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ひろか
2024-06-05 12:41:08
8193文字
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観劇録
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*観劇録*『LALL HOSTEL』感想と考察。
おぶちゃpresents『LALL HOSTEL』(2024ver)の感想と考察です。⚠︎内容に関するネタバレと深読みを含みます。
⚠︎内容に関するネタバレと深読みを含みます。
昨年の大晦日。
突如発表された"おぶちゃJourney 1st"なる企画。
要するにおぶちゃさん初の地方公演が決まったのだ。(すごい)
第一弾となる今回は、おぶちゃメンバー・未菜ちゃんの故郷である福岡。
そして作品は、彼女が昨年初舞台にして初主演を踏んだ『LALL HOSTEL』。
こんなにアツい凱旋公演があるだろうか。
そして個人的には、推し役者さんの主演公演でもある。
彼にとっても初の福岡公演だとのことで、すぐさま福岡行きを決めたのだった。
というわけで、行ってまいりました福岡。
おぶちゃJourney 1st『LALL HOSTEL』(2024ver.)感想と考察です。
作品のネタバレと深読みを含みますので、苦手な方はご注意ください。
実はホステル、ってあまりイメージが沸かなくて。宿泊者同士のコミュニケーションが生まれるというのもいまいちピンとこない。だからエルホスで描かれているこの雰囲気がホステルだと言うのなら、ちょっと泊まってみたいかもしれないと思った。
一応勇人とひまり、というカップルを主人公に描かれている作品ではあるけれど、実質的な主人公はホステルのオーナー・筑紫だったように思う。ホステルのオーナーとしてこれ以上ないくらいしっくりくる小谷嘉一さんの筑紫。人が好きで、話上手で、情に厚くて純粋にお節介。そんな筑紫の人柄が小谷さんの優しい笑顔と絶妙にマッチしていて、筑紫が語る言葉のひとつひとつが小谷さんの温和な声だからこそ響くものがあるなぁと思った。ホステルという場所に泊まるから宿泊者同士のコミュニケーションが生まれるのではなくて、きっと筑紫のように人と人とを繋ぐオーナーの存在があることで新たな出会いが生まれるんだと思う。そしてその出会いが新たな物語を生む、エルホスはその過程がぎゅっと詰め込まれている印象を受けた。
どこにでもありそうでどこにでもなさそうな、だけどどこかにあるかもしれない数日間の物語。
それが彼が慈しんで作り上げてきた"LALL HOSTEL"という空間で、彼のもとに集う人たちによって巻き起こされているわけで、そう考えるとこの物語の中心人物というのはやっぱり筑紫なのだ。結婚を目前にして別れたふたりに対する、純粋なお節介。筑紫のその気持ちがなければ、エルホスという物語は始まらないのだから。そしてホステルに集ってきた"彼ら"が加わることで物語が動き出す。この流れがすっきりと伝わってくるシンプルさが、"LALL HOSTEL"という"人が出会い物語が生まれる"空間に通ずるものがある。
カップルユーチューバーに結婚詐欺師、高校時代ポエムを嗜んでいた彼など、あまりに個性豊かすぎる面々が集う中、勇人とひまりは普通すぎるくらい普通のカップルだった。そして、カップルであれば誰しも直面しそうな問題を抱えている。ふたりが冷静になって少し話し合えば、そしてお互い譲歩しながらでも歩み寄れたらすぐに解決しそうなものなのに、そうはいかない。この世はシンプルなことほど難しいんだなぁと思った。
「もう5年ですからね」というセリフで、別の場所にいるはずの勇人とひまりの声が重なる。それがお互い自分に対する言い訳のように聞こえた。結婚を控えていたにもかかわらず些細なことで喧嘩をして別れたことに対し、お互い引っ込みがつかなくなっているのを2人で重ねてきた年月のせいにしているというか。5年も一緒に過ごしていれば、お互いの存在が当たり前になってくるし、その分些細なことで不満が積もるし、そういったことの積み重ねだからもうどうしようもないのだと自分に言い聞かせているような感じ。
それを聞かされる立場の筑紫と礼子は、勇人もひまりも「叶うならやり直したい」と願っていることをしっかり感じ取っているんだよね。だから筑紫はその場にいた坂間さんにもアドバイスを求めるし、礼子はホステルに呼ばれたひまりに同行する。
野田真実ちゃん演じる礼子、友達にひとりはいてほしいような子だなと思った。
自分だって結婚寸前で彼氏に逃げられて傷心だろうに、ひまりを気遣って話を聞いてくれる。時々自分の話が先行しそうになるあたりも、ひまりとの良好な関係が見えてよかった。クライマックス場面では自分のことで周りが見えなくなってしまう彼女だけど、本当はそれくらい傷ついてたし怒っていたのに、そこまではずっとひまりのことを最優先にして「あたしの話はいいのよ」とあくまで明るく振る舞っている。
野田真実ちゃん、小柄でかわいらしいお顔をしてるんだけど、自分の意見をしっかり持っている自立した女性の役がとてもハマるなぁと思った。そういえば『葬送曲』のリコもそんな感じだったし。礼子のお芝居といいアフタートークで見せた堂々たるはっちゃけっぷりといい、また好きな役者さんが増えてしまった。
話をエルホス本編に戻すと、藤代海さん演じる坂間という男が物語のキーパーソンなんだよね。見るからに怪しげないでたちで、筑紫をはじめホステルスタッフの美羅ちゃんや来栖ちゃんにも怪しまれるこの男。結婚関係のコーディネーターを名乗りその実へっぽこ結婚詐欺師の彼の介入によって、事態は混沌を極めていくことになる。
さすがは詐欺師というべきか、本人曰く"ぐぐりまくって"用意したレクチャーもなぜか説得力がある。そんなに時間はなかっただろうに、慌てて恋愛テクニックを調べてプレゼンにまとめて堂々ったる話し方ができるのは、へっぽことはいえ詐欺師ゆえなんだろうなと思った。海さんのよく通る声がまぁ素敵で聞きやすくて。誰の視線も向いていない時は冷や汗で汗だくなのに、場の進行役を任された瞬間背筋が伸びて自信に満ちた表情になるのがさすがだった。まさに坂間さんのフィールド。琉輝亞とはまったく違う意味で、その場の空気を掌握するだけの実力がある人なんだなと思った。ただ、不測の事態に弱くて咄嗟の行動が苦手。そこが彼のへっぽこたる所以なんだと思う。後述するけれど、彼の後輩である源太は逆に不測の事態に強くて咄嗟の行動が効くタイプなんだよね。
そして同時に、彼になぜか惹かれてしまうのはそのへっぽこさでもあるんだろうなぁ。
彼の正体は礼子の彼氏なんだけれども、結構礼子とは相性がいいんじゃなかろうか。お互い素性を隠してお付き合いしていた時は完全無欠な彼氏とかわいい彼女だったんだと思うけど、もしこの物語の後にふたりがよりを戻すなんてことがあるのなら、完全に礼子の天下のお似合いカップルになれる気がする。
勇人とひまりはある意味、礼子と坂間とは真逆の関係。5年付き合っていたというのもあるのかもしれないけど、隠し事のうちにもはいらないような小さな隠し事は当たり前にあったのだと思う。それにお互いのいいところも悪いところも見えていて、だからちょっと相手にかっこつけたいみたいなところもお互いにあったんじゃないかな。
ひまりにとっては礼子に付き合って行った婚活パーティーは勇人に対してなんのやましさもないし、勇人にとっては顔合わせをすっぽかした本当の理由なんてかっこ悪すぎて言えなかった。すれ違ってはいるけれど、基本的に2人が考えていることって同じなんだよね。そしてふたりともとても頑固。だからお互い譲れなかったし、2人だけではどうにもできなかったんだろうなぁ。
作中基本的に喧嘩中なふたりだけど、それでもお互いをちゃんと好きだとわかるセリフや態度が散りばめられていた。
わかりやすいのは、ふたりで昔ホステルに来た時のマスコットを懐かしそうに愛おしそうに眺める眼差し。勇人もひまりもそんな眼差しで思い出を眺めるのであれば、その眼差しを相手にも向けたらいいのにと思うんだけど、そうもいかないんだろうな。特に結婚を控えていたとあっては、ひまりが抱える「何か隠してるような気がする」という漠然とした不安は見過ごせないだろうし。
ひまりを演じた未菜ちゃんの何がよかったって、ここの不安から生じる揺らぎ。
ひまりって基本的には気が強い子だと思ってて、勇人に対しての頑なさは彼女の気の強さが疑念によって凝り固まってしまっているもののように見えた。勇人と対峙する時はずっと強張ったような表情をしていて、だけどちょっとだけ目がうろうろするんだよね。不安や疑いを心の奥に必死に隠して、無意識に弱さを見せないようにしているというか。それでも隠しきれない揺らぎが目に出ているのがすごくよかった。
礼子の登場によって完全に気が動転してしまった坂間さんに代わって筑紫が「ふたりのためにワークショップを用意した」と言った時、ひまりが完全に覚悟を決めたのがわかった。
勇人と喧嘩をして、何度か仲直りの機会はあったけどどうしても見過ごせないものがあって、諦めさえ滲んでいたひまりの表情。だけどこの瞬間、「わかりました」のひとことで最後に足掻いてみようと決めたんだよね。この時ひまりの目はまったく揺らいでいなくて、彼女が筑紫に"預けた"なっていうのがしっかり伝わってきた。そういう意味では、うじうじしている勇人よりもひまりの方がよっぽど潔い。勇人は最後まで"ウジウジマザコン"にしっくりきていなかったけれど、マザコンはともかくとしてうじうじしているところはあった気がする。
そもそもひまりとの関係だって、勇人が彼女にかっこつけたかったのが原因と言えなくもない。プロポーズしようとしている相手の家族との顔合わせをすっぽかすならそれなりの理由がないとだめだろうし、お母さんが救急車で運ばれたのは"それなりの理由"としては充分だろう。それを伝えればひまりは怒ることはなかったと思う。ただ、勇人的にはひまりに心配をかけたくなかったのと、指輪が取れなくなってしまったという理由と、サプライズでプロポーズしようという計画をすべて成立させようとしてしまった。
このあたりはやっぱり男の矜持、というものなんだろうか。理屈としては理解できるけれど、私はやっぱり女なのでひまりの「心配だからきちんと伝えてほしい」の方が共感できる。
だけど勇人の方も、ちゃんとひまりのことを好きなんだよね。
勇人がひまりのことを相談しているのは、筑紫をはじめ、坂間さんだったり大和だったり、勇人にとっては言ってしまえば他人。だから勇人はいつだってどこか抑えていて、あくまで公に向ける自分のつもりで感情をコントロールしているように見えた。それが源太の登場、そしてひまりが婚活パーティーに行っていたと知らされて激しく動揺する。あの瞬間思わず「コンパ!?」と声をあげ、完全に情報をシャットアウトしてしまう彼があまりにも不器用でよかった。あのお芝居を観ただけで彼がどれだけひまりが好きで大切で彼女との時間を慈しんできたかがしっかり伝わる。
それがたぶんひまりにはほとんど伝わってないんだろうなぁ
…
と思った。伝わっていないというよりは、ひまりはひまりなりに彼のそんなところを理解して、彼が自分を大切にしてくれていることはわかっていたけど、確証はなかったんじゃないだろうか。
ひまりにしろ勇人にしろ、ある意味飾らないままの相手をとても大切にしていたんだよね。筑紫が考えたワークショップの時に、「解決しなきゃだめですか」とひまりが言って勇人もそれに賛同するけれど、ふたりにとってもはやこの問題は解決したいものではなかったんだろうなと思った。解決しなくても、ふたりが納得できるかたちを探したかったんだろうなと。
そして"お互いのいいところを3つ書く"コーナーでふたりともいろいろと含みのあるひとつしか挙げないのも、ありのままの相手が好きだってことなんだろうと思った。プロポーズ寸前に破局していて、ホステルに来てからもいろいろと掻き乱されているふたりは、お互い似たようなことを書いているくせに相手の気持ちが見えていない。
「◯◯だけど◯◯」って書く時って、取り繕うときか、並列させたマイナスの方すら好意的に捉えている時だと思う。今回彼らはおそらく後者で書いているんだけど、相手の言葉を読んだ時に咄嗟に前者で捉えてしまったんだよね。だから相手が書いた言葉を読んで「え
…
?それだけ?」みたいな微妙な顔をしている。相手の気持ちを汲んで信じるだけの余裕がこの時のふたりにはなかった。
一向に進展を見せないふたりの関係と、各々が自分のことを考えて動き始める外野。ワークショップは本来の目的からはずれ、同じ空間でそれぞれの事件が勃発する。
たぶんこの場面はエルホスを観る上で一番"楽しい"場面だろう。だけど私はどうしてもいらいらしてしまった。
もちろん彼らは各々一生懸命だ。自分にとっての一大事とその瞬間戦っているわけで、その行動を咎めることはきっと誰もできない。
ただ、いまこの場の主役は勇人とひまりのはずで、彼らもそれを理解しているはずなのだ。それなのに何故そんな自分勝手な行動ができるんだろうか。
勇人とひまりがあまりにもかわいそうだったんだよね。"仲直りしたい""でも自分たちではどうにもならない"という思いがあったとはいえ、自分たちの心を置き去りにするような周囲の動きに巻き込まれた挙句、それぞれの都合でその機会を台無しにされているのが見るに堪えなくて
…
。
みんな大人でしょ?
もう少し周りを見ようよ。
私がいらっとしてしまったこの場面に限らず、登場人物たちの自分勝手さがとても際立っているなと感じた。
坂間さんや源太は自分たちが捕まらないようにと暗躍し、礼子は逃げた彼氏の存在に気づき始め、カップルユーチューバーのふたりは自分たちの動画のために、琉輝亞は自分の告白のために
……
全部全部、自分勝手な行動。そもそも勇人とひまりのためとはいえ、2人を話しあわせたい(そしてあわよくば問題をなんとかして解決に導きたい)という筑紫の思いでさえ彼の勝手と言えなくもない。
そんな中で、結城駿さん演じる東雲源太は少し様子が違った。
前述の通り、たしかに彼も坂間さんに巻き込まれる形ではあれど利己的な都合で動いてはいて、というか彼の立ち回りによって暴走してた人が若干一名いたので、自分勝手な人間という括りからは外れない。
ひとりだけ充分に状況を把握していない彼は、その場の人々の動きをみて「はーんなるほどね????」みたいな顔でしれっとその場に参加していく。坂間さんの堂々たるレクチャーっぷりに詐欺師を感じると書いたけれど、源太の状況把握力や頭の回転の速さ、咄嗟の対応力にも詐欺師を感じる。詐欺なんて片足突っ込んでる時点で自分勝手だし、他の人たち同様完全な善人ではないのは明らかだ。
だけど源太だけは、登場人物の中でその場における最善の結果を常に意識していたような気がする。単純に視野が広くて、あの人がこう動くからこう動こうとか、この結果に近づけるためにはこうしようとか、常にすごい速度で頭が回っていたように見えた。
勇人とひまりに関しては、善意というよりも自分の介入で事態を悪化させた罪滅ぼしでもあったかもしれない。
源太の「ごめんなぁ兄ちゃん」がめちゃくちゃ好きなんだけど、彼のノリの軽さや爽やかさの中に見えるちゃんとした謝罪なのがとても好感度が高くて。ひまりがコンパにいたことをバラしてしまったあと、確実に自分にも勇人のヘイトが来ることを覚悟の上できちんと声をかけ、事情を説明するところに源太の漢気を感じた。
そして場が混沌を極めた後も、誰よりもはやく当事者であるふたりに謝り、その上で「でもオーナーは頑張ってたよ」と真剣な目で告げるのがとてもかっこよくて。勇人とひまりだけじゃなくて、筑紫の努力も源太には見えていたんだよね。勇人とひまりの仲のこともそうだけど、自分ごとではないのにそこまで心を尽くして計画を立てた筑紫の心意気を台無しにしてしまったことに対しても罪悪感があったのかもしれない。
自分勝手な部分もありつつ、源太だけはしっかり自分でしたことを自分で回収しようと動いていた。周りのこともしっかり見ていて、自分の価値観に照らし合わせて思ったことははっきり伝えられる。そんな彼がめちゃくちゃかっこよかった。東雲源太の絶妙な軽さとノリの良さと真剣さのギャップが、駿さんのお芝居でより魅力的になっていた。
少し話が逸れたけれど、きっと人間って、誰しも自分勝手で、誰しも自分の都合が一番大事なんだろう。他人のことは自分の二の次になってしまう。
それが人間というものなんだなって思った。
自分勝手な彼らの行動を、勇人とひまりの仲直りに協力するという人助けに隠すこともできたと思う。だけど人間の決して褒められた部分ではない"自分勝手さ"を認めて、人間のばかばかしさや愛おしさとして描いて、そこまでひっくるめて「人間っていいな」にするあたりがおぶちゃさんらしい人間観だなぁと思った。
実際彼らのエゴが、最終的に勇人とひまりを再び繋ぐことになる。
人間って自分勝手で、ときにタイミングすら見誤ってしまうけれど、その自分勝手さは何かを生む可能性があるんだよね。
そうそう、そこに通ずる話でいくと、福岡公演千秋楽におけるサプリンさんの登場についてふと気がついたことがあった。
おぶちゃではお馴染みサプリンさんは本来エルホスには登場しないのだが、それも実は筑紫という役の影響があるんじゃないだろうか。
似ているのだ、筑紫とサプリンさんは。
ホステルに訪れる人たちを繋ぎ、ちょっとした非日常の中にとっておきを散りばめるオーナーの筑紫。
日常の中にふと現れ、人々にちょっとしたハピネスを演出するサプライズ師のサプリン。
ちょっと毛色は違うけれど、人々の善性を信じて、大きなことはできなくても誰かにほんのちょっと介入して事態をいい方向に持っていこうとするあの感じはふたりに通ずるものがある。
そういう意味で、なるほど、"Live and let live"なんだなと思った。
互いに許し合って生きていくことは、人々にハピネスを届けんと活躍するサプリンさんの考え方にも近いものがある。筑紫にしろサプリンさんにしろ、きっと彼らの行動理念や考え方はおぶきょさんご自身に限りなく近いんだろうなと思った。
大切なのは特別なこととか、見栄とか、そういうものではない。
ただそこにいる人々が、不器用だとか心配性だとか自分勝手だとか、そういうところまで含めてありのままであることなんだなと思った。そしてそんな"ありのまま"を受け入れて、許し合っていける関係性がとても素敵なハピネスを生むんだと思う。
ラストシーンで勇人にプロポーズされたひまりの「これがいい」もそう。
柄にもない薔薇でかっこつけるよりも、勇人らしいぬいぐるみの方がいいと、彼女は満面の笑みで勇人に伝える。それはつまり、自分の前では飾らず格好つけず、そのままの隼人でいてほしいというひまりから勇人に向けたメッセージだった。
そして同時に、エルホスという作品から観客へのメッセージであったかもしれない。
"Live and let live"。
人間が人間の自分勝手さを抱いたまま幸せに生きるための、シンプルで大切な考え方だなと思った。
〈『LALL HOSTEL』公演情報〉※敬称略
制作:おぶちゃ
公演期間:2024年5月15日〜5月19日(東京)、2024年5月25日・26日(福岡)
会場:MsmileBox渋谷(東京)、甘棠館show劇場(福岡)
作・演出:大部恭平
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