に立つような役割が向いている人間でもない。
「俺に務まるか分かんないけど
……
」
ポツリと零せば、宇崎サンは急に真顔になってツンと少し強めに俺の額を突いてきた。
「なーに言ってんだよ、これ以上ない適任だろ」
「でも、反発あるかも」
「大丈夫だって。お前はお前の仕事ちゃんとやればいーんだよ。それでも何か言うやつがいたら、俺がぶっとばしてやる!」
「
……
ありがとう、頑張ってみる」
「うん、頑張れ!」
力強い言葉と共に握られた手に、パワーを貰えた気がする。
副班長、という響きは少し重い。でも、ずっとこの人の隣で堂々と肩を並べる立場になりたかった。開発班の危機があった時も、あんな時に一緒に戦ったり守れるような位置でありたい。
まずは一歩、近づけた気がした。
*** ***
――
辞令交付の日。
「おはようございます、宇崎サン」
「わっ、真矢? どうしたんだよこんな朝早く」
「宇崎サンのこと、待ってた」
「待ってた?」
「うん」
「
……
あれっ真矢、バッジは? 今日からだよな?」
「宇崎サンにつけて欲しくて
……
」
ポケットに入れていたケースを差し出すと、宇崎サンは驚いた様子で俺をじっと見つめた。
少しして、宇崎サンが無言で受け取った役職バッジを真剣な様子でつけてくれる。
「俺が言うことじゃないかもだけど、自信持てよ。真矢なら大丈夫だから。俺が保証する」
「うん、やっと追いつけた気がするから。宇崎サンの隣に並んでも見劣りしないように精一杯努めさせていただきマス」
「ばーか、俺のほうが見劣りすんだろ」
つけ終えた後、「うん、様になってる」と満足そうにポンッと軽く叩かれた左胸が、何だかあったかいのは気のせいかな?
見上げた宇崎サンは俺と目が合うと、ニッと最高の笑顔を見せた。
「頼りにしてるぞ、整備班副班長!」
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