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三毛田
2024-08-20 22:09:35
1075文字
Public
1000字
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25 05. 見つめてばかり(何て言ったらいい?)
25日目 すぐに君を見つめてしまう
アーカイブの整理をしている横顔を盗み見る。
〝邪魔をしないならば、いてもいい〟
列車に来た頃の丹恒からは、想像できない言葉をかけられた。
あの頃は、邪魔をするならば出ていけ。的なことを言葉でも態度でも示していたから。
俺も成長しているし、丹恒も対人スキルが成長しているのだろう。
彼の過去を知らないままであったなら、嫌な奴。とっつきにくい奴。と思い込んだままだったろうし。
「丹恒、休憩にしよう」
俺が訪ねてきてから、数システム時間が経過している。
スマホのゲームも、イベント周回はとっくに目標回数を超えているし、よく見れば丹恒の体はずっと同じ体勢でいたためかこわばっているみたいだ。
「はい、ストレッチ〜」
コンソールから無理矢理手を離し、手首を掴んで上へ引っ張る。
「ん
……
肩甲骨のあたりを揉んでくれないか」
「はーい」
背中と肩を伸ばしたのが気持ちよかったのか、マッサージをお願いされ。
拳でグリグリと押してから、手のひらで伸ばしていって。何度かそれを繰り返す。
「穹は、マッサージが上手いな」
「そう? そう言ってもらえると、嬉しいかも」
丹恒に触れる機会をずっと伺っていた。ヴェルトとパムを練習台にマッサージを覚えたかいがあった。
「ここは?」
「そこもいいな
……
」
「お客さん、凝ってますねぇ」
「そんなにか」
「ずっと同じ体勢でいたからね。脚も浮腫んでるかも。ほら、椅子に座って靴脱いで」
俺の言葉に、素直に椅子に座って。
ふくらはぎを揉み、足首もゆっくり回す。
気持ちよさそうに目を細め、俺の手の動きを見ている。
「次は自分でやる」
「えー。俺にやらせてよ」
「またやってくれるのか」
「うん」
ずっと見つめているだけじゃ、我慢できなくなったんだ。触れたくて、もっとその先も。
でも、俺と彼は〝友人〟だから。
それ以上でもそれ以下でもない。
「穹、ありがとう。だいぶ楽になった」
口元に笑みを浮かべ、目元をほころばせ俺を見る。
わぁ。
すごく、すごく。
「えっちだ」
「穹?」
「なんでもなーい! 飲み物もってくるね。頭も使っただろうから、ちょっと甘いものにするよ」
「ああ。ありがとう」
背もたれに体重をかけながら、うとうとし始めて。目元を温めるタオルとかも必要かもしれない。
飲み物を用意して、パムにほっとタオルを用意してもらって持って行く。
「丹恒、エナドリ。後、目を酷使してるだろうからホットタオルも」
「至れり尽くせりだな」
「触るよ」
「ああ」
目元に、タオルを乗せる。
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