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mishiadd
2024-08-18 23:24:34
1953文字
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ドバイ(?)観光ありがとう小噺
もう供給一生ないことも覚悟してた推しふたりをいきなり潤沢に投下するな 溺死するだろうが あ゛り゛か゛と゛う゛(ugly crying)脊髄反射の感想文もう二度と打てないと思ってた本当にありがとう
※恐らく鬼子母神のこと…? なのかな…? っていう推定で書いてます…違ったら申し訳ないです…
ニキチッチ
――
の姿をしていたのだから恐らくそうなのだろう、イオリも私も特に引っ掛かる部分があるわけでもなかったし
――
とはいえ儀の記憶を失ってからのイオリはそういった人々の機微や微細な違いにとんと疎いが
――
とキントキと別れて市場へと向かう道すがら、そういえば、と傍らのイオリに尋ねる。
「そういえばきみ、先程はやけに確信めいたことを言っていたな。私が何の話をしていたのかわかったのか?」
昔は善神であったものが悪神に堕ちた神
――
などと言えば枚挙にいとまがないが、私が念頭に置いていたのは鬼子母神である。
別に鬼子母神自体にそういった伝承があるわけではない。ただ、私とイオリが江戸で出会った鬼子母神がそういった類のもので、悪神に堕ちて子供を喰らっていたのでこれを
――
まあ、カタをつけた。顛末は私としてはあまり気分のいいものではないのであまり反芻したくはない。あれ程までにわかりやすくまんまと言いくるめられた
――
というのかやり込められたというのか
――
のは私の経験の中でも数えるほどで、とても誇れるものではない。一体誰に
――
といえば、そんなのは決まっている。この私相手にそんなことができる人間がそう何人もいてたまるものか。イオリである。
カルデアに来てからというもの私自身神気を帯び、神の末席に名を連ねるようになってしまった今となってはやや自己矛盾もあるが、そもそも私は神殺しの英霊である。
――
と、いうわけで鬼子母神相手にはその道のプロフェッショナル
――
というのだったか
――
としてそれはそれは大変な活躍をした。イオリなどは珍しく素直に頭を下げて私に助力を乞うたのである。あのイオリがである。出逢ってこの方私の制止など聞いた試しもなく、やれ剣豪と見れば相手が英霊で自分が生身だろうと一切お構いなしに斬りかかっていき、「無茶をするな」と言えばその前段の「きみは弱い」しか聞いておらず、挙句の果てに「王(の英霊)と神(の英霊)を同時に相手取れる日が来るなんて」などと戦闘中に感じ入る始末で
――
なんだか本当にとんでもないやつではないか? 私のマスターは。なぜこれで私の方が彼を振り回しているみたいな評判を立てられなければならないのだ。これに全部付き合ったのなら仮にスークまるごとイオリに奢ってもらったとしてもまだおつりがこないか?
――
話が逸れた。
つまり何が言いたかったかと言うと、イオリが素直に頭を下げる程神殺しというものは大変なものなのだ。ということを先程はニキチッチ
――
と恐らくその必要もなかったゴールデン
――
に伝えたわけである。
「きみ、まるで私が何の話をしていたのかわかっているような口振りだったな。
――
もしかしてなのだが」
かすかな
――
そして恐らく益体もない期待を込めて、問う。
「その
――
思い出したのか? 儀で私達がしたことを」
「いや?」
こともなげに、きょとんとした顔でイオリが言う。
「昔は善きものだったものが悪しきものに堕ちる
――
というよくある話の流れのようだったから、調子を合わせただけだ」
「
……
そうか」
「ふん、」と「けっ、」の合間のような音を立てて、思わずそっぽを向く。そんなことだろうとは思ったが
――
ぬか喜びをした。イオリにはそういうところがある。妙なところでノリがよく、適当に話を合わせたり、軽口を叩いたりする。
――
問題は、それが大抵真顔のまま行われるので、本気なのか冗談なのかよくわからないところだ。正直、冗談ならばもっと冗談らしい顔をしてほしい。
「それに、なんだか格好いいしな」
「
……
きみ、割とそういう趣味あるよな?」
盈月
――
聖杯
――
から得た知識だが、修学旅行生が必ず購入するというエターナルダークレッドドラゴンのキーチェーン、とかそういうものが仮に目の前にあったなら、まあ嫌いではなさそうだよな
――
という、口にしたら人によっては喧嘩になりかねないことを思う。あとは、『道端に落ちている何かいい感じの木の棒』、とか。
口を噤んでいると、イオリが「いや、違うぞ」とさらりと言った。
「格好いいのは、神殺しのことだ。『昔は善きものだったものが悪しきものに堕ちた』神を殺す神殺しの英雄。うん、これはとても格好いい。
――
とても」
――
ぬん。
言葉に詰まる。じわじわと首筋が赤くなり、口許が弛むのを感じながら、なけなしの矜持を振り絞って憎まれ口を叩く。
「やけに素直ではないか。いつもそのくらい素直でいてくれてよいのだぞ」
「何を言う。俺はいつ何時も素直だろう」
わかっているのか、いないのか。冗談なのか、本気なのか。
結局、あの頃と状況はなにひとつ変わらないまま、また私は今日も言いくるめられている。
――
気がする。
了
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