ぶんどき
2024-06-26 08:49:17
1019文字
Public TRPG
 

Enchanted by Love

GODARCA 現行未通過❌
髙縞屋さんとマブ本を作ろう!となってそのプロローグにしたい話。
和訳は「愛の魔法にかけられて」です。

 ウェスト・フォート、ウェールズ区画。【魔術師】と【恋人】の区画が存在する地域だ。【恋人】のアルカナ、アーロン・アーセナルと【魔術師】のアルカナ、幻綾仁嘉はここで生産された武器の最終確認をしていた。
 ウェスト・フォートは西の城塞と呼ばれロンドン屈指の工業地帯であり、本部との連携が多く軍事的にも重要度が高い。その為に橋渡し役として彼らが存在しているのだが。これらの武器はロンドン全域に渡るため何度かの検品を終え最終的には隊長クラスの人間が責任を持って確認することになる。
「ねえニカ」
 散弾銃の欠陥がないかリストにチェックをつけながら、アーロンはその銃身を撫でた。
「昔の人類って、人間同士で戦争していたんだって」
……急にどうしたの?」
 火薬の不備を確認していた仁嘉は顔を上げ不思議そうにアーロンを見た。
「信じられないなぁと思って。今、俺達が戦っているのは人類の存亡の為だからさ。神話の脅威が去ったら戦争なんて、必要なくなると思わない?」
 その言葉に仁嘉はなるほど、とぽつり呟く。
……今でこそ、このロンドン城塞にしか人類は存在しないけど、昔は多くの人間が世界各地にいて、色んな国があったから……
「国単位での価値観の違いとか、出てくるんじゃないかな。そこから大規模な衝突に繋がるの、かも」
「そういうものか……
「でも、人類が皆きみみたいだったら、戦争は起こらないかもしれないね」
 少し肩を落とすアーロンに仁嘉はふわりと笑いかける。
……ありがとうニカ。俺は俺にできることをするよ、俺なりの方法で皆を幸せにしたいから」
「不思議だなぁ、アーロンならできそうな気がする」
「もちろんニカにも手伝ってもらうよ」
「えっ、俺も……?」
 アーロンは笑顔で頷く。だって側にいてほしいから。夢のその先に、君も共にいてほしかった。一人では難しいことでも、君とならやり遂げられる気がしたから。

 アーロン・アーセナルと幻綾仁嘉、生まれも育ちも異なる二人は何の因果か原初のアルカナとして出会った。かけがえのない友として。彼らは現在のアルカナ達の中でも一際──戦場に向いていなかった。
 それでも、原初のアルカナに選ばれた以上、戦場から逃れることはできない。立たなければならなかった。その宿命を背負って、今日も戦い続けるのだ。
 【恋人】と【魔術師】は自らの使命を全うする。

 ──さぁこの世界に、愛の魔法をかけようか。