三毛田
2024-08-17 22:10:17
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22 02. 声を聴いたら(もっと逢いたくなる)

22日目 いつだって君に会いたい

「うわ〜ん。丹恒に会いたいよ〜」
「接近禁止でも言われた?」
「丹恒は俺となのと違って、優秀だから補習なんか参加しないんだよ!」
 おまけに、今日はバイトだと言っていた。
 夏休みに入ってから、すれ違ってばかり。
『穹、補習をちゃんと受けないと夏休みの追加のお小遣い、あげないわよ。銀狼、あなたもよ』
 と、カフカに釘を差されているので、夏祭りの軍資金を貰えないのは困る! と、毎日ちゃんと出席しております。
 出された課題は、出されたその日に丹恒に手伝ってもらってほとんど終えている。
 なので、後は美術とか読書感想文とか今受けている補習だけだ。
「なんで優秀な丹恒と一緒にテスト勉強したのに、補習?」
……余裕こいてゲームしたら、忘れました」
「アンタねえ」
 流石のなのも呆れている。
 丹恒にも、目の前で盛大にため息をつかれたのは記憶に新しく。
「さっさと終わらせて、家で涼むんだから!」
「はいはい」
 啖呵を切ったものの、中々進まなくてなのと二人頭を抱える。
「丹恒先生ヘルプしても許されるかな」
「電話した瞬間にスマホ没収されるのがオチ」
「だよね~」
 なのの提案を却下すると、彼女は同意して器用にペンを回し。たと思ったら、ペンを飛ばして慌てて拾う。
「ふふん」
 俺が真似してペン回しをすると、悔しそうな顔をして。
「二人とも、終わったのか?」
「あと少し! 先生、終わったら帰ったらいいですか!?」
「時間が終わるまで待て」
「え~」
 俺と先生のやり取りに、ブーイングが上がる。
「課題増やすぞ~」
 の言葉に、一瞬にして静かになって。俺の隣で声を上げていたなのも、口をチャック状態だ。
「終わった! じゃ、俺は帰るから!」
 結局チャイムが鳴るまでだらだら待っていて。鳴った瞬間に鞄を持って教室を飛び出す。今日は会えないと言われているので、さっさと帰って丹恒から電話がかかってくるのを待つのだ。
「きたっ。も、もしもし」
『丹恒だ』
「穹です」
 ディスプレイに名前があるからわかっているのに、毎回律儀に名乗ってくれる。それが嬉しい。
「ふふふ」
『どうした?』
「ううん。丹恒の声が聞けて嬉しいってこと」
……俺もだ。お前の声を聞くことが出来て、すごく嬉しい』
 どうしよう。今すぐ会いに行きたい。
『穹?』
「大丈夫。明日、会える?」
『明日は学校の図書館にいる。お前の補習が終わったら、一緒に帰ろう』
「うん、うん!」
 嬉しすぎて胸が高鳴って、耳まで煩い。
『いい返事だ』
 好きすぎて困っちゃう。