sew_tatibana
2020-03-07 11:25:27
9949文字
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ブタバラを見たストリートの男たちが好きなオタクのメモ。ストリートボーイズと、ストリート系について。(阿呆ほど長い)


<ご注意>
友人との会話やフォロワーさんのつぶやきなど、さまざまな方の感想や考察などを見たり聞いたりしたうえで、好き勝手に書いています。
前述のものに多々影響を受けているため、強く印象に残っている感想や考察は、同じような言葉や表現を使用している場合がありますので
ご容赦いただけますと幸いです。(あくまでも自分の頭の中の整理としてのまとめです)
※プリリズ全体のネタバレを含みます
※アレカヅメイン、逆もリバも複数もなんでも割とおいしくいただける節操ないタイプの腐女子の戯言なので、突然腐った表現が出る場合があります
※なので、閲覧は自己責任でお願いします


一体どこから書き始めればという気持ちでいっぱいで、冒頭の『僕の名前は如月ルヰ』から書き出しそうな勢いでした。円盤の特典に130ページ越え?という噂の、舞台台本複製をつけて欲しい。次の公演があるまで我々で上演してつなぐので

さて、まず前提として、今回のブタバラ、時系列的にはキンプラ→ブタバラ→SSSということで、PRISM KING CUP(PKC)とPRISM1の間にあたるお話が一幕のメインストーリー。もう一幕冒頭からこれまでに見たかったもののオンパレードって感じで、初日は脳が処理しきれませんでした。キンプラからちまちまと書き溜めてきたこの自分メモで、『今後見たいもの』を言うだけタダと思って書き記してたんですが、そこに記した欲の半分以上を見せてもらった感があってひたすらびっくりしてます。
そう、びっくりしたんだよ!!
プリのEZDDでキンプリくんと魂の契約をした4年前から、いろんな側面からキンプリのキャラクターたち、特にストリート系の男たちを自分なりに愛してきたつもりなのだけど、こんなに還元されることある!?ってくらい、見たかった景色を見せてもらった気がする。プリララくんでも監督監修のストリートデュオ大会の話はあったけど、今回は完全に青葉さん脚本ってことでちょっと意味合いが重い、ような気がしてた。
プラ・SSSを先に見ているから、ブタバラのストーリーはすべての流れと辻褄が合うわけではないのだけど、『この流れはしっくりくるな』っていうポイントが結構あった気がする。ユウくんの気持ちの流れとか、タイガのストリート系としての自覚とか。SSSのプリズムショーが今の彼らの集大成だとして、それぞれの裏付けになる転機をがより詳細に描いてくれていたように思う。冷さんの『あの時の坊やか!』も、カヅキくんが告げ口してる流れがある方が自然な流れのような気がするし。と、思う反面、先付インタビューのアレクとカヅキの会話が破綻するので、辻褄についてはアレカヅの女的にはジレンマもあるのだけど……。カヅキがしつこく絡んでアレクから聞き出した『そんなことがあったのか~!』が、幼アレクと若冷さんの邂逅の話じゃない可能性は考えにくいから、同じ話なんだろうな。テレビや映画の尺の都合でSSSアレク回はああなったのかもしれない。『何が正史か?』って話もあるみたいだけど、青葉さん発信ってことはすべてが正史だと思うし、とはいえ辻褄合わないじゃんって部分は創作者(青葉さん)の『書いてたらこっちのが面白くなっちゃった』みたいな推敲のブレだと思ってるんだけど、全体の整合性は一旦置いておいて、考えたいとこだけ掘り下げますね。というかオイシイとこ取りで楽しませてもらっちゃお!って感覚なので、この辺の感覚が合わないなと思ったら、ブラウザをそっ閉じしてくださいね。

<びっくりしたこと①カヅキくんてこんな子だったんだ!?>
これは蛇足なんですが、初演だった2年前のブタキンでカヅキくん役の子にどハマりしました。今も沼の底なんですが、彼がキンプリを、カヅキを心の底から愛してくれているというのを知っているからというのもあってか、初日に見た時に動揺を隠せませんでした。
カヅキくん、そんなにアレクサンダーくんのこと知りたかったの??『いっぱいいっぱいお前のこと』教えてほしいの?その笑顔は『カヅキ』として?誰かのディレクション?宇治川さんの演出?それとも脚本のト書きに書いてあるの?……とか、あの笑顔と押しを見るたびにそんな疑問が堂々巡ってました。
『お安い御用だ!……と、言いたいとこだが』のこの『と、』の顔とか、アレクサンダーが根負けして『仕方ねぇな』とデュオ結成を承諾した瞬間の『ッハ!』って笑い方とか、ほぼほぼ中の人の『たのしい!』感情がダダ漏れた表情だと思ってたんですが、話の流れ的にも演者所以のものではない『仁科カヅキ』としてのモーションが確実にあったようにも思う……
映画の先付アレクインタビューのカヅキくんの声色にも『たのしい!』がダダ漏れてたことを鑑みると、少なくともプラ以降のカヅキくんはアレクサンダーに並々ならぬ興味を持っているという裏付けになるんじゃないかと思いました。(だから声優さん側の台本にもそういうト書きがあったりするのかなぁ、なんて思ったり)
カヅキくんに限ったことではないのだけど、これまでにいろいろと妄想しすぎて『何言ってんの?前からそうじゃん?』みたいな感覚があったけど、カヅキ本人の口からアレクサンダーへの言及とか、カヅキ自身がどう感じているかの話とかって結構初めてのことですよね。え?そうだよね?
ともすれば『感情どこに置いてきた?』みたいな妄想をしがちだったんだけど、SSSレオ回の女装を差し向けた人間臭さ以上に、カヅキくんも人の子だー!みたいな気持ちになりました。カヅキを何だと思っているのか。

<びっくりしたこと②タイガの自信>
ストリートデュオ大会→カヅキさんは俺と組みたがる!って考えに直結する思考、純粋にすごいことだと思ったんですけど、そういえば監督が以前どこかで『タイガはカヅキを自分のものだと思ってる』みたいな話をしてたなぁと思い出して、妙に納得しました。『カヅキ』に対して絶対の信頼があるから、自分の自信につながるんですよね。
SSSタイガ回のプリズムショーも、もちろんエデロ生たちとの話も必要だけど、ブタバラのこの件(カヅキがアレクサンダーをデュオ相手に選び、カケルに叱咤激励される流れ)があるとないとでは、その意味合いが違うような気がする。SSSアレク回でいざという時(アレクサンダーの破壊工作)のために自らを鍛えようと木で懸垂する描写がありますが、あの行動原理の裏付けになっているなと思いました。
前にも書いたけど、カヅキがタイガを『一番の後輩』だと思ってるのは、『ストリート系』の自分を慕って『エデロ』に入ってきたからかなと思ってます。
冷が聖のプリズムショーに脅威を感じたからこそ実現したパワーホールセッション。その興奮を肌で知っているカヅキが、ヒロに出会うことでアイドル(≒アカデミー)としてトップに立つことの覚悟も知る。だからこそカヅキは文字通り『アカデミー系もストリート系も関係ない』ことを体現するために、『オバレ』としてアカデミーっぽいプリズムジャンプをする決意をする。その自分を知ってなお、自分の元を訪ねて、あまつさえアカデミー系養成スクールに身を置きながらストリート系を体現しようとしてくれる後輩、かわいくないわけがないと思うわけです。
アカデミー系とストリート系については後述するとして、そもそもタイガとアレクサンダーは『プリズムショーを介した自身の在り方』の道標に据えている人物が違う。だから同じストリート系属性だとしてもアプローチが違う。この『違い』が同じ属性内にあるから『プリズムラッシュ』という進化系が生まれたりする、っていう筋書きができるのも面白い。元々そこまで考えられていたのか、後付けなのかはわからないけど、異分子があるから化学変化も起こるわけで、ストリートボーイズがそれぞれに持っている自分の色が、絶妙に重なり合ってるなぁと感心するばかりです。

<びっくりしたこと③アレクサンダーの素>
SSSアレク回でも十二分に大和アレクサンダーのプリズムスタァとしての立ち居振る舞いに感銘を受けまくってたんですが、あの時よりさらに第三者にもわかりやすく『素直さ』が前面に出てるなと感じました。これが素なんだろうなぁ
そういやびっくりしたことの一つに、黒川冷=DJ.COOは周知の事実なんだ!?という気付き?発見?もありました。RL見る限りなんとなく隠されてたのかなと思ってたから。
これも前に書いたけど、SSSアレク回で彼はなんて研究熱心で用意周到な男なんだ!と感動したんですが、それを思えば冷=COOなんてきっと一番最初に辿り着いてますよね。ネストオブドラゴンに赴いていたのだって、冷の足跡を辿った結果だろうし。カヅキよりもアレクサンダーのほうが冷のガチ恋勢(表現はアレだとして、ニュアンスで伝われ)だと思うし、しかも『オバレ』でアカデミー的なジャンプしてる奴から「パワーホールセッションすっげーバーニンだったよな!」って言われても(この言い方も含めて)「そんなチャラチャラしたもんじゃねぇ」みたいな感覚になるよね。幼い頃弱かった自分を変えるきっかけになった、人生の転機を握る男だよ?そりゃちょっと神聖なものとして考えちゃうよ。このあたりに17歳らしさみたいなのを感じてとてもかわいい。
でもここで今までだったら曖昧に濁してた?カヅキくんがさぁ、ぐいぐい突っ込んでくるわけですよ。「好きなもの、嫌いなもの、なんでもいい!より深く知れたら、小さなことでいがみ合うこともなくなる。だからお前のこと、いっぱいいっぱい教えてくれ!」……こんなかんじだっけ?もうさぁ、あの迫られて壁際に追い詰められてくアレクサンダーくんと同じ気持ちだったよ、こっちも。(一回押されすぎてセットに座っちゃったの、脳の血管2~3本いったな?と思うくらい萌えた)
あの高架下シーンはびっくりの嵐だったわけですが、思えば「来ると思ってたぜ!お前なら、サシで勝負を挑みに来るってな」ってカヅキくんの第一声がもう信頼の塊過ぎだし、「再戦するなら誰もが見てる前で正々堂々」と思ってくれてたことが、私にとっては救いでした。「話が早い」と言ってたアレクサンダーも同じ考え方だったってことだよね。多分この二人のことを特に追いかけてた人たちの結構な割合が嬉しかった瞬間だったと思うけど。
この言葉が、KOPのフリーダムな自分のショーをした後のカヅキくん発信ってとこにも感銘を受けました。あのショーでト書きに(惚れた)と書かれてしまうくらいにはアレクサンダーくんもカヅキくんのストリートとしての実力に惚れ込んでいるのは間違いなくて、カヅキくんも自分の呪縛から正しく前に進んだ状態からの、ブタバラの今。きっかけこそプリのEZDDなわけですが、彼ら自身が当事者として『ストリートとはなんぞや?』と一番悩んでた頃だろうし、自分にも相手にも苛立ちに似た焦りみたいなものがあったんじゃないかと思う。そこからそれぞれが信じるストリート系を突き詰めていく道の途中で、こうして互いに手を取り合えたことは、確実に今後のストリート系プリズムショーの発展に寄与していくだろうなと思います。そこはもう「これからもストリートを、プリズムショーを盛り上げていこうな!」というカヅキくんの言葉が全て。
それはそれとして、ブタバラPRISM1のアレクサンダーくんのショー。ブレイクダンスを短期間で習得するのは難しいと思うので(冷さんはそもそもブレイクダンス歴が長い部分も加味された配役だったと思うし)、アクロバティックな動きがバレエのようなモーションに置き換えられてたわけですが、これが『シュワルツローズの大和アレクサンダー』をめちゃくちゃ体現してくれていると感じて、めちゃくちゃ良かった!アレクサンダーにとってシュワルツローズは仁様との利害の一致で契約された関係だとは思うけど、『アカデミー系に身を置くストリート系』として、その存在を確立してるなと思った瞬間でした。そういう意味でもタイガと真っ向から勝負できるプリズムスタァなんだよなぁ~!熱い!タイガとアレクサンダーを考えるとトラチ・ドラチも考えないとと思うんですが、このあたりは後述します。

<びっくりしたこと④『ストリート系』の十王院カケル>
これはほんと何回話すんだくらい過去にも好き勝手語ってきましたが、2016年の『クールボイス』をはじめ、監督がずっと「カケルはバリバリのストリート系」と言っていて、今回!ようやく!その片鱗が!見れましたね!!ヤッター!もう、めっちゃくちゃ興奮した……。SSSカケル回で語られていたように、彼は幼いころから弱肉強食の世界で生きていく宿命を背負っているので、激動の世界で生き抜くための闘争本能の下地が、おそらく他の三人より早く形成されてたんじゃないかと思ってます。スーパーサラリーマンAが好きだった影響なのか、プリズムショーの衣装もどことなく変身ベルト感があるし、単純に変身願望という側面もあるかもしれないけど、『カケル』という名前に込めた思いは、一男として生きるための自己暗示でもあるのかなと思うわけです。
その自分の覚悟とか決意とかは基本的に表には出さないのがカケルのスタイルで、というのもこれは妄想だけど、経営者として判断をし続けないといけない立場だから『自分の個性』を極力フラットに見せているのかなとも思いました。敵に手の内を明かさないためにも。自分の意見は持ちつつも、どこかニュートラルにも感じるんですよね。エデロが結構ヤバイ時期にシュワロに潜入したり、その『どっちつかず感』がタイガのいう『チャラい』やアレクサンダーのいう『軟派な』に当たるのかなとも思うけど、この『常にニュートラルな感覚を持ち続ける』ってことこそ、かなりストイックじゃなきゃ出来ないことなんじゃないかなと思います。カヅキが破壊された会場に一人で立った時のような、そういう矢面に頻繁に一人で立ち向かってきた人だと思うので、コンセントレーションもかなり高いはず。
けど、SSSユキ様回のおじさん組の会話などにも見られるけれど、フラットからオフの自分の状態を知っている相手には、むしろ人情に熱い男だなと思います。これは万太郎や児玉専務が説いてくれたような『愛』があるからこそだと思うのだけど、今回タイガに振るったのはまさに『愛のムチ』だったと思う。
タイガは、父・広大から「行ける高校があるのが?」と言われてはいましたが、あれってあんまり素直になれないお年頃のタイガのための、家族総出の演技なんじゃないかなと思ってます。親戚含めてあんなに応援してくれてるわけだし。育ってきた環境、地域的なものなどもあるかもしれないけれど。ましてエデロには憧れの先輩がいて、直接師事を仰ぐこともできる環境でもあって。『エーデルローズのストリート系』と念を押すように口にする(ブタバラとSSSアレク回。他にも言ってたかも?)のは、純粋にタイガ自身のポテンシャルを認めて、期待もしていたんだと思います。
そのタイガがこの腑抜けっぷり。『十王院一男』として闘うために『十王院カケル』に込めた想いがあるからこその叱咤激励ですよね。誰かを媒介としてしかショーと向き合えないうちは、『香賀美タイガ』として大成しない。タイガが叫んだ心の内は、それはそれとして素直な気持ちであって、でもその悔しさに自分が向き合えないうちは、自分らしいジャンプなんか翔べないと、カケルはわかっているんだろうなと思います。
プリ~これまでの間に、ストリートのお兄ちゃんたちは『自分の弱み』に向き合ってきたように思います。アレクサンダーはプラの自分のショーそしてカヅキのショーで気付けてたと思うし、今回のブタバラではタイガが知らぬ間にかけていた自分のブーストをカケルが解除した気がしました。と同時に、カケル自身もきっと、こんな風にぶつかり合える同世代がいるのは貴重な経験だろうし、『カケル』としてあるべき自分の初心と向き合えてたりするのかなとも思いました。エーデルローズという場で出会えて本当によかったねぇ

<結局アカデミー系とストリート系ってなんだろう問題>
今回のブタバラで開催された『KIDUNA climax』は、カヅキくんの台詞からわかるように『プリズムショー協会初の公式ストリート大会』であり、観客の『IIZE』という声を数値化して得点として集計(最高値は20000IIZE)しトップを争うデュオ大会。
ストリートの子たちをちょっとひいき目に可愛がってきたので、ユウくんやレオくんはじめ、ヒロやコウジに至るまで『ストリート系』への印象があまりよくないことに正直びっくりしました。黒川冷の時代からストリート≒アウトローな印象って強いのかなと思ったけど、これもしかしたら仁さんの策略だったりしないか?とも思った。印象操作というか。
それこそパワーホールセッションで冷の得点が伸びなかったのも『床に体が接している』という点で減点対象(反則?)になったからだと思うし、それまでの採点基準(アカデミー系の基準)でしかプリズムショーは評価されてこなかった。あの時、黒川冷の体は浮いていたんだとしても、それを測る基準が当時はまだ無い。
でも肌感覚的に場が盛り上がっているのは仁さんにも自覚があったんだと思います。だからこそPRISM1のアレクサンダーのショーに、前のめりに見入ってしまう程動揺もする。黒川冷がその名を轟かせた瞬間を知っているメンツ(聖、仁、カヅキ)は全員『あの時の、黒川冷だ!』って思ってるんですよね、あのアレクサンダーのショー。
仁さんがストリート系は汚らわしいというのは、冷さんに殴られたからというのもあるかもしれないけど、これまで自分が人生をかけてきたアカデミーの基準から外れているのに、観客が盛り上がっている現実を受け入れられないからっていうのも一因だったりするのかなぁなんて思うんですよね。そんな単純じゃないかな。

そもそもプリズムショーないしプリズムジャンプは、スクールがあったり、学校の部活があったりするくらい競技として確立しているもので、カヅキくんだって最初は『アカデミー』準拠のプリズムショーをしてたかもしれないなと思います。確かパワーホールセッションの時の年齢が、冷20、カヅキ小5、アレク・カケル小3、タイガ小2だったかな?仁科少年、おそらく小5の時にはプリズムショークラブの部長やってそうな気がするから、それこそ冷の登場は青天の霹靂だったんじゃないかなとか思うわけです。タイガに黒川冷を語ったときの得意気で嬉しそうな声よ……

モモに出会うまでは喧嘩三昧だった冷が誰かにプリズムショーを師事してもらう選択肢があるとは考えにくいんですよね。幼アレクが大黒ふ頭で見たまだ粗削りな『EZDDバーニング』は、相手が吹っ飛ぶくらい圧倒されるプリズムジャンプだったところを見ると、それこそ最初は喧嘩まがいのジャンプから始まったのかもしれない。
おそらく、プロレスの綿密に組まれた試合の流儀とか、ブレイクダンスやHIPHOPのフリースタイルバトルに見られるような『ルール化された煽り合い』が、ちゃんとストリート系プリズムジャンプを愛する人たちの文化の中には確立していて、ただそういうものはネストオブドラゴンや高架下の一部のフリークの間でしか育ってこなかったんじゃないかと思うのです。
そういった一部の同士たちの間の文化の下地があって、プリズムショー協会の協力の元、より具体的、より大衆向けに基準を設けて開催されたのが今回の『KIDUNA climax』なのかなと思いました。
デュオにすることで、それまでのストリート系らしいバトルももちろん可能だし、ユキレオやシンルヰみたいなユニゾンの表現もできる。アカデミーの基準ではないから床に接しようが連続ジャンプを飛ぼうが、多分あんまり関係無さそう。いかに場が盛り上がるかが採点基準の最たる部分なような気がするから、ジョージエィスのような曲芸も、コウジミナトのお料理バトルも無論OK。
唯一ヒロユウだけ、ヒロの独壇場という形が拭えないからから採点が低かったっぽい。けど、場は盛り上がってるのであれだけの得点になった。
エィスが高得点で喜んだことに対してジョージが「2位じゃ意味ないんだよ!」っていうのは仁のプリズムスタァとしての在り方を尊敬しているからに他ならないと思うけど、そのあとに続く「どうして?こんなに盛り上がったのに!」というエィスの言葉はそのままそっくりPKC、およびPRISM1の採点基準に疑問を投じている形ですもんね。

この『KIDUNA climax』を経てのPRISM1。最後の最後で仁さん自らプリズムシステムの在り方に憤るのが新鮮でした。PRISM1の途中、アレクサンダーのショーにタイガが乱入し減点処置が行われたことに『真田か』と呟いたその心理がどっちだろう?と思ってたんですが、『盛り上がっているショーに水を差した』と感じてくれてたのかな、とブタバラの最後を見て認識しました。きっと本当はSSSでもここまで描きたかったのかもしれない。セプトリさんに絆された、というよりかは、きっかけに過ぎないのかなと思いますが、『プリズムショーはなんて素晴らしいんだ!』と感じたことを素直に言える元の仁さんに少し戻った、という感じがしました。
とはいえ、まだまだ諦めてなさそうで、元気良さそうなので、この調子で総帥として暴れてて欲しいですが。

で、このエリア4989において、今後本当に問題になってくるのが対シャインなんじゃないかと思ってます。これも以前書いた妄想ですが、冷の元にモモが現れてから、アカデミーの基準を介さないプリズムショーが生まれて、それらの便宜的な呼称として第三者が『ストリート系』と名付けたんじゃないかな~とか考えてました。冷は自分のことを『大黒のレイ』と名乗ってるので、『ストリートのカリスマ』という二つ名も第三者がそう呼んでただけっぽいなと。
じゃあRLの女の子たちはどうなる?って話もあるんですが、ドラチ・トラチが『アカデミー系スクールに籍を置くストリート系男子プリズムスタァ』のアレクサンダーとタイガの元にしか現れないのは、今後強大になり過ぎたアカデミー系のプリズムショー(シャイン)に対抗するための勢力としてストリート系が発展するためだったら面白いなぁなんて思っています。(カヅキはオバレとして現役の競技ステージからは一応離れているみたいだし、カケルはストリート系だけを追求するつもりはなさそうなので)

評価基準を設定し、発展してきたアカデミー系プリズムショーの、全部出し!みたいなシャインの『プリズムアクセル』でしたが、なぜ十王院システムは0カラットという数値しか出さなかったのか?圧倒的な美しさは畏怖に繋がるから?感動などの人間らしい感覚をも凌駕してしまうから、システムではその人々の感情を数値化できなかったのかもしれない。ジャンプやショーの評価基準だけなら、構成やジャンプ数の多さで高得点が出ていてもおかしくなかったはずなのに、観客は誰も動けなくなっていた。技の評価値は高くても、『心のきらめき』の無いショーは評価されない。
IIZEの集計は何を基準にしてるんだろう?純粋に歓声の多さなのかな。とにかく、アカデミーが培ってきたショーの在り方とは全く別の尺度でストリートは発展していくんだなっていうことが分かった気がします。
既にチーム戦は存在してて、今回デュオ形式が男子プリズムショーにも取り入れられ、そしたらトリプルとか展開はいくらでも広がるし、アカデミー系とストリート系が混在するショーはこれからもっと増える気がする。文字通り『アカデミー系もストリート系も関係無い』プリズムショーを体感したら、シャインは一体何を感じて、どういう行動に出るだろう。

現役ストリート系(も、できる)プリズムスタァ4人と、元祖ストリートのカリスマ、そして鍵を握ってるっぽい3匹(匹でいいのか?)が、今後もそれぞれ違うスタンスでそれぞれの道を邁進して、ずっと平行線だと思ってた彼らが同じ方向を向いた時、とんでもない力が発揮され活躍するみたいな未来があったら面白いなぁなんて思っています。