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カッパ巻き大車輪
2024-03-07 19:37:30
937文字
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小説
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スネ6♀の小説
付き合ってまだそんなに経ってないスネ6が、上手くいかなかった一日の終わりに通信でお喋りする話です。
何をしても上手くいかない、そんな日もある。
運が悪い、タイミングが合わない、理由は様々だが。
今日一日を振り返ると、疲労も相まって余計に気分が沈んだ。
こんな日は、さっさと寝てしまうに限る。
ベッドに腰を掛け、最後に通知だけ確認しようと端末を手にし、ふとある人物を思い浮かべた。
レイヴンは今、何をしているだろう。
今日一日を、どんな風に過ごしたのだろうか。
運が悪い一日の最後の運試しのように、通信を繋ぐ。
こんな時間だ、もう寝ているかもしれない。
数回だけコールして、繋がらなければすぐに切ろう。
そう思っていたのに、予想に反してコール音はすぐに通話中へと切り替わった。
『
……
もしもし?』
「
……
夜分にすみません、寝ていましたか?」
『ううん
……
起きてた』
レイヴンはそう言っているが、声の調子から寝起きなのが分かった。
『
…
スネイル、どうしたの?』
「いえ、用という用はないのですが
…
」
考えてみると、レイヴンと連絡を取るのは会う日を決める時くらいだった。
互いに空いている時間を擦り合わせ、決まればその日を待つ。その間に、連絡をする事は殆どない。
煩わしいやり取りが無くて助かる、そんな風に思っていたのに。
『
……
今日ね、』
押し黙って考え込んでいると、少女の小さな声が耳に届いた。
『あんまり良くない日だったの』
「良くない日?」
『うん、なんか
…
うまくいかないことばっかりだった』
スピーカー越しにも落ち込んでいるのが分かる声でそう告げたレイヴンは、でもね、と声を明るくした。
『一日の終わりにスネイルの声が聞けたから、良い日になった』
「
…………
」
『ね、これからは、声が聞きたいなって時も連絡していい?』
「
……
ええ、もちろん」
体を横たえ、天井を見上げる。
今日一日を思い返しても、もう気が滅入ることはなかった。
「
……
私も、声が聞きたかったんだと思います」
『ふふ、いっしょ』
取り留めもない話をしながら、眠気が訪れるのを待つ。
レイヴンが言うように、声が聞きたいというだけの理由で連絡をするのも、悪くないかもしれないと感じた。
一つ問題があるとすれば、会うと決めた約束の日が、まるで遠ざかってしまったかの様に待ち遠しくなってしまう事だろう。
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