雪見あかり
2023-11-01 20:42:38
442文字
Public レオジョニ
 

骨の髄まで夢中とは言えない

色恋沙汰に経験値差がありすぎるレオジョニの話

「では……するぞ」

 交際から数週間、ようやく目の前の奥手な第二連王は俺とキスする覚悟を決めた。肩をがしりと掴む手の力は、緊張してるのかいつもより少し強い。
ㅤ 









暫く見つめ合い、『いつでもいいぞ』と瞳を閉じて合図すると、段々あの強面な面が恐る恐る近付いてくる気配を感じて。
意外に柔らかく手入れされた唇が、音も無く重なった。

ただ皮膚を押し付けるだけの、色気なんて微塵も無い子供のキスだ。
 こんな拙い交わりだけでも、触れ合った胸から伝わる鼓動はドクドクと早鐘のように鳴り響いているし、ちらりと瞼を開いてみれば頬にはほんのりと朱が滲んでいた。
 照れちまってまあ。

 唇が離れていくのを名残惜しく感じながら、してやったぞとでも言いたげに口端を釣り上げる王様に投げかける。
「で、もう終わりかい?」
 たったそれだけで眉を困ったように下げ、逡巡する可愛らしい恋人。

 大の男に不覚にもそんな感想を抱くようになった責任は、こいつでチャラにしてやるよ。