折紙
2024-08-23 23:05:45
1968文字
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莢蒾 -ストーリー

キャラクター詳細

莢蒾 -ストーリー

キャラクター詳細

どこにでもいる何の変哲もない少年のような形をした「存在」
かつて豊穣の星神「薬師」に祈り、いつか銀河を呪うつもりだった悪性の「種」
ある人間のために自分も世界も捨てた少年が遺した、夢を見る花

ストーリー・1

彼はもともと、ある男が持っていた「小枝」だった
男はその「小枝」を見ても記憶にはなかったが
「手放してはいけない」感覚を感じてずっと持っていたという

ーーー初めて目が覚めたのは、知らない暗い部屋の中
初めて視界に入ったのは、蠱惑的な香りと喋り方をする女性と
血の匂いしかしない、赤い目の男がいた

知らないはずなのに、分からないはずなのに
彼を見ていると妙に胸の騒いだ感覚を覚えた、いや思い出す
大切だったはずなのに、大事だったはずなのに
悲しい、この気持ちは前の身体からによるものか?

ふと、意識を再起動した瞬間ーーー
臓腑を焼くような痛みと血の沸騰するような苦しみに襲われた

身に覚えはないけれど「記録」には、ある

僕は、「人間」じゃない

ストーリー・2

「自分の名を、覚えているか」

男はゆったりとした口調で問いかけてきた
覚えてないといえば、悲しいのか、それで良かったと言うような
不思議な表情を向けてくる

莢蒾、お前の名は、今日から莢蒾だ」
「気に入ったのなら、そう名乗るといい」

不思議と嫌じゃなかった、むしろ、好ましいような
その花の名前を知っていたような
ありがとう、と礼を言えば
彼は困ったように目をそらして何処かに行ってしまった

カフカと呼ばれた女性はすぐに帰ってくると言ってたから
きっと、大丈夫だと思うけど

彼の名前も聞いてみた
「彼の名前は、刃よ」

彼には似合っているが、どこか、どこか泣きたくなる
悲しみがこみあげてくる感覚がした

ストーリー・3

だれかの呼び声がする
だれかの叫ぶ声がする

腹の感覚が少しだけ無い
ああそうだ、あの虫に、齧られたのだっけ
痛い、寒い、苦しい、辛い
欠けた肉と血、臓器の治る感覚、繋がる神経の音

気持ち悪い

大きな甲冑は心配そうに声をかけた
自分を呼んでいたのは赤い目の彼だった
カフカは一瞥だけすると微笑んで前を向き直した

傷はもう治った、あとは立ち上がるだけ
なんてことない、この魂は何度もそうしてきたじゃないか

「大丈夫、諦めない」

もう遠くなった星の残響が聞こえた気がした

少年の目は、傍らの男と同じ赤く光っていた

記録:「草華」一族
かつて惑星「■■」に存在した過激な狩猟民族
時代を経るごとに獰猛さは控えめになり、次第に自然を保護するために
植物の保存を第一とした種族になった

彼らは生まれながらに葉緑素を体に宿しており
呼吸した瞬間、二酸化炭素は酸素になり
皮膚を通して日の光は栄養となりほぼ水で生きていける

狩猟民族としての本能か、過剰に攻撃的になると
目が赤くなり頭髪が白くなる特徴を持つ

ストーリー・4

かつて、彼は仙舟人だった
少し体が弱いだけの、花を育てるのが趣味の心優しい少年だった
あの星神と「建木」を目にするまでは

最初に違和感を抱いたのは彼の姉だった
あの星神のおかげで体も治ったと喜んだのも束の間
父と母は体から奇怪な枝が生えたバケモノになり
姉は自分にある「薬」を飲ませてこう言った

「あなたに罪を押し付ける私たちを、許さないでね」

あの日、たどり着いたせいで
あの日、「薬師」に願ったせいで

後の仙舟人は「呪い」を植え付けられ
彼は、「後始末」を押し付けられた

大事な家族、バケモノになってしまった彼らを
まだ年端もいかぬ彼は、姉の大事にしていた錫杖で
一族郎党みな殺しつくしました

いつも体の弱い自分に優しくしてくれた両親
一緒に花を育てて笑いあった友人
何事も諦めず、自分の病気と向き合ってくれた暁のような姉

みんなみんな殺しました
みんなみんな、彼を殺し続けました

血の海、死体の原、誰の呼吸も聞こえないその丘で
少年はただ一人泣いていました
折れてただの棒になった錫杖を抱きしめて泣きました

彼を慰めたのは、帝弓の落とした流れ星
その流れ星は憎き建木を折り、彼自身も焼き尽くしました

そして彼はその死にぞこないの体をもって仙舟に尽くしました
長い時は彼を人ではなくただの機械のようにしていきました

医士として従事し、時には建木の封印の協力者としてサポートし
そして、何千年という長い時の先で
ある五人の人たちに出会い、ある少年に叶うことのない恋をするのでした


ロード画面

「星核ハンター」のメンバー、「運命の奴隷」に従う
虫も殺せないような見た目の少年だが、刃と同じ「魔陰の身」である