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溶けかけ。
2024-08-03 19:23:35
1996文字
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ほぼ日刊
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狼たちは赤ずきんをあい喰らう
狼なヌヴィレットとフォカロルスが赤ずきんフリーナを(性的に)食べちゃうお話です。
寸止めです。お預けです。
「よく来たね、フリーナ。フフッ
……
そんなに緊張しなくても大丈夫」
「う、うん
……
」
フォカロルスが僕の赤い頭巾を外す。月夜に爛々と輝く瞳は、野生動物そのものだ。
――
狼病。僕の姉であるフォカロルスはそう呼ばれる病に罹患していた。
「フリーナ殿。今日もフォカロルスの見舞いか?」
僕が森へ向かう途中、幼馴染で婚約者のヌヴィレットが声をかけてきた。
「そうなんだ
……
ほら、今日は満月だろう?」
二人は空を仰ぐ。黄昏時の空には薄っすらと青白い月が登り始めていた。
「
……
そうであったな
――
私も同行してもいいだろうか?」
「も、勿論いいよ
……
フォカロルスも喜ぶよ」
顔を薄っすらと赤く染めるフリーナ。ヌヴィレットは眉間に皺を寄せた。
「それはどうだろうか
……
彼女は私より君が来たことに喜ぶのではないか?」
「そ、そんなことないよ! フォカロルスだってヌヴィレットが来てくれて嬉しいと思うよ、僕がそうなんだから
……
!」
言ってから、恥ずかしいことを言ってしまったことに気づく。ヌヴィレットは、小さく息を吐き出した。可笑しくて笑っている時にする仕草だ。
「ふっ
……
私の婚約者殿は随分と好いてくれているらしい」
「わ、忘れてくれぇ!」
最後の夕焼けが小道を茜色に染め上げる中、二人は森の奥へ奥へと進んで行った。
「フリーナ
……
!」
「フォカロルス!」
久々の姉妹の再会に二人は喜びの抱擁を交わす。
「少し見ない間に背が伸びたんじゃないかい?」
フォカロルスがフリーナから離れて自身の身長と比べる。僅差だが、確かにフリーナの方が高い。
「キミが夜型なせいだろう? また寝て過ごしてたんじゃないだろうね?」
「フフッ
……
当たりだね。流石はフリーナだ」
ネグリジェ姿のフォカロルスは自慢気に胸を張った。
「自慢気にすることじゃないだろう
……
?」
呆れるフリーナの手をフォカロルスが引く。
「ほら、フリーナ。月が上がったよ」
無邪気に部屋のカーテンを開けるフォカロルス。その頭上ではふわふわの三角形の耳がぴこぴこと揺れる。
「ヌヴィレットも参加するかい?」
フォカロルスがヌヴィレットに視線を送る。いつにも増して仏頂面をした彼の頭上にも同じ三角形の耳が着いていた。
「
……
」
「黙ったままじゃ分からないよ、ヌヴィレット
……
あぁ。こうした方が良いかな?」
フォカロルスはフリーナを抱きしめると、ゆっくりと唇を重ねた。
「
……
ふっ
……
んぅ
……
っ
……
あっ
……
はぁ
……
」
フォカロルスは、フリーナから唇を離す。二人の間には銀の橋が掛かり、空気に溶けて消えていった。
「
……
っ
……
ぬゔぃれっと
……
」
潤んだ瞳がヌヴィレットを捉える。彼は二人に近づくとフリーナの唇を奪う。
「んっ
……
」
ヌヴィレットに腔内を掻き回されて、恍惚とした表情を浮かべるフリーナ。唇が離れた拍子に彼女の口の端からぽたりと雫が顎を伝った。
「やる気満々だね?」
「
……
」
「分かるよ、可愛いもんね。僕のフリーナは」
フォカロルスからフリーナを引き剥がしたヌヴィレットは、フリーナを強く抱きしめる。これは私のモノだ、と主張するかのように。
「素直じゃないなぁ
……
フリーナ。僕とヌヴィレット、どっちがいい?」
フォカロルスがフリーナに問いかける。彼女は二人を交互に見つめた後、床に視線を向けたまま小さな声で「どっちも
……
」と恥ずかしそうに呟いた。
「フフッ
……
僕もヌヴィレットも欲しいなんて、欲張りだね、フリーナは」
「フリーナ殿。私とフォカロルスは構わないが、受け入れる君の負担も考えるべきだ」
ヌヴィレットの言葉にフリーナは首を左右に振ると視線を上げて二人を見据えた。
「僕は大丈夫。
……
だから二人と一緒に夜を共にしたい」
「いつの間に、こんなにえっちな子になったんだろうね、フリーナは」
「やぁぁっ
……
いわないで
……
ふぉかろるす
……
」
桜色に染まった胸の頂きをフォカロルスが弄れば、フリーナが身体を震わせた。
「フォカロルス
……
あまり、フリーナ殿に無体なことは
……
」
「そう言いながら、一番負担がかかることをしているのは君なんだけどな〜」
「それはそうだが
……
」
「っあ
……
いいんだよ、ふぉかろす
……
ぼくがっ
……
わがままいったんだから
……
」
ヌヴィレットの上に跨っているフリーナの腹は、不自然に膨らんでいる。彼女は膨らみを愛おしげに撫でると汗で張り付いた髪をかき上げた。
「僕は二人がだいすき
……
だから
……
いっぱい愛しておくれ?」
手を広げて愛を乞うフリーナを二人が拒むことはない。
満月の夜
――
狼たちは赤ずきんを喰らう。それが二匹の「愛」の形であるからだ。
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