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カッパ巻き大車輪
2024-02-06 18:11:18
1111文字
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小説
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スネ6♀の小説
お泊まりの翌日、ぽやぽやしてる621ちゃんを甲斐甲斐しくお世話して甘やかす閣下の話。
開いたばかりの社員用カフェテリアから足早に自室へと戻ると、真っ直ぐにベッドへと向かう。
もう一眠りする為ではない。
テイクアウトの紙袋をサイドテーブルに置きベッドに腰掛け、くしゃくしゃになったシーツに埋もれてうとうとしている少女を引き寄せる。
なすがまま膝上に抱き上げられたレイヴンは、こちらの胸元に頭をもたせ掛け緩慢な瞬きを繰り返している。
「
…
スネイル、ねむぃ
…
」
「もう少し起きていてください」
紙袋からストローが差さったドリンクを取り出し、レイヴンの口元に近付ける。
抵抗なくストローを咥えた少女は、一口二口吸い上げてから唇を離した。
次に小さく千切ったサンドイッチを差し出すと、ぱかりと口を開けるのでそっと押し込む。
ゆっくり咀嚼して飲み込むと再び口を開けて次を待つその様子に、巣で親鳥の戻りを待つ雛を連想しながら新たに千切ったパン生地をその口元に運ぶ。
何度か繰り返すと口を開けなくなったので、もう一度ベッドに横たわらせ最近お気に入りらしい柔らかなクッションを手渡す。
受け取ったレイヴンは両腕でクッションを抱え込むと、横向きに小さく丸くなった。
ブランケットを手繰り寄せて掛けてやり、少女が小さな欠伸をして目を閉じたのを見届けてから自身も軽く腹を満たして紙袋を片手に立ち上がる。
簡易キッチンから戻ると、すっかり寝入ったレイヴンが目に入った。
起こさないようにベッドの空いたスペースに上がると、ヘッドボードに上半身を預けタブレット端末を立ち上げる。
昼過ぎまで休みは取ってあるが、済ませられる仕事は片付けてしまいたい。
すうすうと聞こえる小さな寝息をBGMに、作業を開始した。
しばらくして、身じろぎする気配がシーツ越しに感じられ視線をやると、ぼんやりとこちらを見るレイヴンと目が合った。
起き上がらずにもぞもぞと移動してきたレイヴンは、こちらの太腿辺りに辿り着くと上目で見つめてくる。
猟犬というより猫のようだ。
顎先をくすぐる様に指を這わせてやると少女の緋色の瞳が気持ち良さそうにとろりと細められ、太腿に額を押し付けてくる。
いっそう甘ったれな子猫めいた仕草に、思わず笑ってしまう。
前回会った日から少し間が空いていたのもあり、昨日はなかなか放してやれなかった。
彼女も珍しく泣き言を言わずに頑張っていたように思う。
「何か要りますか?」
「うん
……
もうちょっとだけ、こうしてたい」
元より甘やかしてやるつもりではいたが、簡単に叶えられてしまう小さなお願いにもう一度笑って頭を撫でると、暫くして再び規則的な寝息が聞こえ始めた。
側にいることを証明する温もりが、隣り合う互いを包み込んでいる。
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