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喩鶴結雨
2024-08-05 00:37:52
2001文字
Public
TRPG / 探索者
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ロスがマリアの墓参りに行く話
カタシロのネタバレあり
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4
「ハル」
短い言葉で
ロス
僕
を呼んだのは古川君だった。
マリアちゃん
あの子
が死んでから僕はぼーっとする時間が長くなったらしく、
古川君
彼
以外の声への反応速度が遅れるようになった。
なんで、古川君の声だけが問題なく気付けるのかは、わからないけれど。
「
…
」
視線を向けるだけでも満足らしく、閉じた口の口角を上げて、彼は自分の背後を指差していた。
「行こうぜ」
「
…
お願いするよ」
今日は彼の運転で
彼女
マリアちゃん
の墓へ向かう日だ。
なんで彼の運転なのかというと、一人で行っていた時に元々の体の弱さも相まって、夏の暑さに敵わず度々熱中症で倒れてしまっていたからだ。
かと言って、家に閉じ込めておくのも酷だと考えたのか、おじいちゃん達から「誰かと行くなら」と許可を貰って今に至る。
と、言っても今の僕と交流を断たないでくれるのは古川君くらいなもので、彼も何か来たい理由があるのか、不満も漏らさず定期的に送ってくれている。
…
いや、未だに連絡してくるやつらもいないわけじゃないか。
「悪いな、この前行けなくなっちまって」
「誘拐されてたんなら仕方ないよ。
それより、体は大丈夫なの?」
「ああ、特に問題はねえよ」
見た目上の変化は
ほとんど
・・・・
ないものの、僕は少し前からの変化点をちらりと見る。
「
…
ピアス、外したんだ」
「ん?
ああ、よく気付いたな。
ちょっと前のハルなら気付かなかっただろうし、いい変化かもな」
「
…
それで誤魔化したいんなら無理には聞かないけど、君が無意味に外すとは思えないんだけど。
それに、忘れて来た感じじゃないよね。
暫くずっと付けてないんだから」
古川君は口角を下げて右上を見る。
これは痛いところを疲れた時の彼の癖だ。
「
…
ま、別にハルには話していいか。
なんつーか、痛覚とか、物に触れてる感覚が前よりねえんだ」
「
…
問題あるんじゃないか」
彼のこういうところにはやや呆れるが、それも今に始まった事ではない。
彼は出会った時から全く自分を大事にしない人間だった。
「やー、でもなんつーか、仕事に関係ある感覚っつーの?
木材叩いた時の振動だったり、金属の凹凸を手で探んのは出来るから問題ねえんだよ。
ただ、人に触った時の感覚が鈍くなったっつーか」
「なにそれ」
「知らねー。
ただ、担当医曰く、心の問題じゃねえかってさ」
「
…
そうなんだ」
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