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kaede
2024-06-05 12:32:42
1815文字
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キスと一彩くんとニキのはなし
ニキひい
⚠️直接的な描写はないですが事後です
こないだ(ブルスカで)つぶやいてた、一彩くんがキスするの好きな場所のはなしのやつ
「一彩くん、僕のお腹にキスするの好きですよね」
しっとり触れ合う素肌がはらむ火照りに、果てしない幸福とほんの少しの欲を感じながら
……
ほんの少しになるよう抑えながら言うと、一彩くんの透き通った青い瞳が僕の心を撫でた。
「
……
そう?」
普段は無垢な純粋さと意志の強さを絶妙なバランスで共存させている眼差しが、今は後者だけがなりをひそめてしまっている。その影響は、彼を彩る表情にも出ていた。
つまり端的に言うならあまりにも無防備で、だから僕がついうっかり、彼の首から上のいろんなところにキスしてしまったのも、まあ仕方のないことだ。いや、こんな言い方は無責任なんだろうけど。彼は何も悪くない。我慢できなかった僕が悪いだけで。
だってかわいいんだもの。仕方がない。
「自覚はないけど、ニキさんが言うならきっとそうなんだろうね」
一彩くんが、僕を完全に信頼し切った顔で、とろけるように微笑む。
あー
…………
いや、なんでもないっす。
セックスをする時はだいたい、物理的に僕が上になった方が都合がいい。だから彼がその行為を頻繁にする、ということはないのだけれど。一彩くんが、その
……
僕のあれそれを口に咥えてあれそれをしてくれる時は、彼は必ず、僕のお腹にキスをしていた。これからいやらしいことをするという雰囲気を微塵も感じさせない、ただひたすら、愛おしさで満ちあふれたキスを。
「どうして好きなのかなーって思って、訊いてみただけなんすけど、自覚がないなら答えられないっすね」
別に、どうしても知りたかったわけでもない。
だからこの話はこれで終わりだと思っていたのに、続けたのは一彩くんの方だった。
「
……
キスしても?」
「ん?」
「お腹にキスしてみてもいいかな」
ふわふわとろけた顔のまま、おねだり。
あ、これはまずいっすね。
「実際にしてみたら、理由がわかるかもしれないから」
「あー
……
」
なんて、僕が濁すような返事をしたからだろう。一彩くんの微笑みが少しだけ、鈍る。
「嫌なら無理強いはしないし、これからもしないよう心がけるよ」
「いやぁ、嫌とかそういうのはないんですけど
……
うん、いいですよ」
僕が耐えればいいだけっすから。
「本当?」
「本当っす。むしろ好きなんで」
本当に、好きなんすよ。
ただ、タイミング的には危ういと言うか何と言うか。
「そういうことなら遠慮なく」
僕の気が変わらないうちに、とでも思ったのか。そこからの一彩くんの行動は、気だるげな口調に反して早かった。起き上がりつつ僕と彼に掛かっていたタオルケットをめくる。
あっ、と思った時にはもう。
お腹に、甘い感覚が響く。
一彩くんが、僕のお腹にキスをしていた。
「
……
わかったよ。ニキさんのお腹にキスするとね、とてもあったかくて優しい気持ちに包まれているように感じるんだ。だから、好きなんだと思う」
「そっすか」
うん。君の顔を見ればわかりますよ。
だって言葉通りの、あったかくて優しい顔をしているから。
あ、でも、お腹よりも下を見て一瞬で戸惑いが混じりましたね。
そうでしょうね。
「ところで、その
……
ええと
……
」
「耐えようと思ったんすけど、ダメだったみたいっす」
僕のあれそれは僕の努力を簡単に裏切らないでほしい。
「
……
僕は、構わないよ」
「ほんとっすか? んじゃ、お言葉に甘えて」
こんな時でないと見られない、恥じらいつつも欲しがっている
……
彼流に言うなら、はしたない、になるんだろうか。そんな顔をして僕を見つめる一彩くんの気が変わらないうちに
……
というより単に僕が我慢できなくて、起き上がって彼を抱いて、そのままベッドに横たわらせる。
その間、彼からは僕を拒む態度はかけらも感じなかったけれど。
それでも、ことに及ぶ前にこれだけは、と思ったんだろう。慌てたように言った。
「あっ、あと、一つだけ訊きたいんだけどっ」
「何すか?」
「ニキさんは僕のどこにキスするのが好きなのかな。考えてみたけど、これ、と確信の持てるものに思い至らなくて」
「そりゃ、そうっすよ。全部好きなんで」
「え?」
首から上はさっきしたんで。
とりあえずは手始めに喉元へキスを落とすと、甘ったるい声が唇を伝った。
僕は君のことが大好きですからね。
残さず全部いただきますし、いくらだっておかわりしたくなっちゃうんすよ。
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