かずわや
2014-07-01 23:31:10
554文字
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無題


「なにをしてる!戦えっ!あいつが、あいつが来るぞ!戦え!ワシに構うな!くそっ、クソッッ!!」
「いやです、博士」
戦う、戦ってる。俺たちは。でも、何よりも、誰よりも、貴方を。
「守りたい」
追い詰められたこの基地の中で。払いのけられた手を握る。貴方を守りたい。貴方の為に。その為でなければ俺たちは戦えないのだ。

「バブル、博士を安全な場所へ」
「了解」
「ここで迎え撃つ。先発だ、頼むぞクイック」
「任せとけ!」
「基地はもう構わない。瓦礫と共に『あいつ』を壊せ」
「わかった」
「じゃあ、いくぞ」

造られた理由にそぐわない? そんなことはない。ここに、確かに理由がある。
戦う為に戦うのではない。
誰よりも大事な、父なる人を守る為。
俺たちはこの身体を焦がすのだ。

「泣かないでください」

逃げろと。
ここから早く逃げろと。
そんな罵倒を浴びせる彼に微笑んで見せる。
父なる人を守るのに、俺たちが逃げ出せるわけがない。貴方の壁にならねば、何の為に生まれたと言えようか?
この身体は取り返しが効く。
貴方を信じているから戦える。

「また会えますから」

貴方が作り直してくれると信じているから。
俺たちは笑って飛び込んでいける。

「戦え!俺たちの正義の為に!!」

そう、機械は愛を謳った。