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鬼躯(おにく)
2024-08-05 18:39:06
547文字
Public
Dytica妖怪疑似家族パロ
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口にする
F崎様(
https://x.com/f_saki_voyage
)のDytica妖怪擬似家族パロの設定をお借りした三次創作の小話です
「この前、狼に顔齧られたんやけど」
昼餉時の和やかな空気を吹き飛ばす小鬼の爆弾発言に、冷や汁の刻み胡瓜が変なところに入って噎せた。
「大丈夫?」
「う、うん」
心配そうに覗き込む雷獣に何とか笑顔を作って見せる。
「顔を?噛まれた?」
すわ児童虐待かと野暮用でこの場に居ない二人の保護者に疑いの目を向ける。
当の小鬼はこてんと首を傾げ、お椀の中の魚の解し身を突っついている。
「んー昼寝しとったからあんま覚えてへんくて、ひょっとして夢かなーと思って」
「あ、俺も寝てる時に頬っぺた食まれたわそういえば」
第二の被害者が名乗り出た。
「起きてすぐに訊いたんだけど、なーんかはぐらかされた感じ」
「なんて?」
「『気の所為じゃね?』」(似てない)
子供が出せる精一杯の低い声に微笑ましさを感じつつ、思考を巡らせる。
寝ている頃合いを見計らって、子供の顔を齧る謎の行動。
痛かったという旨の供述も出ず、痕も残っていない辺り、本気で噛んでいる訳ではなさそう。
個人としての付き合いは長いものの、狼の習性に詳しい訳ではない。
あの捻くれ者が素直に口を割るかは定かではないが、一応本人に後程訊いてみるとして。
まあでも、
「ところで焼き玉蜀黍食べる?」
「食べる!!」
害は無さそうなので放っておくか。
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