みみみ
2024-05-16 20:40:03
853文字
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sync/頼れるビジネスパートナー

ほぼ会話のみのPDとPT。テクフェスPDストーリーを読んでどうしても妄想が止まりませんでした。

 机の上のデバイスが震えていることに気づき、ラナは通話ボタンを押した。
……俺だ」
「あら、ごきげんようボーラさん。 今は急ぎの仕立ては承っていない筈だけど」
「仕立ての依頼じゃねえ……お前の客に”御大”がいるんだろう?」
「お客様の情報はトップシークレットでしてよ……でも、どうしてそう思うの?」
「スーツの縫製を見れば一発で分かる。 あの誂えができるヤツなんざ、人間でもアンドロイドでもそうそう居やしない」
「まあ、ボーラさんに褒めらるなんて光栄だわ」
「前置きは良い……その”御大”に用がある。お前のツテを使わせろ」
 およそ頼み事をしているように聞こえないボーラの尊大な口調にも、ラナは一切の動揺を見せない。
……おじい様は、私が独立してすぐの頃から孫のようにかわいがってくださっているお客様家族なの
いくらボーラさんのお願いでも、安請け合いする訳にはいきませんわ」
「そのおじい様のしつけの悪い犬についてだ……放っておけばヤツの面子にも泥を塗ることになる」
 いくらかの空白を置いて、ラナがゆっくりと口を開いた。
「そう言う事なら……でも、もちろん報酬は安くなくてよ?」
「相変わらず抜け目のねえヤツだ……良いだろう、言い値で振り込んでやる」
「あら、お金なんて要らないわ。でもそうね……この前バベルの近くに出来たカフェのアフタヌーンティーにお付き合いいただけるかしら?」
「なにッ?!」
 思いがけないラナの提案に、ボーラの声が思わず上擦った。
「ふふ、貴方のそんな声聞けるなんてラッキーだわ。仕事としての依頼ならお断りですけどお友達としての”お願い”なら口添えしてさしあげますけど、どうかしら?」
……良いだろう、乗ってやる」
「まあ嬉しい!なら早速お店を予約しなくっちゃ!!」
 朗らかな声で、おじい様から返事が来たらまた連絡するわと言い残し、ラナが通話を終了させる。

「全く……食えねえヤツだ」
思いがけない取引内容に、ボーラは溜息を吐きながらも口の端を小さくつり上げた。