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本
2024-06-18 20:24:16
1114文字
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一番たべたいもの
肥孫 ふわふわ肥くんとぽや孫さん
本丸にバグがのさばった。
時の政府から、しばしば前例のある軽いバグで自然に直る現象
…
よくあることという説明を受けた。
『男士たちが「いちばん食べたいもの」を食べるまでなにを食べても空腹感を満たせなくなる』
…
いろいろな刀がいちばん食べたいものを教え合ってほっこりしたり買い物に出たり。厨が忙しくなっている。
「まさか遠征組も腹減らしてんのか!?」
「影響が出るのは本丸に居た者だけだそうだよ」
わいわいがやがや。珍しい出来事を気にせず変わらない一日を過ごす刀、気にする刀、気にされる刀
…
「肥前くんはまだ腹がすいているみたいだね」
いろいろ食べて腹が減ったままなので同郷ふたふりの前でこの世の終わりのような顔をしている脇差。
「難儀じゃの 何ゅう食いたいがか」
「
……
ろく
…
」
なにかをぼそりと呟いた。
「おや はっきりと心当たりが
…
」
「わしらで用意できるもんか?」
ダメそうな雰囲気の脇差
「おおの」
「ちなみに参考までに何なのか教えてもらえたりは
…
」
「孫六兼元の炙り」
眼鏡が似合う賢刃は刀本体を直火で炙る光景を思い浮かべる。
察したようで、ちがうという顔で「先生」とかける声がハモる。
「なるほど 夜中の厨で偶々逢うと魚を炙ってくれるんだね」
「まごさんは
…
遠征に出ちょる」
「戻るまで
…
あと
…
(五時間か これは
…
)」
「
………
」
ぐう
腹の虫が鳴いている。
不意に、早足の刀たちが廊下を通りがかる。
「遠征部隊が戻ったか!」
「万一空腹でしたら大事ですから無事の確認もこめて主君が念のため呼び戻しを」
「良かったのう、肥前の!
…
肥前の?」
「肥前くん?そっちは厨では
…
」
「やつに話すぐらいなら一生腹減らしたままでいい」
「(ああ
…
)」
「そがい言うても肥前の」
「おっ と肥前か 遠征先でいい槍烏賊が入ったんで炙ってみたんだが
…
呑むにはさすがに早いかなあ」
一般通過孫六
「あんたと
…
おや土佐の 大物の烏賊だが三人ぶんには足りるかな」
「いやーすまんのぉまごさん わしも先生も今から内番やきちっくと行かせてもらうぜよ」
「またの機会に御相伴にあずかるよ孫六」
「それはまたお疲れさん うまそうなもんだけ見せびらかしちまって
…
」
「えいよ まごさんも遠征お疲れさん」
「おかえり 身体に異常はないかい?」
「おかげさまで
…
あんたがたが本丸に居てくれるから安心して主人から離れて出歩ける
きょうも元気に戻れたよ」
「あんた いかが好きなんだなあ」うまそうに食ってくれるのはいつものことだが
「肉でも野菜でも茸でもいい」
「茸か。いつか遠征でうまい茸が食えるかね」
さくらがひらひら
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