三毛田
2024-08-15 19:40:54
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20 10. 大人ごっこ

20日目 二人でなら怖くない

 なのが成人しているのであれば、俺が成人していてもおかしくないはずだ。
 体年齢はどうなのかわからないが、目覚めた日数的には生まれて数ヶ月の赤ん坊と大差ないのはわかっている。
 だからといって、誰も彼もが俺を子供扱いするわけじゃない。ならば、大人としての対応を身に着けなきてはいけない。のかもしれない。
「ヨウおじちゃん、大人のすることって教えてもらえる?」
 なのの真似をして〝ヨウおじちゃん〟と呼ぶと、ヴェルトは頰を引きつらせる。
 そんなにひどいかな。
「列車の業務であるなら、パムに決めてもらえばいい」
「まあ、そうなるよな」
「急にどうしたんだ」
「んー? 長命種ばかりの星だと子供の年齢かもしれないけど、普通であれば俺も多分だけど、成人扱いされるんかなって。それだと、大人としての対応を求められることもあるかもなって」
「なるほど」
 ここ数日考えていたことを素直に告げると、彼は感心したように頷いて。
「そういう心がけは大切だ。だが、俺や姫子からすると、君たちはまだまだ子供である必要があるだろう」
「でも」
「大人の対応は、まだまだ俺たちに任せておけ」
「いつか二人を頼れなくなるかもしれないのに?」
「それまでには、三人にちゃんと大人としての対応を身に着けさせるつもりだ」
「んー。分かった。ねえ。ヴェルトから見て、俺は成人してる年齢に見えるかな」
 これもなんだかんだ気になっていたことだ。どうなのだろう。
「なのかが自称成人済みだとしたら、穹も成人している可能性はある」
「そっかー。丹恒は?」
「持明族の成人基準は流石に知らないな。本人に直接聞いてみたらどうだ」
「ちゃんと、嫌じゃないかどうか前置きしてから。だろ?」
「ああ」
「聞いてくれてありがとう。丹恒のところに行く」
「昨日からこもりっぱなしだから、面倒を見てやってくれ」
「えっ。それ早く言ってよ!」
 軽く手を振って、ラウンジを後にする。走るとパムがうるさいので、速歩きで資料室へ。
「丹恒、入るよ」
「ノックと同時に入るな」
 呆れたように俺を見る。
「どうした?」
「丹恒は、もう成人してる?」
「仙舟外の成人年齢という基準であれば、とっくに満たしているな」
 ちょっとだけ悩んだ後、そんな答えが。
「じゃあ、俺が特製モクテル作るから、バー・ナイトメアに来てよ」
「なぜ?」
「大人ごっこ、しようよ。俺たち、見た目はまだまだ子供だって言うからね」
「それでモクテル?」
「うん!」
「悪くないな」
「でしょ~?」