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アヤ
2023-08-06 00:00:03
570文字
Public
レントキ
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絶対に負けない
20230806(トキヤくんハピバ!)
※ ワードパレット『絶対に負けない』見据える/舞台/自信
珍しく早い時間に目が覚めた。
――
否、単なる『早い時間』という表現は適切ではないだろう。カーテンの隙間からは真夏の日差しが容赦なく差し込んでいるし、ベッドサイドに置かれた時計は、今まさに、午前の終わりを告げようとしている。
――
「
……
イッチー?」思わず、隣で眠る愛しい恋人の愛称を紡いだ。しかし、未だ夢の中を揺蕩う彼に残念ながらオレの声は届かなかったらしい。珍しく『イッチーよりも』早い時間に目が覚めたのだ、この状況を正しく表現するならば。長い付き合いの中、そういう稀有な日は片手の指で数えるほどしか存在しない。常に規則正しい生活を送ろうとする彼は、世間が思う『一ノ瀬トキヤ』とズレなく重なるように見える。だから、ときおり意図せずそこから『はみ出す』彼について知る人間はほとんど存在しなかった。
――
舞台
ステージ
の上、テレビの向こう、写真の中。どの媒体に身を委ねても、アイドル『一ノ瀬トキヤ』は自身の努力を正しく評価し、きらきらと輝き続ける。宝石に似た魅力を纏う美しいおとこの存在に世間はすっかり心臓を射抜かれ、縋るように手を伸ばした。しかし
――
生憎だが、腕の中ですうすうと寝息を立てる可愛い恋人を、オレは手放す気など欠片もない。睫毛ひとつから内側に流れる血液ひとさじさえも。
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