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雪見あかり
2023-01-26 20:53:39
1079文字
Public
レオジョニ
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なんでもない雪の日
冬にイチャイチャするレオジョニの話
レオにとってのジョニーは、恋仲といえ、よく分からない男だった。
しんしんと雪が降り注ぐような日でも、いつも通りの半裸に一張羅のコート姿で現れて強がるプライドと拘りは、到底理解の及ばない範疇である。
鼻と耳を赤く染め上げ、鼻を啜り軽く震えるその姿を見過ごせる筈も無くレオは苦言を呈すが、冬場のファッションに犠牲は付き物だと返されれば、渋い顔で溜息をつくしかなかった。
「ぶえっくしょい!」
「ああクソっ、見てるこっちが寒い!」
大きなくしゃみに思わず自らのマフラーを解いたレオは、反射的にジョニーの首へと乱雑に巻く。
風邪を引こうが熱を出そうが自業自得ではあるのだが、だからといってこのまま逢い引き中に見過ごし続ける冷徹さに徹することは出来なかった。
一応、何故か恋人である。このまま体調を崩されれば目覚めが悪いのだ。
慣れぬ手付きでこの輪にくぐらせればいいのか、いやこっちか、と試行錯誤するその姿に、ジョニーの凍えて固まった表情筋も思わず緩りと綻んだ。
「巻くの下手だなあ、お前」
「悪かったな
……
」
「ま、愛情は篭ってるぜ?あんがとさん」
「視界に今のお前が入ったら寒いだけだ!そ、そういうのではないからな!」
微笑みと共に面と向かって愛と言われる事のむず痒さに、ドキリと高鳴った心を悟られまいとレオは目線を逸らすが、ジョニーに両手をぎゅうと握られ、そんな思いは何処かへ飛んで行ってしまう。
「何だ」
「借り作りっぱなしは性に合わねえのさ、マフラーの分はあっためてやるよ」
「いい!」
「はいはい」
こうしろ、と言われて素直に従うような素直さや可愛らしさをてんで持ち合わせていないジョニーは、お構いなしと言わんばかりにレオの懐へ身体を寄せた。
距離の近さに狼狽えたレオが、1歩だけ下がる。
それを見過ごさないジョニーは、包んだ両手ごとその巨体を力づくで己に寄せ、逃がすまいと見据えた。
「離れたら意味ねえだろ」
熱を分けようともっと強く深く手を握り込まれる感覚に、レオの手も、もうマフラーなんて巻いていない首も、じわじわと熱をもっていく。寒いのに、顔が火照る。
面映ゆさに行き場を無くしたレオの視線は、ついに上目遣いのジョニーとぶつかり。
口端を持ち上げ悪戯っぽく笑う確信犯の顔を見て、レオも呆れるように、けれど何処か嬉しそうに、はあ、と息を吐く。
「
……
もうお前の好きにしろ」
あまりにも微力で些細なこの温もりにもう少しだけ浸っていたいと、二つの影は重なり、静かに寄り添い合うのであった。
完
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