Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
きよ
2024-05-26 16:35:56
3823文字
Public
Clear cache
その愛は底無しにつき
れーなさん(@re_na961059 )のテスデイのめちゃくちゃ素敵なキスイラストを元に書かせていただきました!
(
https://www.pixiv.net/artworks/107950591
)
↑こちらの4枚目です
れーなさん、お話を書く許可をいただき本当にありがとうございました!少しだけ背後注意です
ミクトランパ軸の甘々のお話です
テスカトリポカが帰ってきた。
「あぁ〜っ!!疲れた!!さすがに宝具連射しっぱなしはしんどいワケ」
カルデアの周回はよほど過酷なのだろう。白い顔を更に白くさせて疲れ切っている様子の戦神は、ソファに座っているオレの隣に腰掛けるとべったりとくっついてきた。
「テスカトリポカ、動けないんだが」
「充電だよ、充電」
映画を観ていた時は特に気にならなかったものの、着替え、食事、トイレはさすがに殴ってでも剥がしたが、どこに行くにも一向に離れない。
そろそろフィールドワークにでも行きたいと準備を始めるために鬱陶しいと力づくで引き剥がす。
「神の寵愛だぞ? デイビット。オレはオマエと離れたく無い。神官なら神の意見は尊重するべきだろ」
とあからさまに不機嫌な顔をしてぶつぶつと文句を言って来る。神という高次元の存在のくせに、まるで人間の子どものようなワガママだ。
「はぁ、今はフィールドワークに集中したい。夜なら好きにしていいから」
唇を尖らせた神に触れるだけのキスをして、そう溜息混じりに言えば、すぐに機嫌を良くしてデイビットを解放した。どこからとも無く煙草を取り出して吸い始める姿に、自分の恋人、いや恋神ながら単純だなとくすりと笑う。
キス、口付け、接吻、呼ばれる類の触れ合い。
ミクトランパに来てから自分の元サーヴァントであるテスカトリポカと恋仲になって、毎日のように繰り返される身体接触。最初は気恥ずかしくて思わず突き飛ばしてしまったときもあったけど、今は当たり前の日常になってしまい、彼とキスすることはデイビットの生活の一部になっていた。
彼からされることも今のように自分からすることもある。
テスカトリポカの唇は、ふにっとしていて柔らかくしっとりしていて気持ちいいし、何度も何度も頬に額に鼻先、そして瞼に髪に降るキスの雨は心地よい。
それに戯れるように、ときに慈しむようにデイビットに触れる神の口付けはいつも優しかったから。
雛鳥が親鳥から与えられるものを疑わずに口に入れるように、デイビットはテスカトリポカから与えられた生まれて初めての愛情を素直に享受して空虚だった心にゆっくりと溜め込んだ。
柔らかく、暖かな春の日差しのような愛に満たされていく感覚に静かに喜びを感じている。
「デイビット、」
一日中フィールドワークに勤しんだデイビットがベッドメイキングを終えた頃、不意に名前を呼ばれて振り返る。目の前には美しい神がいて、この表情はキスがしたいのだと反射のように目を閉じれば案の定、唇に触れる柔らかい感触。
「んっ、」
いつものように彼のキスを受け入れる。しっとりとした唇が己のそれと重なる。それだけでとろ、と溶けるような温かさを感じて背中に回した腕でテスカトリポカを抱きしめる。ちゅ、ちゅ、と小さな音を立てて何度も口付けては、離れていく唇。鼻先を擦りと擦り付けて、自分からもちゅ、と音を立てて唇をくっつける。僅かに震えた彼の背中にそっと瞼を開けば愛しいと言わんばかりの優しい青銀の瞳と目が合った。
また、心をふわりと満たす真っ直ぐな愛情にデイビットは思わず笑う。
「ふふ、」
「随分ご機嫌だな、デイビット」
「うん。オマエが好きだと思って」
「ヒュウ!珍しく素直で可愛いぜ」
「いつも素直だが?」
「はいはい、」
思ったままを伝えれば、上機嫌に喉を鳴らす猫のように目を細めて、唇に、口端に、頬に、瞼に何度もキスされる。でも今日はそれだけじゃない。こちらに口付けながら、明らかに体重をかけて来るテスカトリポカに意図が分からずデイビットは困惑した。
「テスカトリポカ? 何を
……
」
「ふは、さすがに倒れないか」
「何を、と聞いていて
……
」
「おいおい、野暮なこと聞くなよ。好きにしていいといったのはオマエだ。後ろにはベッド、目の前には可愛い恋人。頭のいいオマエなら分かるだろ?」
にんまりと笑うテスカトリポカに一気に頬が熱くなる。知識としてはもちろん知っている。だがそれだけだ。今の今までテスカトリポカとは触れるだけのキスしかしたことがなかったのだ。当然その先は無いと思っていたのに、まさか今更自分の身体を求めて来るなんて、完全に予想外だった。
「そういう意味では
……
っ」
動揺したことでバランスを崩した体がテスカトリポカの意図した通りにベッドに倒れ込む。
張り替えたばかりのシーツに見事に皺がよって、空気も読まずに文句が口から飛び出しそうになる。
が、見上げれば金糸の髪がまるでこちらを隠すように降り注いでいて、煌々と光る青銀の瞳はじんわりと紫色に染まっていく。息を呑む。自分に興奮しているんだ。
そのあからさまに熱っぽい視線から目が逸らせない。
「なぁ、そろそろもっとオマエに触れたい。
……
いいか?」
吐息混じりに耳元で囁かれて、腰にじわりと響く知らない感覚に、自分の体の何かが変わりそうで僅かな恐怖が顔を出す。でも悟られたくは無くて、平気な振りしてテスカトリポカの首に腕を回して自分から口付けた。ちゅっと小さな音を立てて、唇が僅かに触れる距離で返事をする。
「いいよ、テスカトリポカ」
オレに触れて欲しい、そう言い切る前にぺろりと唇を舐められた。
「っ
……
!」
驚いて僅かに開いた唇の隙間から蛇のように口内に入り込む長い舌。見開いた瞳には伏せられた神の長いまつ毛がキラキラと光を反射する様しか見えない。ぬるりと口内を這う柔らかい舌は上顎や歯列をなぞり、デイビットの舌に絡みつく。知らないキスだった。口の中を好き勝手される感覚に体が震える。こちらをじっくりと味わうようなキスはデイビットが経験したことの無いものだった。
頭にじゅくじゅくと響いた音はどうしようもなくいやらしく感じて、頬が、耳が熱い。涼しい顔してこちらの口の中を這うテスカトリポカの舌に翻弄される。どう息をしたらいいか分からなくて口の中に唾液がどんどん溜まっていく。なんとか喉を鳴らして飲み込むも、苦しくて怖くて涙が滲んでくる。
「んっ、んっ、ーっ!」
無意識に襟を掴んで引き剥がそうとするとその様子で察してか、ちゅくりと音を立てて一旦テスカトリポカが唇を解放してくれた。
「息を止めるな、鼻で息できるだろ?」
苦笑混じりに告げられた言葉にデイビットは「そ、それくらい分かる」と唾液に濡れた震える唇で答える。片眉を上げて「そうかい」と笑ったテスカトリポカは容赦無くまたこちらの口を塞いだ。
「ぁ
……
っんぅ」
先ほどよりも深く、こちらを食い尽くすように舌を吸われて身体が跳ねる。しかし、翻弄されっぱなしは性に合わず、デイビットもテスカトリポカの口の中で負けじと舌を動かしてみる。そんな様子にテスカトリポカの舌が誘うようにこちらに絡みつくから、デイビットも懸命に拙いながらも舌を絡ませていく。舌先が痺れる。ぬるぬるとした柔らかい粘膜が混じりあって溶けてしまう。
そう思った途端に、苦しいのに先ほどと同じ腰に溜まるむず痒い感覚が強くなる。ぞくぞくと体が震えてあまりのもどかしさに腰をずり、とテスカトリポカに擦り付ける。
「んぁっ!!
……
え、?あ、」
思いもしない強い刺激に咄嗟に唇を離す。糸のように二人を繋ぐ唾液がぷつんと切れる。自分から擦り付けたくせにずり上がって逃げようとした腰を大きな掌に掴まれる。そのまま今度はテスカトリポカがデイビットの身体にあからさまに腰をグラインドさせてくる。
「ひっ!や、やだ
……
っやめろ
……
っ」
びり、っと体を駆け巡ったものが間違いなく快楽だとやっと頭が認識してしまい、自分の体が何故か昂ってしまっていることに今更になって気づく。
「だめ、だ、テスカトリポカっ
……
!やっ」
困惑と未知の感覚に対する恐怖に眉が下がって、その動きを制止するようにテスカトリポカを見上げる。どこか血走った目をした彼は、その様子に珍しく眉間に皺を寄せて、ゆっくりと細く長い息をついた。もちろん、腰の動きも止めてくれた。
「
……
あぁ、そうだな。分かっている。オマエにそんな気はないってことは
……
」
でも、あの動きは誘われたと思うワケと、ぶつぶつと文句をいいながら、いつの間にか零れていたらしい涙を長い舌先が慰めるように舐め取ってきた。
「ん、」
「
……
すまん。正直今日はここまでする気は無かった。オマエに合わせてゆっくり進む予定だったんだがね」
すり、と肩口に額を擦り付けてから、首筋や耳、頬に触れるだけのいつものキスを繰り返してくれるテスカトリポカはこちらの機嫌を取るようにちら、と上目遣いで見上げて来る。その様子がなんだかおかしくて、先ほどまで感じていた小さな恐怖は消え去って、目の前の神が可愛らしく見えて来るのは、我ながら不思議だった。
その綺麗な金の髪を手のひらで撫でて、そのキスに答えるように鼻先を擦り寄せる。
「うん、ゆっくりしてくれ
……
テスカトリポカ」
「あー、またそういう
……
っ末恐ろしいヤツだな、全く」
大きなため息とともにまた唇を塞がれる。
でも今度の舌先を絡ませるキスは、性急さはまるでない穏やかなもので、いつもと同じ温かい感覚が心を満たして、安心して目を閉じ、テスカトリポカに身を任せた。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color