雪見あかり
2021-06-23 00:06:13
629文字
Public レオジョニ
 

酸素はもう無いらしい

イチャコラするレオジョニの話

卑怯だと思った。
俺の目線を奪おうと、自らの肌にあの長い指を沿わせ、扇情的になぞり上げながら挑発してくる仕草を。
どう誘えばその誘惑に乗るのか、俺の思考を数手先まで読んで、微笑みと共にこの心を掌の上で転がしてくる目の前の男を。

一泡吹かせてやりたい。
その余裕な態度も表情も繕えないくらい、一挙一動に胸を高鳴らせてしまえばいい。
俺の身体をスリと撫で、耳元で囁きながら密着してくるジョニーの両手を取り見つめながら、勢いでそのままベッドに押し倒した。

猫のようにかわされるのだろう、この腕の中からするりと抜け出してしまうのだろう。
どうせそうなると、心の片隅で思っていたのに。

ずれたサングラスから少し見えるあの青い瞳を驚きで一瞬丸くしたと思えば、愛しげに細め見つめてくるし。
俺がベッドに押さえ付けたままの両手を もぞ、と動かして、逃げる気なんて毛頭無いと伝えるかのように、指をきゅっと絡めてくるし。

……来いよ」

はにかんだ笑みを見せた後、目を瞑って俺の唇が触れるのを、じっと待っているし。

いや、お前はもっと、卑怯で俺の事なんて玩具みたいに弄ぶような、そんな男だろう?
なんで、そんなに愛しそうに俺を受け入れるんだ。なぜ

唇を重ね舌を絡める度に、絡んだ指が少し強く握られて。
糸を引きながら離れ、熱っぽい吐息を漏らしたと思えば、今度はあっちから重ねてきて。

嗚呼、何も思考が出来ない。くらくらする。
触れ合った熱しか、もう。