もふわた@地球産消しゴム
2024-08-15 12:27:07
4116文字
Public 一次創作/OC
 

Ignis(イグニス) プロフィール

一次創作。
天魔パロよりIgnis(イグニス)の設定集です。

概要&容姿

天魔パロでのはちゅ(Haat)。冥界で過ごしている?自称悪魔。
(実際は堕天使な上に、悪魔ではないと悪魔や天使にはすぐにバレる。最近、悪魔を自称しなくなってきた所からして、どうやら飽きてきたらしい。)
Ignisとはラテン語で"篝火"という意味。
また、鳥のような黒い翼が2対生えていて、耳が少し尖っている。

それ以外は人間のものとほぼ同様。
髪はインテーク。横髪は長いが後ろ髪はほんのりボブカット。反転目。
大人びた美しい服、フリルが付いた可愛い服が好き。但し着る時は戦闘を想定して動きやすそうなものを選んでいるらしい。
今のところ容姿の色は決めていない。※要追記

性格

暇が大嫌いで、悪魔以外にも人間、更には天使にまで声を掛けたりちょっかいをかけたりしている。
明朗快活で好奇心旺盛。そして残虐。時には底冷えするような真顔のまま詰め寄る、冷静に策を練るなど、良くも悪くも表情が豊か。情緒が不安定なわけではなく、全てイグニスとしての性格である。

根本として言えるのは、真面目で、優しく、楽しいことが好きだということ。
時と場合、相手を選んで対応している。必要ならば厳しい言葉をそのまま告げ、必要ならば面白おかしく冗談めかして話す。必要ならば真実を伝え、必要ならば嘘を吐く。全ての相手に対して傍若無人に振る舞っているわけではない。
但し表現するそれら全ては演技ではなく、偽りのない本心である。

人間界に時々出向く珍しい悪魔…………堕天使。
悪魔同様、天使や人間から嫌われているために人間界に行かない方が身のためにはなる。だが、冥界には娯楽が少ないからと数日おきに行っている。

目的は人間や天使に出会うこと、人間界を楽しむこと。
人間相手の場合、気紛れに苦しんでいる存在のカウンセリング。そして"破滅"の補助。
前者は天使のふりをして人間と接触している。悪戯や悪事をすることなく、やはり相手の雰囲気に合わせて話の調子を変えている。
後者は大抵欲深い人間のところに向かい、アドバイスと称して甘言を吹き込んでいる。確かに莫大な利益をあげられる方法を教えてはいるが、最終的に積み上げてきたものが全て水の泡になるようなもの、人生が崩壊するようなものばかりである。その様子をポップコーン片手に鑑賞するまでがセットなんだとか。

また、復讐を考える存在とも接触する。
本当にそのままでいいのか、復讐の果てに"破滅"するとしてもその行動に満足感を得られるのか、それともここで見切りをつけるかなどと質問してから、本人に覚悟がある場合に限り力を貸している。その存在が、文字通りの"破滅"を迎える所を看取るまで。

天使相手の場合は出会った瞬間ほぼ交戦になるため、攻撃を受け流したり避けたりしながら"遊んでいる"。良い感じに疲れたら良い感じに撒いて冥界に帰る。
曰く、体が鈍るのを避ける為の模擬訓練(※本物の殺し合いだが)、単なる暇潰しとしての遊びの両方を兼ねているらしい。

武器&能力

武器は魔法で作り出した茨と大きな剣。
茨はアグヌスの使う鎖同様、拘束やロープの代わりに使うことが出来る。但しアグヌスの鎖とは違い棘が付いているのでとても痛い。この茨できつく縛られた暁には、縛られた箇所からの血が耐えないだろう。意図的に解除する、茨から意識が逸れて時間が経過する、などで消える。

大剣は基本的にイグニスの胸部から足元程の長さ。ある程度大きさを変えることは可能。平たく、太く、重く、硬い。いつも両手で扱っているが片手でも余裕。
両手で使う理由は安定性と、両手が塞がっていると相手に油断させるため。

能力は恐らくない。
なお、一番得意なのは天使由来の体術。

仕事

上記のカウンセリングや補助は本人曰く「ただの趣味と気紛れ」らしいため、ある意味仕事はしていないということになっている。
時々"暇潰し"という名目でトップから仕事を受け取ることがある。その時は主に偵察、調査、処罰担当であることが多く、基本報酬は甘いものを頼んでいる。
精神状態が宜しくない悪魔へのカウンセリングも引き受けている。こちらは仕事としたい訳ではないので申告することなく勝手にやっているが、トップにはバレている。カウンセリング終わりに"個人からのご褒美"として甘味を貰ってはいるものの不服そうである。

その他

・甘いものが好きになった理由として、人間界のジャムを気に入ったというものがある。
 まだ業務に入らない程幼かった頃、兄のプルーヴィアに我儘を言って人間界に連れて行ってもらった時のことである。

過去


 この先ネタバレ注意 

天使

天使名、もとい本名はPyram(フィラム)。堕天する前は中位に属する、明るくて優しい天使だった。
"義"兄であるプルーヴィアは、彼女の優れた共感性、溢れて止まない知的好奇心に期待していた。

彼の予想通り、フィラムは物事に同調することができ、教えられたことを瞬く間に吸収した。
感情が激しいところだけが気掛かりであったが、仕事をするようになっても顔色一つ変えることはなく、いつでも楽しげな笑顔を浮かべていた。成長も早く、あっという間に中位の上にまで上り詰めた程だ。

しかしそこで彼女は立ち止まった。
フィラムは、プルーヴィアを……兄を愛していた。彼女の努力もこの才能も全て、兄に追いつくために使われていた。
仕事をしてからプルーヴィアは彼女を見なくなっていた。その分彼女は、兄に見て欲しいという思いだけでやってきていたのだ。
それが追いついてしまえば、例えどんなに才覚があったとしても、努力の動機がなければ動けない。

人間のために、世界のために、天界のために働くことはフィラムにとって苦ではなかった。寧ろ嬉しかった。自分が役に立てること、自分の努力が他の笑顔につながること、全てが。

それでも一番の目的は、神に捧げるべき特別な"最優先"は、必ず兄にあった。

自身が彼女のストッパーになっていること、それほど自身に向ける感情の割合の大きさ、その理由。
プルーヴィアは神と世界に全てを捧げる天使だ。フィラムのことを理解できる筈もなかった。
故に、彼はフィラムに失望し、二度とその目に映さなかった。

彼女は優秀だった。それでも、上位への推薦を蹴ってでもプルーヴィアと共にありたかった。
だが、感情豊かな彼女が心を抑え続けてまで生きることは、どれだけ苦であっただろうか。

ある日フィラムは、気づけば天使に手を掛けていた。
行き場のない悲しみも虚しさも苦しみもが破裂した結果、数体の天使がぐちゃぐちゃの固まりになっていた。
蠢いているから生きてはいる。いずれ元の姿に戻るだろう。ただ、自分が罰を受けるだけだ。

__そう思えれば楽だった。自分の感情は自分で制御できていると思っていた彼女にとっては絶望に突き落とされたようだった。
本当に兄が自分を見てくれなくなってしまうと。

周囲から突き刺さるような視線も、自分を捕まえようとする天使も、何もかもが初めての恐怖でしかなかった。

少し遠くから、愚劣なものを見ているような兄の姿が見えた。明らかに妹に向けるそれでも、もはや天使に向けている視線ですらなかった。

その瞬間、フィラムは天界から逃げ出した。
追いかける天使達を振り払い、人間界に飛び込み、運良く見つけられた冥界の門へと_________

堕天

フィラムは暫くの間、冥界を彷徨って過ごした。
やがて誰も来ないような洞穴を見つけて、そこで息を潜めていた。

何度も死のうとした、何度も神への誓いを、成約を唱え、懺悔した。だが誰も助けてはくれなかった。
冥界の穢れは天使達にとって毒そのものであり、その痛みに苦しみながら、何度も自分を殺そうとした。
その度に、首を切り損ねて次の日を迎える。目覚める。

どうしてこんな目に遭ってしまうのか、どうしてこんな選択を取ったのかと恨みながら日を過ごし、次第に疑問が湧くようになった。
そもそも、兄を愛することの、兄のために頑張ることの、何が悪いのだ、と。

彼女は堕天した。
新たな翼二対、黒いものが皮膚を突き破って生えてくるのを、その激痛を十何日と過ごした。泣き叫ぼうが一人になったのは自分の過ちであり、誰の助けを求めることすらもできなかった。地面を掻いた爪は一部へし折れては回復するのを繰り返し、声が掠れ、血反吐を吐き、それでもなお一日は過ぎて、生き続けている。

痛みの果てに彼女は気付く。

……自分は誰のためでもなく、自分のために頑張っていたのだ。


止まないながらも収まっていく痛みと共に、布切れを羽織ったような状態で、プルーヴィアに会いに行った。
結果は惨敗だった。死にはしなかったし一撃を加えてやった。それでも心が、完全に壊れてしまった。良い方向にも、悪い方向にも。

彼はフィラムに出会った時に、兄妹関係はただの天界が定めた制度でしかないと言い切ったのだから。
信じてきたものを切り刻まれたようだった。そして、兄が自分に持つ感情と、自分が兄に持つ感情の食い違いを自覚して、笑った。
元あるものを含めて三対になった翼の、元の白いものだけを、手折った。

堕天するよりかは痛くないが、直ることも新しく生えることもなく痛み続ける傷が心を表しているようだった。



彼女は"イグニス"と名前を変え、今や冥界も、人間界も、天界も、自分の楽しみのために弄んでいる。
それは決して復讐なんかではない。他者を想う心は残っているし、捨てようとも思っていないだろう。彼女はただ己の欲に忠実になり、したいことをするようになっただけだ。吹っ切れたとでも言おうか。

彼女の中では、何かがどうでもよくなってしまった。それだけでしかない。