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梶間
2024-06-18 16:19:15
694文字
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ぶらり迷宮漢飯
一人で島にたどり着いた隊商時代のぼさぼさのライオスが単独で迷宮に突入したらセンシに拾われたという設定
なあ、最近の迷宮に出る幽鬼の話って知ってるか?
ああ違う違う、前からいる悪霊の奴らじゃなくて、襤褸を纏った痩せこけた男の幽鬼だよ。
暗闇で金色の眼を爛々と光らせて魔物でも人間でも手当たり次第に食っちまうって噂だ。
なんでも目が合ったが最後、世にもおぞましい料理を食わせられ、食わせた相手ごと頭から食っちまうんだとよ!
他にも迷宮の暗ーいところでぼんやり人影が見えるから、同業者かと思って話しかけると食え、と皿を差し出された。見てみるとゴブリンの頭やら大ムカデやらが皿に乗っていて、とても食えないと断るとじゃあお前を食わせろと襲ってくる幽鬼だって聞いたな。
差し出されたものを食っても食わなくてもダメじゃないかって?
そりゃそうだ、迷宮の噂話なんてそんなもんだろ。
本当かどうか気になるなら自分で確かめて見るんだな。
***
「また逃げられてしまった」
「腹を空かせているだろうに何故皆逃げるんじゃ」
「うーん、やはり魔物食が浸透していないからじゃないか」
「この迷宮で研究を始めて十年だというのに」
「もっと人の多いところで振る舞ってみるのは?」
「それだと歩き茸か大サソリくらいしか獲れん。毎食同じものばかりではわしらの食が偏ってしまう」
「じゃあ一度下の階層へ行って保存食を作るとか、帰還の術が使える人物を雇って地上に戻りやすくするとかは?」
「うーむ」
「人を雇うのが一番良いと思うが
……
」
「わしらには先立つものが無い」
「竜の生え変わった鱗とか牙とかあれば売れるだろうに」
嗚呼、ままならぬ迷宮漢飯。二人の魔物食探究道はまだ始まったばかり。
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