澄香
2015-07-27 19:16:41
1990文字
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@toukenTL ある本丸の怪談事情 ※うちの審神者ネタ


 ある日の夕暮れ時、夕餉の仕込みも終わった空白時間。

Cace1.にっかり青江&秋田藤四郎
「青江にレパートリーが無いって言うのは意外だったなー」
「ほら、僕は大抵斬っちゃうから」
「そもそも原因を寄りつかせない事を期待されてたしね」
「そうそう。で、意外だったのは秋田君だよね」

「はい、中々外に出られなかったので皆さんで良く」
「皆さんて、やっぱり付喪神のご同輩?」
「はい!」

「で……存外耐性が無かったのが鶴爺か。お前墓にいたんちゃうんか?」

Case2.鶴丸国永 with 平野藤四郎&一期一振
「ま、まあ……墓は静かだったし行く先々悪い奴はいなかったしな」
「そういえば、鶴丸殿から怪談の類を聞いた事がありませんね」
「あれだ、三の丸が周りが思うより賑やかだったって言う感じに近い」
「うち5割以上は鶴丸殿が原因ですがな」
「いやいや、そうでもなかったぜ」
「で、それが何でお化け怖いん?」

「ああ、それか。いや……こういうのは生者に限らなかったってな……
(あ、怪談ってより社会系都市伝説的な感覚で聞いてたなコイツ)

Cace3.審神者……鳳仔吹 with 刀剣男士一同
「そういや主の実家って神社だったんですよね?」
「半端理系に怪奇ネタがあるとでも?」
「まあ、アレだけ憑き物ぶら下げては怪談所じゃなかったよね」
「え、どんだけ憑いてたんですか?」
「合戦場跡の近くでも横切ったのか7~8人が最高かなあ……
「何それ怖い」

「あ、でも社のお弟子?お手伝い?そんなんに聞けばあるかも」
「現世に行く機会があったら、だな」
「何なら今から電話しよか」
「は?」
「いやほら、蔵暮らしだと万一の連絡先とか要るじゃん」
「もはやアンタ自体が怪談なんじゃないのか」

 スピーカーオンにしてぽちっとな。

「あ、もしもしおばさーん」
『あー仔吹ちゃんか、そっちはどうね』
「おお、主の婆ちゃんか?」
「いや、家屋の管理人さん」
『ああ、今聞こえてるんが刀の神様方かい』
「うん」
『そうかい、じゃあどうか、その子をよろしゅう頼みます』

~スーパー祝詞タイム~

「これはまた……ええ、必ずや」
「ああ、しっかりお守りするよ」

「ていうか俺達の声ちゃんと届くんだな」
「姿が見えるかはまた別な話だったりしてー」
『これ、神様をからかうもんじゃないよ。で、何の御用だい?』
「いや、ちょっと怪談ネタで盛り上がってさ」

 ――おや……が祝詞を……る?
 ――……が帰っ……のか?)
 ――電話かー紛らわしいなー!

(今、電話口から何か聞こえたような……?)
(最後の一人は何か所では無いのである……
(大将、気付いて無いのか……?)

『あっはっは、うちはそういう怪談の主役をお焚き上げする場所だかんねー』
「え、マジで」
『ああ、大丈夫だよう、よい子はうちで預かってるそうだから』
「じゃあ、主って来るべくして来たんだね……
「むう、お弟子さんにでも聞けたら思ったが話のネタにはちと無理?」

 ――怪談? ある! 俺めっちゃある!!
 ――おい、村正いただろ、アイツなら何か知ってんじゃないか!?
 ――御神刀殿は本殿だよってか何百年イジる気だアンタら!!
 ――引き取られて即本殿行きって時点で妖刀だろアイツ。

『あっはっは、個人情報って奴にあたっちまうから無理だねえ』
「そかー……いやしかし付喪神と縁あったのねうち」
『所で仔吹ちゃん』
「はい?」
『お弟子さんって、誰だい?』
「へ……ほら、屋敷の方どたどたと……

(いる、そのお弟子さん連中めっちゃいる……!)
(良い御仁と巡り会えたのですな……
(落ち着け蜻蛉の旦那、多分アンタの知る個体じゃねえ)

『いや、今私とアルバイトさんで掃除に来てるけど、がらんとしてるよ』
「そっかー……うん、ごめんね変な事聞いちゃって」
『まあでも、案外仔吹ちゃんには見えてたのかもしれないねえ』
「んー……どうだろねえ……

 ――こんな事になるなら挨拶ぐらいしとくんだった!
 ――切るな、切るな婆さん、怪談なら今考える!
 ――いやダメだろそれ。

~以下、とりとめのない近況報告が続く~

 ――あ、おーい、御神刀殿ーっー!!
 ――早く早くお嬢から電話来てる!!
 ――走って走って!!
 ――持ち主足軽だったんだろ何でそんなトロ……!!

「じゃ、元気でね~」
『そっちもねえ、あんまり困らせちゃだめだよ~』

――あーっ!!

 ぽちっ。

……
……
……
……

「じゃ、夕餉の準備しよか」
「お、おう」

 果たして、実家の賑わいは主の耳に届いていたのだろうか。
 好奇心旺盛な者が訪ねそうなものだったが、それが本丸に周知される事はついぞ無かった。