2024-06-18 20:42:59
879文字
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そうして彼は本を焼く ダイジェスト

されん



主人からチョイと呼び出しを受け、件の本を片手にこれを読んだかと尋ねられたので正直にぜんぶ読んだと答え、謝罪して話を聞く。
どうやら自分は『    』という刀が顕現をしたときしばしばあらわれる特有の「バグ」が「発生をしてしまった」状態にあるらしい。
そのバグは、いま顕現している『    』たちに発生したとする事例が数多く報告されている。
ありがちな初期不良みたいなもんで、特定の条件を満たす『    』に発生をする。
特定の条件、聞いたかぎりでは俺は「当てはまる『    』」だった。

『くわしい話』は簡単だ。

『    』に、実在する人物と『    』自身が登場する物語を与える。
『    』は、登場した実在する人物に対して物語に登場した『    』とおなじ関係性を築いているよう錯覚する。
物語に登場している人物に対して、与えられた物語の作中で『    』がとっているのとそっくりおなじ態度で接するようになる。

なぜか初めから部屋にいた白いスーツと繊細な眼鏡のよく似合う綺麗な刀から「オトナの本じゃなくてよかったね」と微笑みかけられる。
今日はどこにいたんだ、と主人がふつーに尋ねていた。およそ人の身で過ごしやすいとは思えない狭い場所にずっと居たらしい。
問題は「狭い場所にいた」ことで「いったいどこにいたのかわからない場所に、いた」ことのほうは、さほど大した事態ではないようだ。
いったん鯉口をきりかけたが、おさめて、どこに居たかわからなかったのがおたくでよかったね、と思った。(言った)
おまえさんだから部屋にいるんだろうなあ、とも思った。(言った)

閑話休題。

どうやら、見識のある刀から「ひょっとしてバグってないか?」と進言があったらしい。
その刀以外にも『    』のふるまいを心配してくれている刀が、ずいぶんとたくさん居たそうな。
……どうやら世話をかけてしまった。

まだ治しかたを解明している最中、つまり発生したらなおせないバグらしい。
すると?

もしや俺はいま、刀解をされるため部屋に呼ばれ…………