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澄香
2017-02-13 20:27:33
1326文字
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あるクラフターの日誌。
シルバーフィッシュこわんい
畑を整え、鶏を囲いに追い込む事に成功する。
あとはサトウキビでもあれば
……
と、思ったが肝心のカボチャの発育が悪い。
周りに植えた苗木もだ。周囲に松明を足してもう少し様子を見ようか。
神父二人は相変わらず研究談義に花を咲かせている。
側の醸造台で便利な薬の一つも作れないかと尋ねてみたが、
醸造に使う燃料と、ベースとなる薬の材料が無いとの事。
どちらも特殊な世界でしか採取できない。
曰く、魔女の秘薬との事。
話し込んで居たら夜が更けてしまった。
外に妙な気配を感じて覗くと、ボロを纏った骸骨がいた。
家の前に居座られても困るので倒しておく。
この骨で作物は少しは育つだろうか。
翌朝、植えた苗が大樹に育った。
登って見渡したが絶景以外の収穫は特に無かった。
強いて言えば湖の向こうに岩石の島が見えたぐらいか。
木材の確保が出来たので急ごしらえの小舟で上陸を試みる。
石材と、サトウキビを期待して。
岩石の島には何も無かった。
空洞に入った先から見る滝の裏は結構な迫力だったが。
そして慣れない船に四苦八苦しているうちに日がくれる。
……
適当な岸辺に乗り上げ小舟を抱えて逃げる。
夜が明けたらここから真東の森へ行こうと思う。
森で特筆すべきことはなかったが思い切って海を渡った。
海岸沿いに砂が辛うじて固まっている洞窟が多かった。
近寄らない事が賢い選択だったのだろう。
海岸沿いでサトウキビを見つけた帰り、好奇心に抗えず踏み入ってしまった。
……
案の定潜んでいた爆弾魔に吹き飛ばされた。
命があるのが奇跡に近い。暫くは兎肉で食いつないで行くほか無さそうだ。
サトウキビといくらかの砂。収穫としては上々か。
暫く安静を要する傷を負った代償としてはどうかと思うが。
だが回復してくると夜明けを待つのも暇で、二人の部屋を少し広げようかと思う。
もちろん、先日見つけた鉄の採取も兼ねてだ。
だが
……
どうして未だに屍人と蝙蝠の声がするのだろうと、
梯子横の壁一枚砕いた時だった。
どこからともなく湧いて出た白くて小さい虫、虫、虫。
気が付けば数を増やしたソイツらに四苦八苦。
神父二人は部屋に引きこもって事無きを得たが、私はといえば
……
。
周囲のレンガも強度が落ちるわで散々。
しかもその先にぽっかりと穴が空いている。
規模は解らないが結構な大きさの空洞で、そこにも幾らか鉱石があった。
まさかと思い他の壁も砕くとまた別の空洞がある。
更に下に空洞が広がっていて、どこまで続いているか計り知れない。
二人を地上へ出せる日は来るのだろうか
……
。
いや、開き直って地上への道を作ってしまえばいいのか。
そんな事を考えながら梯子を登っていると、何やら水が垂れてきた。
悪い予感に駆け上がると窓代わりの氷が溶けて大惨事になっていた。
慌てて処分した。幸い、壁には影響は無かったが、原因は竈の火だろうか
……
。
鉄からバケツを作って再度、とも思ったが折角砂がある。
それを火に掛けて硝子にし、窓にした。
日の出も月の入りが確かめられる、悪くない。
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