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こま
2024-08-12 01:21:52
803文字
Public
煦杜
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煦杜妄想5_240812 煦の怪我の話
付き合い始めてしばらく経った頃
「どうしても脱がないとダメか
…
?」
「ダメです」
伺うような煦にぴしゃりと返す杜若。
「うう
…
何処も怪我しておらぬというに
…
」
「何処も怪我していないのなら見せても何の問題もありませんよね?」
「うぐ
…
」
「さあ、早く脱いで下さい。自分で脱がないのなら私が脱がしますよ?」
「
…
」
一歩も譲る気配の無い杜若に観念して渋々衣服を脱ぎ始める煦。
「
…
やっぱり怪我してるじゃないですか。どうしてすぐばれるようなしようもない嘘をつくのですか貴方は。そこに座って下さい」
呆れた声で煦に言いながら手元の薬箱から消毒液と軟膏を取り出す杜若。
「これぐらいなら放っておいても数日で治るかなー
…
って
…
いでででで!!杜若!滲みる!」
煦の呑気な物言いにムッとした杜若が背中に負った傷口に容赦なく消毒液を吹きかけ叱り飛ばす。
「こんなに切っている傷、放っておいて数日で治る訳がないでしょう!化膿したらどうするのですか!」
「わ、わかった、わかったって
…
」
黙々と傷口にガーゼを当て包帯を巻いていた杜若が不意に口を開く。
「一体何をしたらこんな怪我をするのですか」
「あー
…
木から降りる時に足を踏み外してな、滑り落ちる際に枝に引っかかったのだ」
「枝で切ったというより鋭利な刃で切ったように見えますが」
「
……
」
「私に言えないことですか?」
「すまぬ
…
」
「
……
なら、せめて戻った時は嘘をつかず正直に言って下さい。心配なのですよ。貴方が私の知らないところで1人傷つくのが。1人で抱え込まないで下さい」
杜若の静かな言葉に何も返せなくなる煦。
「
…
悪かった。これからは正直に言うよ。ありがとう、杜若」
「もう一つ。何があっても必ず私の元に帰ってくると約束して下さい」
背中に触れる杜若の手から微かな震えを感じてはっとする煦。
「
……
わかった、約束する」
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