カッパ巻き大車輪
2024-03-19 20:29:31
525文字
Public 小説
 

スネ6♀の小説

621ちゃんが先に起きた日にだけ味わえる、閣下の朝のボーナスタイムの話。



柔らかいものが頬に触れる感触に、薄っすらと目を開ける。
色素の抜けた白い髪が、視界の端で揺れていた。
甘える猫のように頬擦りしているレイヴンは、こちらが起きた事にまだ気付いていない。
たまにだが、今日のようにレイヴンの方が先に目を覚ます事がある。
そんな時、少女は決まってこういった行動を取るのだ。
寝ている相手を無理矢理起こそうと思ってやっている訳ではなく、先に一人で起きてしまった寂しさからの行動のようだった。
今はこちらの二の腕に額を押し付けながら、鼻にかかった声で甘く唸っている。
目を閉じて様子を窺っていると、今度は鎖骨のあたりに唇を落とし、時折こちらの顔を覗いているようだった。
やがて胸元に頭の重みが掛かり、吐息混じりに小さく名前を呼ばれる。
「スネイル……
その声があまりに切な気で、頃合いだろうと目を開けた。
……レイヴン」
今起きたていで名前を呼んでやると、ぱっと顔を上げた少女は首元にしがみついてきた。
「スネイル、おはよう」
嬉しそうに笑って再び頬擦りをする少女の頭を撫でてやる。
余程の事がない限り、レイヴンに最初に触れられた時点で目が覚めているのだが、一度これを味わうとつい寝たふりをしてしまうのが常だった。