高野和憲『花子』初演
第十九回 狂言ざゞん座
矢来能楽堂
2024年7月15日(月・祝)14:00開演
解説 三浦裕子
(武蔵野大学能楽資料センター長)
狂言「福の神」
福の神:野村万作
参拝人:野村裕基
参拝人:中村修一
地謡:石田幸雄、野村太一郎、岡聡史、飯田豪
後見:福田成生
狂言「千鳥」
太郎冠者:月崎晴夫
主:竹山悠樹
酒屋:破石晋照
後見:岡聡史
狂言「花子」
夫:高野和憲
妻:野村萬斎
太郎冠者:深田博治
後見:野村万作、内藤連
*・*・*
高野さん「花子」披キ、
おめでとうございます👏👏👏✨
ということで「狂言ざゞん座」観てきました!
何気に「狂言ざゞん座」を観るのも、
狂言「花子」を観るのも、
更には大曲の披キを観るのも初めてでした✨
こういうのって、観る方もちょっと緊張感漂う感じなんですね。観客としても良き体験をさせて頂きました!
(しかも良席だったし🥹✨
歌舞伎の「身替座禅」はポピュラーな演目のようですけど、その元ネタである狂言「花子」というのは、大曲扱いでひとりの狂言師が何度もやる曲じゃないので、なかなかお目にかかれない💦
そういうこともあり、ずっと観たかった「花子」が、このタイミングで高野さんのシテで観られたのはホントに嬉しいし、矢来能楽堂のキャパ的にもラッキーだったと思います。
これで、いつでも歌舞伎座に「身替座禅」が来ても大丈夫だぜ!(狂言ファンとしては狂言→歌舞伎の順番で観るのが理想なので笑。てか某ドキュメンタリーでチラ見した勘三郎さん(夫)と彌十郎さん(妻)の身替座禅が忘れられなくてなー😂アレを超える身替座禅ってあるのかなー?あるとイイナー🥹)
あと願わくば、萬斎さんシテの「花子」も、いつか観れたらイイなァ🙏✨
それまではコレ↓で我慢するか(笑)
狂言「福の神」
まず最初は万作さんによる「福の神」。昨年のお正月のラジオで三代の福の神の音声は聴いたことありますが(参拝人の萬斎さんと裕基くんのお声が似過ぎて、ファン以外は聴き分けられないのでは?と思った記憶😂)、実際に舞台で観るのはお初。ちなみに立合狂言会の時に茂山千五郎さんの福の神は観ましたけど(豪快かつ可愛かった記憶)。どちらにせよ和泉流ではお初ということです。
普段は脇正面の民ですけど、今回当たったお席は正面席だったので、松の木をバックに降臨された福の神が、とても神々しく観えました!てか万作さんの存在そのものが福の神といいますか、福を分けてもらえたような気分になりました。たまには正面席もイイナ😁
狂言「千鳥」
実はこちらの「千鳥」も、月崎さんと破石さんが初役で挑みました。過去に萬斎さんのシテで2回ほど観たけど、この演目の太郎冠者ってセリフ量凄いし、終始動きっぱなしで、かなり大変💦
なので流石に体を使った演技が得意な月崎さんでもキツそうで、台詞も何度か飛んでしまい、推しの声で助け舟(しかもちょっと圧強め😂)が出されてましたけど、最後までやり切りましたし、本人も最後の挨拶の時にリベンジしたいと仰ってたので、また挑んで欲しいと思います。場数踏むの大事👍
てか、この演目を難なく出来ちゃう萬斎さんって凄いんだなーと。いや、萬斎さんだけでなく、普段シテを演じてる狂言師さんは皆、出来ると思うんですけど、そのレベルに到達するまでの修業の過程を想像したらね
…芸を覚えるって大変なことなんだな、と改めて。
一方、破石さんの方は初演ならではの硬さが若干感じるものの、ミスなく安定感があり、また見た目も手強そうな感じが役に合ってて(笑)良かったと思います。極めたらアタリ役になるのでは?
狂言「花子」
「花子」の内容は夫の浮気という、トンデモナイ話なんですが(苦笑)、配役ドンピシャで、とても面白かったです!🤭
シテは格式の高いお家なんでしょう。重々しい雰囲気から始まりますが、妻を言いくるめた後、安心した夫のコミカルな態度への切り替えが、高野さんは上手いし似合うしで、めっちゃ笑ってしまいました🤣
そして妻を演じた萬斎さんが、とても美しくて恐ろしいこと!(笑)「川上」でもそうですけど、あからさまに怒るより、沸々と静かに怒る感じがとても恐ろしく、また美しくもあり、濃い目の紫の装束も素敵で似合っており、目の保養でした🥰
でも途中、座禅中の夫を心配する姿はとても可愛かったです。ホントに夫のことが好きなんだなーと伝わってきました(キュン❤)
…なのに、あの夫ときたら
…!(苦笑)
そして奥方に見つかった時の太郎冠者の、怯えた仔犬のようにぷるぷる震えてる姿が、深田さんハマり役過ぎてサイコーでした!🤣👍✨
いやぁ~、この配役で初「花子」が観れたのは幸せだったな、と思います😆✨
後半の、花子との思い出(苦笑)を語る場面はシテが延々と科白と謡を交互に発しないといけないため、肺活量凄そうな流石の高野さんでもかなり大変そうで💦こ、これが狂言師にとって避けては通れない通過点(試験)であり、大曲であることの意味
…!👀と感じました。
てかお家の子だったら、もっと若い時に披キますから、それを考えると相当努力されたんだと思いました。流石、万作さんの厳しい修業に耐えてきたお方なだけある。
こちらでも後見を務めてた万作さんから神の声(
…と最後の挨拶で高野さんが言っておりました笑)が飛んできた場面もありましたけど、周りの皆さんに支えられ、全体的な評価としては見事に演じきったと思います👏👏👏
ちなみに私の後の席の方が神の声は要らなかったんじゃないかな、と言ってたけど、確かに高野さん、言葉が詰まったというよりは、後半は息が続かないといった感じで、ホントに大変さが伝わってきましたね💦
でも間も大事だから、やっぱりそこは崩しちゃいけないんでしょうね。厳しい💦
個人的に「川上」での、萬斎さんのどこかお調子者感ある夫と、高野さんの圧の強い妻の組合せが好きなんですけど、今回「花子」を観て、逆のパターンもなかなかイケるんだな、と、芸風的に相性がイイなと改めて感じました。
てか最近、萬斎さんの演じる美人妻を観る機会が多くなってきて、男性を演じてる時とは違う、あの凛とした雰囲気への切り替え、素晴らしいなと感じてます。
推しの魅力をまた一つ知って、
萬斎沼の奥深さを改めて感じました(ズブズブズブ
…)
*・*・*
終演後は、月崎さん、破石さん、深田さん、そして高野さんからのご挨拶がありました。
月崎さんは途中科白が飛んだことを謝罪しつつ、またどこかでリベンジしたいと語り、破石さんはパンフに使われてる写真が自分だけ若い時のままだと語り(笑)、一年前に花子を披いた深田さんは、同期でかつ自分より年下の高野さんが今回披キを迎えたことに対する想いを語り、感極まってしまった姿を見て、その素敵な人柄に感動しました🥲
でも当の本人である高野さんは、相変わらずケロッと高野節炸裂してて笑いました🤣
花子は別に演らなくても良いかな〜と思ってたケド、萬斎先生にどうだと言われて、狂言師として通過しなきゃいけない演目だし、師匠に直接教わるのもこれが最後になるかもしれないし(
…😅)、また自分が演らないと次の世代が披けなくなっちゃうと思い、演らせて頂いたと。エベレストに登るのと一緒で、登山するには準備が必要。その準備が大変で、もうやめようかと思ったこともあるし、やめればと言われたこともあると。
また今回は、頭にふりかけ(頭の薄毛を隠すやつ)を使ってたそうです😂そう言われてみれば、いつもより黒かったような
…??いや、それ、上から見ないと分からないって!😂
高野さん、面白くて素敵な方だな~と改めて思いました。
私が万作家の狂言に足を運ぶようになって、真っ先に注目したのが高野さんでした。あの迫力ある良いお声に心を射抜かれたのです(笑)。なので一期一会の世界で、今回御縁があって「花子」の披キを観れたことが大変嬉しく思います。
これからも更なるご活躍を期待しております☺️✨
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
.
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.