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カッパ巻き大車輪
2024-01-12 19:37:50
1310文字
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小説
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スネ6♀の小説
平和時空。全員酔ってます。
フロイトに久しぶりに飲むかと誘われ、ふとレイヴンは酒を嗜むのだろうかと聞いてみると、飲んだ事がないという。
それなら三人で飲もう、と言い出したフロイトに否を唱える者はいなかった。
褒められたものではないが、社員用に宛てがわれた自室では三人揃っての酒盛りには手狭だった為、応接ソファのある執務室で業務終了後に飲むことになった。
レイヴンには弱い酒を渡し飲み始めると、意外といける口らしく順調に飲み進めている。
楽しそうに普段食べ慣れない酒のつまみを頬張るレイヴンは、酒を手にしていてもいつも以上に幼く見えた。
「全く
…
色気より食い気ですね、貴女は」
ほんのからかいのつもりで口にしたのだが、隣に座っていたレイヴンはみるみる瞳に涙を溜めると、声を上げて泣き出してしまった。
「うっ、うぇ
…
うぇぇん
…
!」
「な、何も泣かなくてもいいでしょう」
「そうだぞ、レイヴン。大丈夫、こいつお前のこと大好きだから」
「フロイトは黙りなさい」
ひっくひっくとしゃくり上げる少女を宥めようと手を伸ばしたところで、徐ろに立ち上がったレイヴンは涙目のままこちらを見下ろし叫んだ。
「ちゃんと、色気あるもん!」
「そうだそうだ、あるよなぁレイヴン」
「スネイルだって、私のこと、えっちだなって思うから、えっちなことしてくるんじゃん!」
「ッ、ゴホッ、ちょ
…
ちょっと待ちなさい」
「あはははははははっ‼︎」
思わぬ反撃に飲んでいた酒で咽せながら制止しようとするも、フロイトの爆笑によって掻き消されてしまった。
「そうだよなぁレイヴン!スネイル、お前ぇ!おっ勃てておいてなんて言い草だ‼︎」
「
…
酔ってますね、貴方達」
笑いながら煽るフロイトを睨みつけるが効果はなく、レイヴンはふらふらと向かいに座ったフロイトの元へ歩みを進め、その隣に収まった。
「昨日だって、してる時、あんなに、可愛い可愛いって、言ってくれてたのに
…
」
「おお、それでそれで⁉︎」
「レイヴン、悪かったです。私が悪かったですから」
「
……
嘘だったんだぁ
…
っ」
「嘘じゃない、嘘じゃないですから」
「わはははははははっ‼︎」
ひいひい言いながらソファに倒れ込んだフロイトはこの際無視して、身も世もなく泣き続けるレイヴンを手招く。
存外素直に立ち上がり、とぼとぼと戻ってきた少女を膝上に抱き上げる。
「悪かったです。許してくれませんか」
「うん
…
」
「嫌いになりましたか、私のことが」
「
……
ううん
…
すき
…
」
言って首筋に抱きついてきたレイヴン越しに、ソファに横たわったままニヤニヤとスマホを構えるフロイトが見えた。
「
…
後で覚えていなさい」
「そんな状態で言われてもなぁ」
笑い過ぎて痛めたのか、腹を摩りながら起き上がったフロイトは、新しい缶を手に取ると背もたれにだらしなく寄りかかった。
「お前、大事にしてやれよ?」
面白くて仕方ないといった風に笑いながら告げられた言葉に腕の中の少女を見下ろせば、こちらにしがみついたまますっかり寝入ってしまっていた。
「
…
言われなくても」
酔っていつもより熱い小さな体を抱え直しながらそう呟けば、囃すように缶を開ける軽快な音が響いた。
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