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千聖
2024-07-21 09:41:15
1634文字
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ルールは大事
モブ視点&後半本人達
今日は何やら天馬の機嫌が良くなさそうである。
もちろんクラスメイトとは普通に会話もするし、先生にもいつもの対応。けれど後ろの席の神代と会話をしないどころか後ろを振り向きもしないのだ。
いつもプリントが配られれば、
「はい、類。1枚とって後ろに回すんだぞ」
と小学生相手にでもしてるかのようなセリフを吐き、
「ありがとう。司くん。ちゃんと回すね」
と嬉しそうに両手で受け取っている神代もどうなんだ?と思っていたが、これは授業中に合法的に会話をするためにしているというのをこっそり見守る会から教えてもらった。
その2人が
…
いや、天馬が振り返ることなくプリントだけを後ろに回したのだ。体も振り返ることなく。
その時の神代と言えば、困ったようなけれど仕方ないなみたいな顔でサッと受け取り後ろに回していた。
流石に昼食は一緒にとるらしく、
「司くん、今日は屋上に行こう?」
と声をかけており、天馬は無言でランチバックを持って屋上へと向かっていった。
いつもなら手を繋いで行動する2人なのに天馬はほんの少しだけ先を歩きその後ろを神代が追う形で出ていった。
早く仲直り出来るといいんだけどな
…
なんて思いながらクラスメイトは2人が何で喧嘩しているのか想像もつかなかった。
そもそも天馬がこんな風に一方的に無視をしてることの方が珍しいというか
…
なんでも仕方ないなぁと許してしまうイメージが強すぎたからこそほんの少しだけ心配であった。
「ねぇ、司くん
…
そろそろ機嫌を直してくれないかい?」
「
……………
」
「今朝のことは
…
その
…
本当に悪かったと思ったいるんだよ?母さんに呼ばれちゃったから
…
」
「
…………………
わかっている
…
」
類は司を後ろから抱きしめるようにして座っていた。顔を司の顔にピタッとくっつく所まで身を乗り出して抱きしめているのに、目の前の司は分かっているけれど許したくない、許せないと言った態度でぷいっとそっぽを向いている。
「今度からはちゃんと言うから、ね?お願いだよ司くん」
「
……………
」
司はキュッと類のカーディガンを握りしめる。
カーディガンは大きいので床についてしまっており、そこを握っただけなので類からすれば引っ張られる感覚すらあまり無かった。
が、そんな意地らしい姿すら可愛くて仕方なのない類は
「どうしたの??僕はここにいるよ」
と更にギュッと抱きしめる力を強めた。
「
………
当然だ。勝手にどこかに行くな」
「うん、ごめんね。次からは気をつけるよ」
何がどうなって司が拗ねていたかと言うと、
今日はお泊まりで類の家から来た2人。
基本的には司の方が早起きだけれど、お互いに起きる時は必ず相手を起こすというルールを設けている。それが例え水が少し飲みたかった、トイレに行きたかったとかだとしても急に一緒に寝ていた相手が居なくなった状態で目が覚めると不安だからである。
そして、今日は類の方が早く起き、母親に呼ばれた為、気持ちよさそうに眠っていた司をそのままにして出ていってしまったというわけである。
その後すぐ起きた司は類が居ないことに一瞬焦って、部屋中探してしまったのは司だけの秘密である。
そんなことでルールを破った類に対して母親に呼ばれたという仕方ないことだとしても、起こしてくれなかったという事実に司は不機嫌に拗ねていたというわけである。
「さぁ、教室に戻るぞ!」
「お昼からは機嫌を直していつも通りに接してくれるかい?」
「仕方ないやつだな。けれど、俺もそろそろ無視するのが辛くなってきたし、類とはもっと沢山話していたいからな」
「それは良かったよ!次は自習だからね。早く課題を終わらせてショーの話をしようじゃないか」
「そうだな!まずは課題をこなすとこからだがな!」
嬉しそうに手を繋いで帰ってきたワンツーを見たクラスメイトはほっと胸を撫で下ろし、やっぱり2人はこうじゃないとと微笑ましそうに見守っていた。
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