うよ
2023-11-26 01:50:19
7594文字
Public サブドムスモロ
 

サブドムスモロ5

Xにあげているsub🚬とdom🐯のスモロ。
ロの過去回想。

「コラさん、“hug”」
 それがコマンドとして正しく機能していたのかどうかは実のところよくわからない。それを口にすると、ロシナンテは大きな親指でローの頬をぐりぐりあやしながら「ろぉ~~~~!」と嬉しそうに大きな声を上げ、年の割に小さな体を抱き上げて、互いがよろけて立てなくなるまでぐるぐると踊るのだ。十三歳の秋、常用薬がようやく定まりつつあった。一度崩れ落ちてなくなったはずのレールは新しく整えられ、心配なくビー玉がごろごろ転がるようになっていた。ドフラミンゴの部屋の隅に、動物柄のマットを敷いて、作りかけのルーブ・ゴールドバーグ・マシンを置いていた。気まぐれにドフラミンゴがローの作った仕掛けに手を加えるのを、学校から帰って発見するのは楽しかった。ロシナンテは許可なく部屋に入ることを禁じられていた。ドジって転んだ際に長くて大きな足を引っ掛けて壊してしまったことがあったから。同じ理由で、ドミノ倒しの大作を作る時は、長兄と二人だけでやった。開けた扉から入りたそうに覗いているロシナンテに、ふざけて「stop」なんて言うと半泣きで悔しがったが、できあがったドミノを倒す時は中に入れてやった。案の定、途中を踏まれてしまって、ばたん。
 一枚倒した先には何もなかった。違う。そんなに軽い四角ではない。重くひび割れた、もっと大きな。うっすらと目を開けると、ベッドの下に垂れた手から壊れた端末が倒れていた。ただの板になってしまったのを握っていたらしかった。いつからここにいたのか記憶があやしい。うつ伏せで眠っていた体は、顔を無理矢理横に向けていたせいで、首から先だけちょん切ってしまった方が楽かもしれない。目だけで得られる情報は少なく、電気もつけていない部屋は真っ暗で、安眠するための遮光カーテンが遮る外の様子はうかがい知れない。時計を見るには上体を起こさねばならないのに、何かに乗りかかられているよう。たぶん、同じ布団で寝たとき背に乗る太い腕と脚。
 跳ね起きた拍子にシロクマのぬいぐるみが転がった。下敷きにしていた掛け布団を取り去る。暗闇の中に、先日替えたばかりの柔らかい敷パッドが凹凸なく横たわっていた。恐ろしい想像をしたと思ったが、温度のある感触はどこにもない。大丈夫、部屋には自分ひとりだ。どっどっと心臓が暴れている。ひらけても暗い視界の真ん中あたりに浮かぶ蛍光色の数字は午後八時を示していた。その横で針の穴のような小さな明かりが長い間を置いて点滅している。目を擦りながら寄ってみようとシーツに手をつく。小さなボールがひとつ、ピンポンと後頭部にぶつかった。前と後ろの感覚が掴めない。おそらく顔はベッドヘッドの方を向いているはず。意識をやっていたのと違う方から転がってきたのは音だ。冷や汗。本当に起きているのか、もしかして寝ているのか、光は前から音は後ろから。どっちだ。
「ローさん?」
 振り返る。扉の向こう側におそらく現実が立っている。
「ペンギン?」
 からからの喉はつぶれた空気を出しただけで音になってはいなかった。もう一度「ローさん」と呼ぶ声がノックをする。このアパートは玄関框にシューズクローゼットと並んで洗濯機を置くようになっている。その分洗面所が広く使えるつくり。ほとんど這いつくばってたどり着いたそれにすがるようにして鍵を開けた。
「あんた酷い顔ですよ」
「だろうな。なんで来た」
「はーいはいはい、記憶ないのね。もー何やってんすか。飯は?食べた?」
「て、ない」
 そうでしょうね、と呆れる手は膨れたエコバッグを提げていた。ローの体を室内に押し戻すようにずんずんと入って来たペンギンは一瞬鼻を小さくすすって、取り出した水のペットボトルを飲めと握らせてきた。そうして洗濯機の横、小さなくせにほとんど何も入っていない冷蔵庫に買ってきたものを手際よく入れていく。ケトルに水を入れてスイッチを押す。冷蔵庫の上に乗せてある電子レンジにおにぎりを二つ放り込んで十秒。わずかな手間だが米粒がほどけて美味しいらしい。
 汗をかいたボトルを握る手に自然力が入って、ローはキャップにかけた手を下ろした。こんな柔らかいものどうすれば。困っていると片手を差し出される。水を渡すとそうじゃないと首を横に振られた。
「手、見せて。外の傘、あんたでしょ?」
 傘、傘とは何のことだったか。玄関の横、傘立てのない壁には柄の折れたビニール傘が立てかけられていると指摘された。スマートフォンの方が衝撃的で気がついていなかった。あの雨の中、壊れた傘で帰ったのだろうか。着替えてもいない服は乾いているし、床も濡れてはいないので上手く差したのかもしれない。靴の色が変わっているのは走ったから。
 ペンギンは手の平の皺の間まで一本一本、何もないのを確認してから、蓋を開けた水をそこへ戻した。
「大事にしてくださいね。怪我した手で診察してたらみんな心配する」
「悪い」
 冷えた水が消化管を通るとぶるりと体が震えた。そろそろ室内も寒くなってきた。ほんのりあたたまったおにぎりを二つとも持たされ、立ったまま慎重にフィルムをつまむ。二つ持ったままでは薄いビニールをつまめず、もう一つをシンクの上に置こうとすると、みそ汁入れるから邪魔、と追い払われた。ベッドと反対側、遮光カーテンの下のソファに座ってそろりと開けた。
 父と同じ外科医の道を進んでいたら、もっと違う形であらわれていただろうか。手は何よりも優先される、外科医ならば。幼い頃は父に憧れてそうなりたいと思っていた。家族が亡くなってから母と同じDomの医師になることを決めた。乱れた時に異様な握力を発揮するようになったのはいつからだったろう。いつもではない。だが無意識にGlareを抑えているのだと昔の主治医には言われていた。Subがドロップするのと同じように、Domも身体症状としてあらわれることがある。暴力性を伴うものが多い。臨床経験と症例を基に選択する薬、カウンセリングとわずかのプレイでこの第二性を完璧にコントロールできるはずなのに。
「止まってるよ。おにぎりひとつじゃ足りないでしょ」
 湯気の立つマグカップと、あたためたドリア、チャーハンをうまいこと両腕に乗せてペンギンが運んできた。それは新発売だと、もう一つのおにぎりを指す。鮭ほぐしと塩すじこと書かれている。食べてしまった方はたらこだった。
「すじこって、ぷちっとするやつか」
「ちゃんとぷちってするのか気になってさ」
 ビニールを破いて、ひとつの違和感もなく、新鮮な海苔に包まれた角を向けていた。ペンギンは何も言わず、あ、と口を開けてかぶりつく。危うく握りつぶしかけた右手を左手で掴んだ。手首の先から産毛の震えが伝わる。細胞が歓喜し始めるのがありありとわかって情けない。ありがとう、と顔を離したペンギンに、まだ具までたどりついていないとさらに食ませた。肩が、頸が、背中の肌が、波打ったよう。あたたかい血液が勢いよくめぐり、吐く息に温度が乗った。
「ぷちぷち美味い」
 ひとつ全部食べさせてしまったが、すじこを味見できなかったことより満足感が勝つ。ペンギンの口角が上がっているのはこれが餌付けとして成立したからだ。チャーハンもドリアも、ほとんどはローが食べたが話の合間でさりげなく、一口くれとペンギンはスプーンを向けさせた。
 シャチも入れて三人は全寮制の高校に通ったこともあり、食べかけをシェアすることは気にならない。絶妙なタイミングで餌付けを仕向けるあたりはさすがカウンセラーだった。
 口がつけられるほどの熱さに落ち着いた味噌汁を飲んでようやく、人心地つく。ペンギンは珈琲を淹れて隣に座り、ローの前には緑茶を置いてくれた。この家の台所は越してきたその日から家主以外の仕様になっている。シンクの下ではシャチが持ち込んだ土鍋が、先日大根おろしのクマを煮たあと綺麗に洗われて、次の出番を待っている。
「至れりつくせりだな」
 自嘲もこの男には通用しない。
「Subに給仕させて、とか余計なこと考えてるんなら一発殴るけど。あんたはちゃんとヘルプを出して、これは心配したおれが好きでやってるだけ」
「おれは連絡したのか?」
「それについてはシャチに感謝してくださいね。前に三人で資料の打ち込みやったとき、あんたのパソコンにショートカットつくったのあいつでしょう。よかったよ本当に。スマホは電池切れ?」
 デジタル時計の横で瞬いていた点の正体はスリープしたパソコンの電源ボタンだった。行儀悪く毎夜ベッドに寝転がって資料をまとめていたのが功を奏したといえる。ずっと点けっぱなしだったことも。床に倒れたままだったスマホを拾いに行ったペンギンが、裏返した画面の割れているのに顔をしかめ、伏せて机に置いた。その手が淹れた茶はローの体を安堵で満たす。
「おれSub性だってわかったとき、とんだ貧乏くじ引いたなって思ったけどさ、ローさん見てるとDomも大変だなって思う」
 ペンギンのそれが発現したのは中学一年生だった。一般的にダイナミクスの測定は中学校の健診から始まる。早くは小学生でする場合もあるが、十三歳~十六歳ごろの発現がほとんどだからだ。それ以前に調べる場合はかかりつけの小児科で採血をすればいい。ローはその時までDomだと隠していたのを、しょげたペンギンに明かした。距離を取った方がいいかもしれないという勝手な判断だった。
 発現の早すぎたローはなかなか身長が伸びなかった。半ば強制的に引き出されたようなものにエネルギー配分の順序が狂ったのだろう。
 体ごと、巨大な掌底で張られたようなそれを浴びたとき、Glareなのか感情なのかわからなかった。父母とその男に個人的な怨恨はなかった。顔すら知らない男だった。ただ第二性の制御ができていない、する気もない人間が、あんなに強い何かを他人に向けることができるとは、いまだに理解ができない。防御反応、あるいは威嚇だったのかもしれない。自分の厳罰を望む存在に対しての。
 車は炎上した。ローだけが宿泊学習に行っていた。新たな分岐と仕掛けの試行錯誤を繰り返していた道は土台から崩れ落ちた。なにもないところへ転がるしかなかったビー玉はドンキホーテ家に拾われた。間もなく騙されて行方が知れなくなってしまった人のいい義父にはたいそうドフラミンゴが手を焼いたそうだが、少なくともローにとっては恩人であった。連れられた傍聴席。コラさんは兄がローを連れて行くことに猛反対した。幼少期には大喧嘩した時に出ていたらしいGlareを、大人になった兄弟がぶつけ合ったのを見たのはその一回きりだ。その興奮を引きずったままだった、気づくと自分も出していた。十歳の、そろそろ本格的な冬だと覚悟を決めねばならない時期だった。
 あの時幼かったローがわけもわからず出したものは台風に息を吹きかけるようなものだった。結局ねじ伏せたのはドフラミンゴだ。知っていたはずなのに。公共の場で出すべきでないと。その頃にはもう、正当防衛だと押し通せる腕の弁護士と、事態を収められるだけの様々な繋がりを、クリーンなものから黒に近い灰色のものまで、あの男は完成させていた。やわらかい母親とドジな弟を守る生活の中で身につけた、あれも防御反応だったのかもしれないと、今なら思える。まだどちらでもなかった体に突然複数のGlareを浴び、真似事のようとはいえ無理矢理発現させたローは当然その場で体調を崩した。コラさんがローを連れてドンキホーテ家を出たのは、その翌日。
「忙しいのはわかってるけど、修理してくださいね。連絡取れないとおれらも困るから」
 ぼうっとしている間に洗い物を済ませたペンギンがテーブルの端をとんとんと叩いた。手の中に握ったままだったカップを啜る。せめて代替機を借りるようにしなければならない。「すぐしなよ」というデリンジャーの言葉が耳に棘を刺した。
「そろそろおれ帰るけど、ちゃんと頓服飲んでくださいね」
 最後に水の入ったグラスを目の前に置いてくれた。明日も仕事だ、お互いに。プレイの頻度が少ないのは単に忙しいからでもある。時間が許すなら今日は少しだけ頼みたかった。ベッドヘッドの数字は二十二時。さすがにこれ以上は言えまい。
「心配だから、プレイしたい気持ちもあるんだけど」
 自分の荷物を肩にかけて、来た時と同じようにペンギンは鼻をすすった。
「ローさんそれ、吸った?」
 首を傾げると同じ方向に視界が流れた。自分の服の襟ぐりに指をかけてぱたぱたとやってみせるペンギンの仕草がぐらりと丸く、溶けだしていく。なんのこと、と声はしゃがれて粘ついた。さっきお茶を飲んだばかりなのに。
「銘柄が違いますよね、コラさんと」
 跳ね起きた拍子に手が何かをぶつけた。ガラスの飛び散る不協和音、撒かれる水。舞い上がる臭い。ベッドの端を転がるシロクマのぬいぐるみ。下敷きにしていた掛け布団を取り去ると、暗闇の中に先日替えたばかりの柔らかい敷パッドが凹凸なく横たわっていた。温度のある感触はどこにもないが、ちがう予感に恐る恐る振り向く。背中からずり落ちた上着がくしゃくしゃとそこに跪いていた。まだ湿気がまとわりついたそれはひどく煙が臭って、ローは無理矢理に首をまわして自分の背中を嗅ごうとした。関節が音を鳴らして頭痛を連れてくる。どれだけ体をねじってみても背中に鼻は届かない。着ていた服の裾を持ち上げる指は震えて、もたもたと脱いだ。後ろ首のタグの下、顔を埋めて一息吸う。やめておけばいいのに、確かめなければ気が済まない質なのは医師の両親ゆずりだろうか。それなら少しは救われる。わかっていた予感と同じ焼け焦げた空気が肺に入って、痛む頭に白髪が浮かんだ。正面のベッドヘッドに浮かぶ数字は二十二時。針の穴のような小さな点滅はパソコンだがデスクトップにショートカットなどない。ローが断ったからだ。便利だと思うけどなぁ、と頬をふくらませるシャチの顔。何の必要があるんだとその時は笑ったはずだ。ベッドのすぐ横には床に倒れたスマホに水がかかって、空のPTPシートと割れたガラスが時計の光だけをうすら反射して浮かんでいた。背後は玄関に続く真っ暗な空間。
 何か諦めたような息が長く出て、枕に向かって倒れ込んだ。夢で食べたおにぎりは腹を膨らませてはくれない。喉を流してくれるはずの水は床に広がっている。足を伸ばすと自分のものでない上着が絡まり、蹴落とした。寝返りを打つと、履いたままのデニムと腹の下敷きになったシャツからいちいち臭って、あの火を灯す姿が脳裏をよぎる。じわじわと湧き上がる苛立ちと一緒にシャツを握りしめて、ほとんど這って洗濯機にたどり着き投げ入れた。ボトムスも裏返しながら脱ぎ捨てて。下着一枚で冷たい床に座ったままでいると、さっき見たのと同じ、色の変わった靴。あのやり取りだけが現実で、そうであってほしかった音が扉を鳴らすことはなかった。
 翌朝医局の前に仁王立ちしているペンギンを見たときは、それが鬼のような形相をしていたことにすら安堵して全身の力が抜けた。膝がわらって、両手にひとつずつぶら下げたビニール袋の重みでふらつく。
「手、出して」
 有無を言わせず幼馴染みはひとつ袋を奪い取って、ローの手を取った。ひとつの抵抗もする気は起こらなかった。後ろから迷惑そうな顔をした泌尿器科の医師が大きく二人を避けて医局に入る。まだ患者の受付時間には早いが、朝のカンファレンスが始まる科もあるだろう。院内が診療業務に向かってざわつき始めるのを聞く。特に月曜はどこの部門も慌ただしい。ローは肩と頭を壁に預けた。真剣な眼差しのペンギンが、昨夜都合よく見たのと同じように手の平の皺ひとつひとつまでつぶさに観察するのがおかしかった。
「おれペンギンの解像度高ぇな」
「なに言ってんの?」
「昨日うち来たの何時だ?」
「やっぱり家にはいたんすね。八時だよ。何回ピンポンしても出ないしケータイはつながらないし真っ暗だし、出てんのかなとも思ったんだけど、傘があったから。眠剤飲んでた?ケータイは?」
 どうせ怒られるなら隠す必要もない。余裕があればショップに行こうといつも通りポケットに入れてあった端末を出して見せるとみるみるうちにペンギンは青筋を立てた。
「な、にやってんだよ本当にもう……
「怪我はしてねぇ」
 そういう問題じゃないんですよ、と手の甲をぴんと弾かれる。
 今朝出勤するために玄関を開けたら、ドアの外側にビニール袋がかけてあった。今ペンギンに取り上げられ腕にぶら下がっているのはそれだ。幼馴染が訪ねてきたのは現実だったようで、中にはゼリー飲料や栄養補助食品のビスケット、スポーツ飲料などが詰め込まれていた。夢で見た時計が八時を指していたのはそういうことらしい。ドアの横には壊れた傘が立てかけてあって、記憶の混濁を自覚した。変な時間に眠剤など飲むものでない。
「悪かった」
「ロビンさんから連絡あったんだよ。調子悪そうだったって。おれも出かけてたからすぐ行けなかったけど、心配しました、ものすごく」
「悪い」
 無事だとわかった手にビニール袋を握らされ、返される。
「そっちの袋は?服捨てるんですか?」
 例の上着は自分の服に臭いがうつったのが腹立たしく、キッチンで見つけた透明なビニール袋に入れて持って来ていた。明日の外来にあの男は来る。長く家に置いておく気にはならず、外来の裏にでもつるしておいてもらうつもりだった。
「おれのじゃねぇ。忘れものだ」
 忘れた、わけではない。親切のつもりだったかもしれない。寒かったわけではなかったが、手が震えているのを見てそう勘違いしたのだと思う。壊れたスマートフォンを目の当たりにして青ざめたローにスモーカーは上着を貸した。いらないと言ったと思う。送ると言われたのも拒否したと思う。走って逃げることもままならず、ふらつく足取りでひたすら自宅を目指すのを、ほとんど建物の近くまで男はついて来たが、家には入れていないはずだ。頭痛がひどかった。
 スモーカーは頓服を飲んだだろうか。今日のローは救急当番。違和感を覚えて来るようなことがあれば診察することになるだろう。だが自覚症状を感じにくいタイプだ、救急にはおそらく来ない。だとすれば明日の通常診療と、二回目のケア外来。リワードをくれと言ってのけた男はここでは患者、ローは望むものを渡すことができる。
 不思議そうな顔をしたペンギンに、定期以外のカウンセリングを依頼した。ケア外来にのぞむためには自分のメンテナンスが必要だった。