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けーだい
2024-07-10 00:52:45
992文字
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ワーカーホリック
初出24/1/4 お炊き上げしたのがこの日なだけで随分前に書きかけてたやつ
長閑な昼下がり。無闇やたらに深刻そうな顔をして、我らが未来の女王陛下は唇を開いた。
「リンクはもしかして、仕事中毒というものなのでしょうか
……
」
「は?」
ある意味では正しいが、同時に見当違いも甚だしいであろうその言葉に、プルアは首を傾げた。
リンクの「仕事」は大まかに三つある。ゼルダの護衛、ゼルダの名代としてのお使い、そしてゼルダの身の回りの世話だ。
もはや雇用関係などとうになく、それでもリンク自身の意思で引き受けているそれらは、どう考えてもリンクにとっては「仕事」などではないだろう。ひたすらに目の前のこの姫君を大事にしたいという一心で動いているようにしか見えないのだが。どうやら彼女はそう受け取ってはいないらしい。なんとも哀れな話である。
あるいは、身の回りの世話に含まれているであろう生活費や食料の調達の方を言っているのだろうか。
それもなんだか違うような気がした。中毒と言われるほど狩りや畑の手伝いに熱中するリンクが想像できなかったのである。
「またなんでそう思うワケ?」
いまいちゼルダの言っていることを捉えきれぬまま問い直すと、彼女は困ったように言った。
「その、旅をしていると滅多に彼が寝るところを見なくなるので
……
家や個室のある宿でならちゃんと寝てくれるのですが。野宿の時に寝ずの番をしてくれるのは、納得はしていませんが理解できるんです。いくら彼がすぐに起きる質だといっても、私が見張りをしている間に何か起きたら対応しきれない、と。でも、そんな危険のない馬宿ですら彼はずっと起きてるんですよ?」
「あー
……
それはねゼルダ様」
真綿に包むような愛しか知らない娘は、男の怖さを知らなかった。馬宿であっても人に襲われることはあるのだ。確かに従業員がいる以上滅多に起こることではないが、そういった被害がないとは言えない。
リンクが心配しているのはどう考えてもそれだろう。そんなに心配ならいっそひとつのベッドで寝ればいいものを、それも恐らくできないのだ。
「獣はどこにいるかわからないってことよ」
まぁ、その真綿で包んでいる男も獣かも知れないけどね、とは言わないでおいてやる。この無自覚な惚気を聞かされるこちらの身にもなって欲しいと思いながら、プルアはこっそり溜息を吐いた。
「どういうことでしょう?」
「そうねぇ
……
」
リンクに聞いてみれば、とだけ言っておいた。
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