元々 アラミガン・クォーターの郊外に住んでいたが、アラミゴの内乱勃発後は逃げるように ウルダハにあるリトルアラミゴに移り住んだ。
・・・・・・
それから 20年くらい経っただろうか。
裕福とは言えないが それなりに充実した日々を私達は過ごしていた。
幼かった子どもたちもすっかり成人し 私に楽をさせてやろうと二人共冒険者の道を歩んだ。
私は 屈強なハイランダー族とはいえ高齢であるため流石に無茶はできないので、
ウ族の住む忘れられたオアシスやホライズンへ行って行商の真似事をして食いつないでいく日々を過ごしていた。(まあ、それでも危険であることには変わりはないのだが)
ある日、私のリンクパールあてに息子たちからの伝言が入っていた。
なんでも、カルテノーというところに任務で行くらしい。かなり急いていたようで、伝言にはその旨の言葉しか入っていなかったのだが・・・。
しかし、私はその時嫌な予感がしたのだ。 そう、アラミゴの内乱で妻を亡くした同じ感覚が。
私はまだ行商の途中だというのに それを放り出して息子たちが所属しているというグランドカンパニーへ走った。
もしかしたら まだ出発していないかもしれない。 引き止められるかもしれない、そう思いながら。
だが その願いも虚しく 息子たちはカルテノーへと出発していた・・・・。
嫌な予感がするから息子たちだけでも戻してくれと頼むか?
・・・否、そのようなのが通るわけもない。
ならカルテノーへ行って息子たちを引っ張ってでも連れ戻すか?
・・・それも否。どこにあるようなわからないところに私のような一般人が行けるわけもない。
私にはただただ祈るしかなかった。
どうか息子たちが無事であるようにと・・・。
それからどのくらい経ったであろうか。
気がつけば私は街道を歩いていた。
辺りは暗く 明かりといえば街灯のみ。 そんな中をただ無気力に歩いていた。
息子たちはどうしているだろうか。
大怪我はしてないだろうか。
頼むから無事に帰ってきてくれ。
そう考えるのみであった。
そう考えながら歩いていると 空がすこし明るくなったように感じた。
・・・街灯の光・・・?それとも夜明け・・・?
いや・・・どれも違う。
これは・・・・・・・・・・・・ 隕石・・・・!?
隕石が降っている・・・!
私は突然のことにただただ呆然と次々に飛来する隕石に呆然とするしかなかった。
そして 私が居る地点から数十メートル離れたところに落下した衝撃で 私は吹き飛ばされてしまい、そのまま気を失ってしまったのだった。
次に私が目を覚ましたのは おそらく病室であろうか。
起き上がってみるが・・・身体が重い。・・・痛い・・・。
どのくらい眠っていたのだろうか・・・。
通りかかった看護師に聞くと どうやらかなりの期間眠っていたらしい。
あと医者が私に用事があるらしく 動けるようになったら来てほしいとのこと。
行ってみるか。
・・・・・・・嫌な感じはするが。
どうやらこの医者は 私を探していたらしい。 偶然私がここに運び込まれたことに運命めいたものを感じたらしいが…私には心当たりがない。
医者がなぜ私を探してたかを話し始めると
…なぜだか…急に…目眩い…が…
…
………
『……さん!そんな弱気なこと言ってはいけません! お父さんに言うことがあったんでしょう!?』
『…ですから… 先生が…代わりに…伝えて…くれませんか…
…親不孝な娘で…ごめんって…』
----この声…さっきの医者…?
相手は若い女の声……? 全身包帯で誰かわからないが…。
『……ナ・グランさん!! しっかりなさってください!!
アリナ・グランさん!!!!!!』
…は? アリナ・グラン…だって…?
ちょっとまて。
この全身包帯の女が…娘?
『…あとこれ… お母さんの…形見だけど…
お父さんが…持ってたほうが…いいかなって…』
そう言って取り出したのは 間違いない。私が妻に初めてプレゼントした銀細工のロケットペンダント…。
『弟もこの戦いで行方不明になっちゃって…ごめん…そして…ありがと… そして、私達の分まで…いきて…
………私…お父さんの子供で…よかっ…………』
…………
…………
気がつくと 私はまた病室のベッドに横になっていた。
どうやら 医者の話の途中で気を失っていたらしいが……。
でも、今の夢は……?
夢と言うには 現実味があるというか…
とりあえず その夢の出来事についてその医者に話してみると…
なんとその医者がが話そうとしてたことと合致するというのだ。
その医者から形見のペンダントを受け取ると 情けないことに私はその場に泣き崩れてしまった。
しかしこんな老いぼれ一人生き残って何になるというのか。
いっそのこと、私も家族の元へいくべきなのではないだろうか。
その夜、病室を抜け出し崖の上にいた。
すまない…私も…そこに行くからな…
…
飛び降りようとした瞬間、ふと娘の遺言が頭をよぎる
-私達の分まで生きて-
…はは…私は父親失格だな…
娘の遺言すら忘れて…
これでは みんなに迎え入れてくれるどころか 妻と娘に怒られてしまうな…
ならでも… 私は どうすればいい…
私一人を生き残らせて 何をすればいい?
いや… まだ希望はあった。
行方不明の息子だ。
行方不明ということは まだ生きている可能性がある、ということだ。
あそこにはいなかったので 別のところにいたのかもしれない。
なら 決まりだ。
冒険者となって 息子を探すことにしよう。
幸い、呪術は少しではあるが知識があるので 役には立つだろう。
そう思い 身支度を整えると私は ウルダハへ向かうというチョコボキャリッジに乗り込んだ。
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